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セプテンバーS

  • 2002年09月20日(金) 12時16分
 距離1400mの芝のレースは、東京、新潟。西では京都、阪神に組まれているだけ。なおかつ似た距離の1200mや1600mと比べると、レース数は決して多いわけではない。

 したがって、もし仮に1200mではちょっと短いとか、1600mでは心持ち長いとか、そういう注文のつく馬はローテーションに苦労することになる。夏シーズン、西は阪神→小倉で行われ、東は福島→新潟と移ったが、このセプテンバー組の1600万条件には、約3ヶ月以上、芝1400mのレースは1つも組まれていなかった。

 フサイチオーレは芝1400mには昨秋の東京で1回走った記録があるだけ。だたし、中団でうまく折り合いひとまくり。坂上からもう1回伸びて、ミデオンビット(この夏の重賞2、2着)や、今回対戦するトウショウトリガー、ナムラマイカ、ミスタードンを問題にしなかった。時計は1分22秒0と平凡だが、これはハイペースではなかったため。それを楽々と差し切ったところに価値がある。

 このクラスまで上がると1600mではちょっと長く、また、1200mではスピード負けしてしまうので、1400mこそベスト。ここは狙いを定めた一戦だろう。

 配したのはエスピノーザ。アメリカで乗っているだけに外回りの長い直線だと信用できない(経験がほとんどない)が、内回りの短い直線ならOKだろう。

 このフサイチオーレ、森厩舎には結びつきの強い騎手がいないため、これまでの4勝はデムーロ、安藤勝、吉田稔、石崎隆。全部、中央所属ではない騎手が、テン乗りで勝っているという不思議な記録がある。

 エイシンダンズビルはダートも芝も平気。前走このクラスを圧勝しているから、この馬に負ける危険はあるが、他にはまず取りこぼせないだろう。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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