距離1400mの芝のレースは、東京、新潟。西では京都、阪神に組まれているだけ。なおかつ似た距離の1200mや1600mと比べると、レース数は決して多いわけではない。
したがって、もし仮に1200mではちょっと短いとか、1600mでは心持ち長いとか、そういう注文のつく馬はローテーションに苦労することになる。夏シーズン、西は阪神→小倉で行われ、東は福島→新潟と移ったが、このセプテンバー組の1600万条件には、約3ヶ月以上、芝1400mのレースは1つも組まれていなかった。
フサイチオーレは芝1400mには昨秋の東京で1回走った記録があるだけ。だたし、中団でうまく折り合いひとまくり。坂上からもう1回伸びて、ミデオンビット(この夏の重賞2、2着)や、今回対戦するトウショウトリガー、ナムラマイカ、ミスタードンを問題にしなかった。時計は1分22秒0と平凡だが、これはハイペースではなかったため。それを楽々と差し切ったところに価値がある。
このクラスまで上がると1600mではちょっと長く、また、1200mではスピード負けしてしまうので、1400mこそベスト。ここは狙いを定めた一戦だろう。
配したのはエスピノーザ。アメリカで乗っているだけに外回りの長い直線だと信用できない(経験がほとんどない)が、内回りの短い直線ならOKだろう。
このフサイチオーレ、森厩舎には結びつきの強い騎手がいないため、これまでの4勝はデムーロ、安藤勝、吉田稔、石崎隆。全部、中央所属ではない騎手が、テン乗りで勝っているという不思議な記録がある。
エイシンダンズビルはダートも芝も平気。前走このクラスを圧勝しているから、この馬に負ける危険はあるが、他にはまず取りこぼせないだろう。