もう2歳戦がスタートして4ヶ月がたった。まだ早熟なタイプが有利にはちがいないが、そろそろ未来のAランクに育つ馬が、それらしいレースをみせる時期になっている。かつてはタニノムーティエ、キタノカチドキ、ニホンピロウイナー。最近ではビワハヤヒデ、シーキングザパール。勝ちはしなかったが、ナリタブライアン、メジロブライトなどもこのレースで好走している。
注目馬は多いが、まず芦毛のシルクブラボー(父コジーン)。7月の阪神の新馬2戦目に9馬身差で勝ったあと、ひと息入れて必ずしも完調ではないと思えた前走も、楽々と1分8秒8(34.4−34.5秒)だった。飛ばしたのではなく、逃げるタガノラフレシアをピタッとマーク、上がり34.5−11.6秒で力強く抜け出した。
種牡馬コジーン(その父カロ)の産駒には現在、アドマイヤコジーン、ゴッドオブチャンス、エイシンコジーン、パイアンなどがいるが、シルクブラボーの場合、軽快なスピード型というより、平均ペースの1600、2000m級が合いそうなストライドだ。
コジーンの産駒には、種牡馬ティッカネンのように中距離型も出る。母の父ウルフパワーは日本では知られていないが、ラウンドテーブル系で南アフリカのチャンピオン。かなり距離をこなせるタイプだった。今回の1600mでスケール、将来性がはっきりする。同じコジーン産駒のシルクコジーンは、オークス馬シルクプリマドンナの下。調教の動きは悪くない。
武豊騎手のブルーイレヴンは、シンボリルドルフの肌(牝系はクシロキングの一族)に、サッカーボーイという配合。古馬1000万級を迫力で圧倒した坂路の動きから、芝があいそうだ。レースぶりに注目だろう。