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瀬戸際のLJS

  • 2011年07月22日(金) 18時00分
 現在、地方競馬で現役登録されている女性騎手は、北から順に、笹木美典(北海道)、下村瑠衣(北海道)、皆川麻由美(岩手)、宮下瞳(愛知)、山本茜(愛知)、別府真衣(高知)、森井美香(高知)、岩永千明(荒尾)の8名(ばんえいは除く)。

 このうち、山本茜騎手は釜山に、別府真衣騎手はソウルに、それぞれ短期免許を取得して遠征中。また宮下瞳騎手は今年4月まで釜山で騎乗していて帰国したが、今年日本では騎乗していない。昨年も日本で騎乗したのは、レディースジョッキーズシリーズ(LJS)の全6戦と、同日のエキストラ騎乗のみ。

 それで心配になるのが、今年はLJSが開催できるのかどうかということ。詳細はまだ発表されていないものの、昨年同様11〜12月にかけ、3競馬場での開催を計画しているようだ。

 昨年は森井騎手が怪我で騎乗できず、JRAの増澤由貴子騎手を含め9名での争いとなった。その後、福山の池本徳子騎手、浦和の平山真希騎手が引退し、北海道で下村騎手がデビューしたから差し引きではマイナス1。しかし森井騎手は現在妊娠中で今年中の復帰は時期的に難しく、宮下騎手も復帰があるのかどうか。

 となると、仮に韓国組の2名が帰国するとして、増澤騎手が参加しても騎乗できる女性騎手は7名のみとなってしまう。

 それで考えたいのが、韓国の女性騎手を何名か招待して、日韓交流のレディースジョッキーズシリーズにすることはできないか、ということ。09年8月9日に韓国・釜山で行われたKRA国際女性騎手招待競走には、宮下、別府、岩永の3騎手が参加したという経緯もある。ちなみにその招待競走で優勝したのは宮下騎手だ。その後釜山慶南競馬場でおよそ1年半にも渡って騎乗し、活躍することにもつながった。

 韓国からの招待なら、交通費などの経費もそれほどかからないだろう。さすがにこれまでのように間隔をおいて3競馬場でというわけにはいかないだろうから、1場で3戦、もしくは中1〜2日程度で2場開催ということも考えられる。

 おそらくすでに予算組が済んでいる今年からというわけにはいかないだろうから、来年度からでもいい。地方競馬をアピールする注目度の高いレースだけに、なんとか続けていってほしい。

1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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