種牡馬アジュディケーティング(その父ダンチヒ、15歳)は、中央競馬のリーディングでは無名にも近いが、ダート中心の公営競馬ではちょっと違う。今年は目下1位独走中。昨01年も公営の総合1位。2歳リーディングでも1位。00年の公営総合は2位だった。
最近になって、ダート競馬の評価が上がると同時に、チャンピオンサイアーに浮上してきたのである。アメリカの2歳G1を2勝した現役時のダート巧者ぶり、スピード能力が最近、時計の速くなったダートで一気に花開いた形だ。アジュディケーティングの血統図には、ボールドルーラー、スワップスなどが顔を出し、米種牡馬タイムフォーアチェンジの半弟。一族にはボールドラッドもいる。
というところで、注目は8番ロングカイソウのスピード。つい最近までさして目立たなかったが、上山の交流重賞「さくらんぼ記念」ダート1800mを1分52秒5の大レコードで、スナークレイアースを1.7秒もちぎった。
そして前走、なにがなんでも行くスマートボーイがいたり、JCダート出走予定のハギノハイグレイドがいたため人気薄だったが、前半47.6−59.7−1分11秒9の猛スピードで先行。あのスマートボーイがついて行けず、14着に沈んでいる。このロングカイソウもさすがにバテたのだが、寸前まで粘り1.0秒差の7着は立派だ。今度は中山ほどは時計のかからない京都でマイペースの逃げだろう。
このロングカイソウ。その牝系も魅力だ。アレミロード、ラバージョン、アイアンリージと代々ダート巧者が配され、4代目はナスノコトブキ、キクノヒカリの半妹。
このファミリーからは、メジロブライト、ダートで大活躍したメジロモネも出ている。
オープン特別にしては手薄なメンバー。5歳牝馬ロングカイソウの快速に注目しよう。
東のG3東スポ杯は、人気でもブルーイレヴンのスケールが一枚抜けている。