過去の例が示すように、マイルCSにフロック勝ちはまずない。前走、10月の富士Sで5着(6番人気)にとどまったトウカイポイントだが、当時トウカイポイントのマイル適性に期待し、トウカイポイントから買っていたファンなら、たぶん、今回の快走は半分は予感できただろう。
当時の悔しさを思い返しつつも○印にとどめて失敗してしまったが、富士Sのトウカイポイントは坂上で前が詰まって止め、さらに寄られて蛯名騎手が完全にあきらめ、レースをやめている(蛯名騎手は完全に止めてしまうケースが、他の騎手より多い)。
坂下あたりのトウカイポイントの脚いろなら、今回人気のメイショウラムセス、グラスワールドなどの先着馬より、明らかにマイル戦の能力は上と判断できた。
このレースの結果により、トウカイポイントは京阪杯(次週)ではなく、G1出走を決めている。手ごたえがあったからだ。
シンボリルドルフ、トウカイテイオーに次いでの父子3代のG1制覇。これは父子のケースでは、メジロマックイーン、ショウナンカンプに次いでのことになる。
残念ながらトウカイポイントはセン馬のため次の代につなげることはできないが、セン馬にする決断をしたからこそ、G1を制するまでに変わったともいえ、難しいところだ。
この秋、やや気配落ちにみえたエイシンプレストンは、さすがだった。これなら再び香港で快走可能だろう。アドマイヤコジーンは体調は良かったが、動きが小さくやけに上品なストライドにまとまり、春の躍動感がなかった。もうピーク過ぎだったのだろう。
ブレイクタイムは直接にはスタートでつまづき、かかったのが敗因だが、結果が出てみると、昨年の安田記念からG1級ははっきりしマイル向きもわかっているのに、いろんな距離に出走しすぎたかもしれない。マイルのペースを馬が理解していなかった。