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あの馬たちの夏休み

  • 2011年09月15日(木) 18時00分
みなさん、こんにちは。
村山です。

夏休みも終わり、朝早くから通学する学生さんや小学生の賑やかな声が聞こえるようになりました。あの元気な声が聞こえてくると、なんだかホッとしますね。

そうそう、うちの若駒たちも元気一杯ですよ。

今週デビューするトニフィカーレは7月に1度入厩し、ゲート試験に合格したのち放牧出て乗り込みを続けてきました。まだ、幼さの残る馬体ですが、まずはここで腕だめしといったところでしょうか。どんな走りをしてくれるか、楽しみにしています。

また、プールマシェールも先月末に入厩してきました。ここまで順調にきていますよ。デビューは、京都で長めの距離のレースを予定しています。

もちろん、すでにデビューした馬たちも順調です。

イントゥザストームはデビュー戦(7/2、京都芝1200m)を2着した後、滋賀県にあるグリーンウッドへ放牧に出ました。この時期の若駒は、無理をせずに少しリラックスできる時期を作り、成長を促しながら大事に育っていきたいですからね。おかげさまで、馬は元気一杯。近日中に栗東に帰厩し、京都での未勝利戦を使う予定です。

そうそう、村山厩舎の新馬勝ち一番乗りを果たしたチェスナットバロンが、今週中に栗東に帰ってきます。こちらで乗り込んで、11月の北海道2歳優駿への出走を目指します。

というわけで、各馬充実した夏を過ごしてきましたが、僕も夏の締めくくりとして、今週キーンランドで行われているセプテンバーセールに行ってきました。

このセリは日本でいうところのセレクトセールのようなものでしょうか。なので、世界中からホースマンが集まりますし、上場される馬のレベルも高いんですよ。なかには、ゼニヤッタの近親にあたる馬なども上場されていました。こちらも、もちろんいい馬でしたね。

世界的に不況と言われていますが、何100万ドルもする高額馬も出ない代わりに、全体的な落札価格は悪くないな…という印象を受けましたね。

僕自身は名馬の子供たちを見て、世界中のホースマンとふれ合い、いい勉強をさせていただきました。

そうそう、厩舎の先輩馬たちも、それぞれの夏を過ごしました。

テスタマッタ

まずテスタマッタですが、現在は放牧に出ています。前走のマリーンC(7/17、函館)では2着と健闘してくれたので、秋の最終目標をジャパンCダートに定め、放牧明け初戦にエルムSを予定していました。

が、放牧中に捻挫をするというアクシデントがあり、今は様子をみながら調整をしています。ただ、牧場スタッフのおかげもあり、患部は良くなってききました。なので、武蔵野Sあたりから始動できればと考えているところです。

それからヤマニンエルブですが、生まれ故郷の錦岡牧場で元気に過ごしています。みなさんからは、いつも心配や励ましのメールをたくさんいただき、本当にありがとうございます。

ヤマニンエルブ

ご存じのように、4月にあったハンブルクCの後に右前脚に屈腱炎を発症し、2度目の休養に入ることになりました。幸い少しずつではありますが、患部は回復に向かっています。ただ、やはり無理は禁物なので、様子を見ながら再起を図りたいと思っています。

みなさんと、また競馬場でお目にかかれる日を、馬自身も楽しみにしていると思いますので、引き続き応援してあげてください。

では、今週も競馬場でお目にかかりましょう。

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1990年3月3日に栗東所属で騎手デビュー。同年4月22日に初勝利。以降、平地障害共に騎乗し、94年キンセンアラシで中京障害Sを、00年武蔵野Sをサンフォードシチーで重賞制覇。07年2月20日に現役引退。通算成績は3186戦218勝。 08年に調教師免許取得、同年9月開業。37歳という若さと、騎手時代、調教助手時代を通じて松田国英厩舎や角居勝彦厩舎という名門厩舎で腕を磨いてきた実績により、開業当初から大きな注目を集めた。これまでJRA通算18勝(7月27日現在)を挙げ、09年7月8日にはジャパンダートダービーをテスタマッタで制し、開業1年目にして交流GI制覇という快挙を遂げた。

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