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秋華賞、府中牝馬S、デイリー杯2歳Sなど

  • 2011年10月11日(火) 18時00分
【栗東トラックマン情報】
◆日曜京都11R・秋華賞
・アヴェンチュラ
「前走(クイーンS1着)は好メンバー相手に強い競馬。着差はわずかでも内容は濃かったと思います。その後は放牧に出し、ここを目標に帰厩。順調に乗り込めており、気配もいいですね。1週前追い切りには岩田騎手に跨がってもらいましたが、好感触をつかんでくれていました。春は故障で残念な思いをした分、秋の飛躍を期待したいですね」(清山調教助手)

・エリンコート
「前走(ローズS10着)は、夏を越して成長を感じる状態で出走できたし、道中もうまく折り合って運べていただけに、休み明けとはいえ敗因がつかみづらい一戦でした。レース後は疲れもなく順調に調整できています。1週前追い切りの動きも併せでビッシリやれて良かったし、これで中身が変わって来れば。オークス馬の名前に恥じないようなレースを期待したいですね」(笹田調教師)

・キョウワジャンヌ
「前走(ローズS3着)はいいスタートからすぐに折り合いがついていい位置でスムーズに運べたことが良かったですね。コンスタントに使ってきているので上積みはないものの、レース後も特に問題なく順調に調整できています。距離が延びるのはプラスにならないと思うのでそのあたりがどうかですが、うまく流れに乗っていい競馬をしたいですね」(飯田騎手)

・マルセリーナ
「前走(ローズS6着)は道中いい位置で運べていいと思ったが、ちょっと力んでいたようにも見えた。本来折り合いは心配ないタイプなので、レースでは大丈夫だろう。レース後は思ったほど見た目に絞れてこないように思うが、追い切りの動きはかなり良くなっているし、順調なのが何より。牝馬同士だし、なんとか巻き返したいね」(松田博師)

◆土曜京都11R・デイリー杯2歳S
・クラレント
「新馬戦を勝ったあとはすぐに放牧へ出してここを目標に調整してきました。初戦も素晴らしい脚を使ってくれましたし、来春を意識させる馬。血統面から距離は延びても問題ないはずですし、重賞のメンバー相手でもいい競馬を期待しています」(橋口調教師)

・ゲンテン
「札幌でのデビュー当時からテンションが高めだったのだけど、栗東に移動後もやはりそういうところを見せている。気性的に、現状はこのぐらいの距離が合っているのかもしれませんね。初戦でもすんなりと先手を奪って楽に勝ったようにセンスは高いし能力は確かなので、もう少し落ち着きが出てくれば」(矢作調教師)

・ダローネガ
「休み明けよりも使いつつの方がいいタイプのようで、前走(野路菊S1着)を使ってまた状態が良くなっていますね。体も見た目には締まっていたけれど、数字はマイナス2キロと減っていなかったから、もうひと絞りしてもいいでしょうし、今度はもっと良くなると思いますよ」(佐々木調教師)

・マコトリヴァーサル
「前走(小倉2歳S2着)は位置取りが後ろになってしまいましたが、直線は素晴らしい伸びで負けて強しと言える内容でした。レース後は短期放牧に出してリフレッシュさせ、ここを目標に調整。距離は延びても良さそうだし、1週前追い切りの動きも上々だったので改めて期待したいですね」(須貝調教師)

◆日曜東京11R・府中牝馬S
・イタリアンレッド
「この夏は強い競馬をして重賞連勝。馬が充実しているし、普段のキャンターにも柔らかさがあっていい状態をキープできています。休み明けになりますが、仕上がりも上々ですよ。相手は揃いますが、今ならどのコースでも力を出せると思いますし、ここでもいいレースを期待しています」(古川調教助手)

・レディアルバローザ
「クイーンS(6着)、朝日CC(3着)と展開のアヤに泣くような形になったけれど、着順ほど差はないし、悲観する内容ではなかったと思います。レース後も順調に調整できていていい状態をキープ。長距離輸送で馬体が減らなければと思いますが、スムーズな走りができれば楽しみです」(笹田調教師)


【美浦トラックマン情報】
◆日曜京都11R・秋華賞
・アカンサス
 古馬オープンのポルカマズルカを1馬身追走する形から、鞍上の横山典騎手が持ったままの手応えで、49秒台の好時計をマーク。スピード感満点で絶好の動きを見せた。気のいい牝馬の休み明けということで、前走はテンから多少かかりぎみ、そのぶん終い伸びなかったが、0.8秒差なら合格点。馬体が増えていたのは好材料だし、オークスの内容から、力の差はないはずだ。

◆日曜東京11R・府中牝馬S
・アパパネ
 安田記念6着以来4か月ぶりの実戦。中間は例によって放牧へは出ず、美浦でジックリと調整。7月がプール調整主体。8月に入ってから坂路調教を開始し、下旬にはポリトラック、ウッドコースを併用し本格的な追い切り。9月から一気に調整のピッチが上がり21日坂路でビシッと併せ馬を消化。3歳未勝利馬を追走から捉えることができず、G前では遅れてしまったが、この併せ馬以降は動きがグーンと素軽さを増し、息もちも急上昇。そして28日が坂路で余力十分。5日の1週前追いはOPマイネルキッツを2馬身追走から、G前軽く仕掛けて2馬身先着。南Dコースだけに5F66秒7〜3F38秒0と少し時計が掛かったが、ラストの切れ味は休養前よりむしろ上。これで直前追いで再度キチッと追えれば仕上がりは9分通りと判断して良い。久々でも力の違いを見せるはずだ。

・エオリアンハープ
 新潟記念8着以来ひと息入れたが、9月下旬から坂路調教中心にジックリと乗り込んだ。5日の1週前追いはポリトラックに入りOPアースシンボルとの併せ馬だったが、5Fで3馬身追走から、直線では内に入り余裕の併入。5F68秒3〜3F38秒6の時計は平凡でも、動きは終始スピード感十分のもので、1Fはグーンと重心が沈んだ。元来が間隔を詰めて使うより、2か月ほど間を開けた方が良績を残しており、今回のレース間隔は最適の条件。あとは直前追いで5F68秒前後を馬なりで上がってくればキッチリ仕上がる。折り合い面に進歩を見せる今なら東京コースも心配なし。牝馬限定なら十分に通用のはず。

・レインボーダリア
 前走の大倉山特別。馬体が締まり絶好のデキ。道中も抑えきれないほどの手応えで4角では早々と先頭に立ち、他馬を楽々ねじ伏せて圧巻の強さでレコード勝ち。帰厩後は坂路とウッドを併用して入念に調整され、1週前の追い切りは、1000万のルロワを5Fから2馬身追走して、66秒8〜上がり38秒7のタイムを抜群の手応えで計時。馬体の充実ぶりは素晴らしく前走以上の勢いを感じさせる。格上挑戦でも一発の期待十分。

・アニメイトバイオ
 クイーンS後はここ目標に調整。9月末から調教を再開したが、久々とは思えない動きを見せている。先週はウッドチップで2連勝中の絶好調キッズニゴウハンを2馬身追走して、84秒7-69秒4-39秒3。長めから外々を回ってきたが最後まで力強い脚どりで、余力十分にゴールイン。パンパンに張った体は数字以上に大きく見せて、夏場より迫力を増している。ローズSではアパパネを破っての勝利、秋華賞でもコンマ1秒差の2着。決定的な差はなく、さらに成長を見せている今回は逆転のチャンスは十分にある。

・セラフィックロンプ
 8月下旬からプール調教も含め入念な乗り込み。中間多少太めに見えていた馬体が絞れてきて、1週前追いは素軽さ満点の動き。黒光りして気合い乗りも良好。来週のひと追いでキッチリ仕上がりそうだ。マーメイドSから府中牝馬Sというのは、昨年と全く同じローテーション。これで2着と好走したように、夏場を休養してリフレッシュした状態が、最も好走に結びつくようだ。能力上位で狙い目。

・プティプランセス
 まだ1600万条件の身分。今回は格上挑戦という形になるが、新潟では重賞でも見せ場たっぷりのレースができたように、ここにきての地力強化は目覚しいものがある。自己条件の前走(中山)は、メンバーが揃った牡馬相手の定量戦で小差の3着。直線の長い東京コースなら、末脚勝負で一発があっても驚かない。1週前の併せ馬では、持ったままで84秒2〜67秒3〜52秒3〜38秒3を軽くマークしたように体調も文句なし。GIIのここでも軽くは扱えない。

◆土曜東京9R・東京ハイジャンプ
・マジェスティバイオ
 障害の名手=田中剛厩舎らしく、細心の注意を払いつつ、十分な負荷をかけた仕上げ。1週前には、障害のダートコースで1マイルから追って、115秒5〜54秒5〜39秒5をマーク。前半が楽なペースだったとはいえ、ラストは12秒6。長めから追ってこれだけ伸びるのだから、よほど体調が良いのだろう。完全に本格化なった今なら、関西の強敵相手でも互角以上の評価。春に初重貿を制した東京コース+同距離ということなら、さらに強気になれる。

・クランエンブレム
 最後の障吾飛越で頂き、落馬寸前の態勢から立て直した前走の阪神戦。2着馬とはクビ差の接戦だったが、それでも重賞を勝ってしまうあたりが能力の高さ。未勝利時代、東京で人馬転倒を経験しており、その後遺症もあってしばらくは伸び悩んだが、いよいよ本格化なったとみていい。この中間も山本騎手が時間をかけて熱心に調教を積んでおり、状態は高値で安定。平地準オープンの脚力はやはり大きな武器で、GIII→GII連勝の可能性は非常に高い。

◆土曜東京10R・白秋S
・ラテアート
 前走後、ひと息入れてリフレッシュ。先週はポリトラックで66秒7-37秒5、同格のザドライブを1秒5追走したが、直線の追い比べでは逆に2馬身突き放してゴールイン。追っての反応・伸び脚ともに鋭さ満点、仕上がり早らしく1週前の時点ですでに態勢は整っている。出遅れから流れに乗り切れなかった前走は参考外、オープン特別勝ちに重賞5着がある実績馬。古馬との対戦も3戦目になる今回は、勝ち負けの競馬になる。

・シルクウェッジ
 前走のセプテンバーS。テンションが高くイレ込みぎみ。レースでもペースが落ちた3コーナーで頭を上げて気性の激しさを見せ、その後リズムを崩して直線は流しただけの大敗。参考外のレース内容。1週前の追い切りは折り合いに気を使って5F68秒6〜上がり40秒8と終いセーブ。中間の稽古量は少ないが、気性の勝った馬で強い調教は必要とせず直前も1本追えば仕上げに不安ない。スムーズな競馬ができれば巻き返し必至。

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美浦・栗東トレセンから重賞出走馬を中心に陣営の談話、中間の動きをレポート

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