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ラジオたんぱ杯2歳S

  • 2002年12月20日(金) 12時31分
 阪神2000mのこのレースは、2週前のG1朝日杯FSと少なくとも互角か、ときにはそれ以上の意味も価値もあることが多い。

 これまでのパターンをみると、2分0秒8の大記録が残った00年(アグネスタキオン、ジャングルポケット、クロフネ)の年はあまりにハイレベルすぎて別だが、それ以外、だいたい2分3秒前後で乗り切って勝ち負けすれば、翌年のクラシック級になる。

 (ジャングルポケットは3ヶ月の休養明けで2分1秒2だった。日曜の有馬記念でも、現4歳のトップのレベルを考えるうえで、この記録は隠れたポイントになる。)

 注目は、ブルーイレヴン。今年絶好調の波を迎えたサッカーボーイ産駒で、母の父はシンボリルドルフ。牝系ファミリーは、ロングホーク、マサヒコギーク、クシロキングなどを送った非常にタフで底力のある一族。

 まだ若く、口ムキの悪さなども見せているが、ここでスケールを発揮できれば、つまり2分2秒台ぐらいで乗り切ってくれれば、来季は路線のAランクの1頭になる。

 大跳びだが、爆発力は十分。距離が2000mになるのも大歓迎だろう。

 ザッツザプレンティは京都とはいえこの距離をすでに2回も2分1秒台で乗り切っているのが強み。前走、エイシンチャンプ(朝日杯馬)と0.1秒差というのは、実はあまり意味のあることではないが、追い出してから実に渋い味がある。母バブルプロスペクターは、バブルガムフェローの半姉で、父はサンデーサイレンス直仔。バブルガムフェローと非常に似たタイプとして育って不思議ない。

 1勝馬ながら強気に西下したクラフトワーク(クラフトマンシップの半弟)は、馬体重以上に大きなストライドで、侮りがたい味のあるタイプに成長しそうだ。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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