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京都牝馬S

  • 2003年01月31日(金) 11時47分
 珍しく今年は関東馬の出足がいい。先週の京都では土、日のメインを中心に関東馬が6頭も勝った。西高東低はもう10年も続いていて、圧倒的にレベルの高いのは関西馬だが、関東馬がもう少し元気を出さないと、全国的に盛り上がらない。今週は勢いに乗ろうというのか、珍しいことに京都競馬に関東馬が土・日で40頭以上も遠征している。とくに日曜のメインには7頭もが出走する。軸馬は関東馬にいそうだ。

 人気の中心は武豊騎手を配し、週初めから西下したサクラヴィクトリアだが、ほかにも魅力にあふれる馬がいる。

 ペリエ騎手が最終追い切りに乗って感触を確かめたハッピーパスに注目。これまで3勝しかしていないが、うち2勝がペリエ騎手とのコンビでここまで2戦1、1着。追い出してちょっと甘くなる馬だが、これはソラを使うため。ペリエ騎手は絶妙の判断でこの弱点をカバーするため、直線で馬体を併せに出ている。3走前のノベンバーSが頭差。前走の逆瀬川Sが鼻差。ともにゴール寸前に競り勝ったものだった。今回は追い切りでも2頭のインに入って、馬体を併せて競る形を取らせている。

 これまでマイル戦は2、1、2、4、1着。とくに目立った好記録はないものの、姉は1600mを中心に10勝もしたシンコラブリイ。ちょっと時計のかかる芝がベストだった。京都の芝コンディションはいいが、さすがに1分33秒前後になるほどは速い芝ではない。ましてこの組み合わせ、ハイペースの公算は小さく、早め早めに流れに乗って動けるペリエ=ハッピーパスに絶好の平均ペースだろう。好位からしぶとくキッチリ抜け出す。

 同じく関東馬ショコットは、父母両系の血統からして間違いなく平坦の直線は合う。こちらも早めに栗東入りし、初の重賞挑戦に意欲あふれる姿勢を見せている。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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