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大井の昼間開催は?

  • 2012年03月16日(金) 18時00分
 3月7日、東京スプリング盃の取材で大井競馬場に行ったのだが、場内がちょっと寂しかった。近年の大井の昼間開催は、来場するお客さんが少ないからなのだろう、トゥインクルステージ横のフードストリートなどには閉店している店舗が多い。

 最近では、トゥインクル開催になれば、L-WINGと902投票所の間のスペースに屋台やキッチンカーなどが出て賑わっているが、昼間開催はそれもないのでますます寂しい。

 お客さんが来ないから店を閉めるということもあるだろうが、賑わっていないからお客さんも少なくなるという、逆の理由もあるだろう。

 1986(昭和61)年に大井競馬でトゥインクルレースがスタートした当時、トゥインクル開催は7月末から10月初旬までのわずか5開催(25日間)。その後徐々にトゥインクルの期間が長くなり、現在では3月下旬から11月まで、1年のうち3/4以上がトゥインクル開催となっている。さらに年末の開催は薄暮だから、昼間開催は1月から3月前半まで、たった3開催しかない。

 ならばいっそのこと、通年ナイターにしてしまってもいいのではないかと思うのだが、どうだろう。通年ナイターとはいかずとも、冬の間は年末と同じ薄暮開催にするのでもいい。

 すでに年末の開催が薄暮の時間帯なのだから、1月や2月でも寒いのはそれほど変わらないはず。そもそも、今や大井でも馬券の総売得額に占める場内発売の割合は20%以下で、ネット・電話投票が40%近くを占めている。近年では他の地方競馬でも一部ナイター化が進み、競輪に至っては無観客でミッドナイト競輪をやっているほどだ。平日は、やはりアフター5のほうが馬券は売れる。他場との相互発売やリレー発売などの便宜を考えても、大井の昼間開催はなくしてもいいように思うのだが。

 といったところで、3月26日からの大井はいよいよトゥインクル開催となる。すでに場内イベントなどもリリースされている。L-WING横のスペースには、イメージキャラクターとなる香里奈さんの名を冠した「香里奈横丁」がオープンし、開催ごとに違ったB級グルメやスイーツなどが楽しめるらしい。

 競馬場を盛り上げるには、そうした賑わいは常に必要だと思う。

1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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