京都の芝1600mは、たとえば先週の京都牝馬Sが前半48.0−後半46.6秒で1分34秒6だったように、また、京都金杯が前半46.8−後半46.9秒の1分33秒7でまとめられたように、中山のマイル戦とは大きく違って、平均ペース、あるいはスローにもなることが多い。めったにハイペースはない。
マイル戦で、前後半の800mが同じような時計のバランスのとれたラップになると、どの馬も力を出し切れる。展開(ペース)のもたらす有利不利がない。
だから、G1のマイルCSは順当におさまることが多く、オープン馬はみんな自分の能力を出し切っている。
条件戦のこのレースも形は同じで、ましてここは6番ジュエリーソードが行くぐらいだから、ハイペースはない。ただ、オープン馬とちがって、レースの流れに紛れがなさそうだとなると、こういう組み合わせはまったく差がつかない。底力勝負のG1やG2と異なって、みんなが力を出し切れる流れは、なんでもあり(みんな通用する)の大接戦になるケースがある。先行型も楽、差し馬も追走が楽になり、決め手最優先の直線勝負になる。
注目は、やや不器用な差し一手型だが、この京都のマイルに3、2、4着の良績を残す7番ダイワファルコンだろう。置かれすぎてはダメだが、シアトルスルー系の父の長所が生きるような平均ペース(一定のラップのレース)には合っている。途中から早め早めにスパートする形がとれれば、速い脚が長続きする。
人気の9番エーティーダイオー、12番グロリアスサンデー、1番メジャーカフェなど、なんとなくみんな同じようなタイプで、強気に早めにスパートした馬にチャンスが訪れそうな組み合わせだけに、差し一手型とはいえ、自分から動いてほしい。4走前がそうだったように、インに突っ込んでもOKのタイプだ。