ルーラーシップが香港のクイーンエリザベスIICを快勝し、海外で待望のGI制覇を果たした。
日本調教馬の同レース制覇は、2003年のエイシンプレストン以来9年ぶり。また日本調教馬が香港でGIを勝ったのは、2005年、ハットトリックの香港マイル制覇以来、7年ぶりのことだ。
その間、父のキングカメハメハはディープインパクトの猛追に遭い、ついに首位を明け渡すことになった。
キングカメハメハはヒットザターゲットが新潟大賞典を勝ったが、ディープインパクトは京都新聞杯で3着までを独占。プリンシパルSもスピルバーグが勝って、ダービーの出走権を手にした。
今週のヴィクトリアマイルには、キングカメハメハがアパパネ、レディアルバローザ、エーシンリターンズを、ディープインパクトがドナウブルー、マルセリーナ、リトルダーリンを登録させている。キングカメハメハが首位を奪回するか、ディープインパクトが突き放すか。
翌週のオークス、翌々週のダービーは、ディープインパクトの有力馬が大量に出走し、賞金を大きく上乗せすることが予想さる。今週のヴィクトリアマイルで、キングカメハメハは踏ん張っておきたいところだろう。ルーラーシップの香港GI勝ちの賞金を、加算できないのが痛い。
筆頭格のアパパネは昨年、このレースを勝っている。秋のエリザベス女王杯も3着に好走した。母系が早熟系で、成長力に不安な面があったが、問題はないようだ。前走7着といっても、勝ち馬とはコンマ4秒。休み明け2戦目にがらりと変わる馬だけに軽視はできない。
血の勢いで買うならディープインパクト産駒のドナウブルー、マルセリーナだが、心情的にはクロフネ産駒のホエールキャプチャに、GIを勝たせてやりたい。
昨年の牝馬三冠で2着、3着、3着。エリザベス女王杯でも3着アパパネにコンマ0秒2差。勝ち切れない歯がゆさがあるが、馬券はこの馬から買う。