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日本ダービー、目黒記念など

  • 2012年05月21日(月) 18時00分
【栗東トラックマン情報】
◆日曜東京10R・日本ダービー(GI)
・ゴールドシップ
「皐月賞(1着)は後方で脚を溜める形になりましたが、ジョッキーの好判断もあったし、これまでの経験が活きたレースでした。レース後は特に疲れもなく、順調に乗り込めています。落ち着きがあるのもいいですね。1週前追いきりも併せ馬でしっかり先着といい内容。元々距離は延びていいと思っていたし、条件は合っているはず。今の状態ならいい競馬ができると思います」(須貝調教師)

・ワールドエース
「皐月賞(2着)はかなり特殊な競馬でしたが、結果的にペースが速く後ろからで正解だったし、馬場の悪い内を避けてのセオリー通りの内容。勝ち馬は強かったが、力があるところは分かってもらえたと思います。レース後も順調で、1週前追い切りの動きも上々。血統的に距離が延びるのもプラスだし、状態に関してはなにも心配していません」(池江調教師)

・ディープブリランテ
「皐月賞(3着)はこの馬の走りたいという気持ちが強く出てしまいました。まだ素質だけで走っている印象です。レース後は短期放牧に出してリフレッシュ。その後は順調だし、1週前追い切りも馬場を考えると破格の時計でした。当週はテンションを考えて少し軽めにする予定です。心肺機能がすばらしい馬で、距離は延びていいタイプと思っていましたし、ノビノビと走らせたい」(矢作調教師)

・グランデッツァ
「皐月賞(5着)は状態は良かったし、力を出せるデキにあったけれど、思ったよりも後方からの競馬になって流れに乗れませんでした。レース後は特に疲れもなく順調に調整できているし、1週前追い切りも併せ馬で上々の動きを見せてくれました。このまま行ってくれればいい状態で出走できそうです。元々折り合いに不安がないし、距離延長は対応できるでしょうし、前走がこの馬の実力ではないと思っています」(平田調教師)

・トーセンホマレボシ
「前走(京都新聞杯1着)は強い競馬でしたね。落鉄のアクシデントはありましたが、レース後は馬体に問題なく、スタッフのケアのおかげでここまでは順調そのものです。中2週の競馬になるので、1週前追い切りは15-15を切る程度でしたが、いい雰囲気だし、直前はジョッキーを乗せてやる予定です。手脚が長くトビが大きいので、広い東京コースは歓迎。ここでも楽しみですね」(池江調教師)

・ヒストリカル
「前走(毎日杯1着)は後ろから進めるいつもの競馬だったけれど、流れが遅くて動きに動けず厳しい中、しっかりと差し切るのだからね。レース後は馬体が減っていることもあるし、馬場適性を考えて皐月賞をパス。短期放牧を挟んでここを目標にしてきました。帰厩後は見た目にふっくらしているし、いい状態ですね。1週前追い切りは予定よりも速かったぐらいだけど、しっかりやれたのが良かったし、2400mでこれまでと同じ脚が使えれば楽しみ」(音無調教師)

◆日曜東京12R・目黒記念(GII)
・トレイルブレイザー
「鼻出血のため、予定していたドバイ遠征を断念。一度放牧に出して、ここを目標に帰厩させました。15−15をやり始めたのはトレセンに戻ってからで、そのあたりやや急仕上げの感じはありますが、コースは合っていると思います。ゲートが課題になりますが、武豊騎手だとうまく出してくれるからね」(池江調教師)

・スマートロビン
「前走(メトロポリタンS1着)は強い競馬でしたね。ここにきて大きな骨格をしっかり動かせるだけの強い筋肉がついてきました。それがこのところの好成績につながっているんでしょう。状態は充実していますし、手脚が長いので広い東京コースも合っていると思います。今のデキならここでも楽しみですよ」(松田国調教師)

・ダノンバラード
「前走(新潟大賞典4着)は落鉄の影響もあったけれど、切れる脚がないタイプだけにもう少し前で運べればまた違ったと思います。レース後は特にダメージもなく順調。日経新春杯でもあわやの場面を作ったほどだし、距離は心配していません。うまく先行してスムーズに運べればいい競馬ができるでしょう」(池江調教師)

・ユニバーサルバンク
「前走(天皇賞・春6着)はスムーズに競馬を運んで、終いもしぶとく粘ってくれた。レース後は特にダメージなく順調に来ているし、いい状態をキープできている。この条件も合っているが、滑るような馬場だと力が出せないタイプなので、なんとか良馬場でやらせたいですね」(松田博調教師)

【美浦トラックマン情報】
◆日曜東京10R・日本ダービー(GI)
・フェノーメノ
 弥生賞の後、皐月賞をパスしたのが好結果。青葉賞を圧勝した後もグングンと調子を上げている。1週前はウッドチップで68秒8-39秒4、4馬身先行させたラッキーバニラを直線で捕らえ、2馬身離してゴールイン。気合満点の走りでラスト1ハロンを12秒4、まだまだギアを残しており、さらに瞬発力に磨きをかけている。青葉賞では中団からの競馬だったが、先行策も取れる馬。どの位置でも貯めたぶんだけ脚を使え、展開は不問。ここに来ての成長力も魅力で、GIでも格負けは決してしない。

◆日曜東京12R・目黒記念(GII)
・タッチミーノット
 前走メトロポリタンSはもう一本追い不足の感を残しながらも2着確保。その後は中4週レース間隔があいたが、16日の1週前追いで6Fからキチッと追って入念な調整ぶり。例によって南Dコースに入り、6Fから15秒台にペースを上げ、あとは折り合いに専念して直線へ。ラスト1Fだけさらに加速し、84秒9〜3F39秒6〜1F12秒1を楽々とマーク。休み明けを叩いた反動もなく、予定通りにケイコが消化できたことは好調ぶりの裏付け。あとは直前に5F67秒前後、1Fを軽く仕掛けて11秒後半の時計が出れば万全のデキと判断して良いはず。安定した末脚を発揮できる左回りの東京は好相性。距離も大歓迎だけに初の重賞制覇に期待がかかる。

・カワキタコマンド
 昨秋のアルゼンチン共和国杯3着以来で6か月半ぶりの実戦。美浦に戻ってからは5月2日に時計を出し始め、9日、16日と追い切ると長めから余力十分の動き。1週前となった16日はウッドに入って単走追い。6Fから一気に加速し馬場の大外を回って6F81秒3〜3F39秒1をマークしたが、脚どりに余力があっても、まだ動きがシャープさを欠いた印象が強く、全体的にモッサリした内容だった。ただ、この馬自体がケイコは目立った動きしないタイプで、これで案外中身はできている可能性も十分にある。あとは直前追いで馬なりで良いから、もう一度6F81秒前後の時計が出れば息は整ってくるはず。好位からしぶとく競馬をするタイプだけに、この距離にも不安がなく、いきなり大駆けの可能性も。

◆日曜東京9R・むらさき賞(1600万下)
・トーセンジャガー
 ここに来ての充実ぶりがひと際目立つ馬。今週はウッドチップの8分どころを回って、83秒6-67秒8-39秒4。1秒8も先行させたコアレスカポーテが目一杯に追っているのを横目に、直線軽く仕掛けただけで余力たっぷりに併入。追えば確実に突き放せた勢いで、気合・鋭さともに、ひと息入った前走以上のものを見せている。前走は距離もあるが、出遅れから縦に長い隊列で、直線前に脚を使ってしまったのが敗因。得意の1800で状態万全、このクラスが壁になる馬ではなく、あっさり巻き返してくる。

◆土曜東京11R・欅S(OP)
・デュアルスウォード
 1週前のせいか、珍しくテンから意欲的にとばし、50秒台の時計をマーク。スピード感満点で絶好の動きを見せた。リフレッシュ放牧の効果があった前走をキッカケに、ようやく本格化してきた感がある。千二ダートに実績が集中しているが、最近のレースぶりなら、東京の千四は、同馬が最も能力を発揮できる場と思える。オープンでも決め手は引けをとらない馬。昇級戦の今回が狙い目になる。

・ゴールドバシリスク
 2か月半ぶり+昇級+1600メートルに距離が延びた前走の東京戦が見事な勝ちっぷり。この馬は典型的なサウスポーなのだが、長く速い脚を使えるタイプで、やはり東京コースがもっとも合う。次の開催の2週目のアケルテケステークス(1600)との両睨みの仕上げだが、距離適性では1400メートルのここがベスト。今の充実ぶりなら、オープンでも互角以上の走りができるはずだ。連日のように北馬場と坂路併用で熱心に乗り込まれており、いわゆる二走ボケの不安をまったくない。

◆土曜東京10R・薫風S(1600万下)
・プレイ
 前走の湘南S。久々を叩かれたが馬体が絞り切れず太めに映った。さらにハイペースを2番で追走し、逃げた馬が早めにバテて厳しい展開になり仕方のない5着。1週前の追い切りは、格下ゴールドゼウスを6Fから1秒追走し83秒7〜上がり37秒4の好タイムで2馬身ほど先着。今度は初めてのダート戦になるが、500キロ台の馬体でパワーとスピードを兼ね備えた馬。間違いなくダートでこそを感じさせる。馬体も絞れ狙い打ち。

・デンコウヤマト
 前走時は中間の調整を控えぎみで、多少順調さを欠いた印象。それでも0.4秒差の4着まで押し上げたあたり能力の高さが窺える。1週前追いは終い重点とはいえ、キチンと追われ1F12.1秒。本来の迫力ある伸び脚が戻ってきた。マーチS勝ちのサイレントメロディあたりと好勝負していた馬。準オープンでは能力が一枚上と思えるし、前半ジックリためられる東京の千六は条件ベスト。

・テープカット
 昇級戦となった前走は6着止まりだったが、直線しっかり伸びてコンマ3秒差なら悪くない内容。他馬を気にする傾向があり、大外に持ち出した方が鋭い脚を使えるタイプ。結果的には内枠スタートが応えた印象だが、それでも走りにくい不良のダートを、内ラチ沿いをスルスル押し上げてこれたのだから、心身ともに充実しているということだろう。この中間はいつもどおり北馬場と坂路併用の仕上げだが、数字以上に馬体を大きく見せて、まさに今が充実期。クラス2戦目なら「勝ち負け」まで意識できる。

◆土曜東京9R・葉山特別(1000万下)
・ゴーハンティング
 7か月ぶりで臨んだ前走の高尾特別は、+10キロと余裕を残した馬体。テンから積極的な競馬で3番手。直線を向いても手ごたえは悪くなかったが、追ってからの反応が悪く最後は太めのぶん失速。レース後中1週で5F68秒9〜上がり39秒3と、それほど速いタイムは計示しなかったが、ゴール前は押さえ切れないほどの手ごたえで、前走時とは気合面での違いをアピールした。脚をタメて末脚を活かす競馬がベスト。狙い目。

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美浦・栗東トレセンから重賞出走馬を中心に陣営の談話、中間の動きをレポート

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