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スーパースプリントシリーズのトライアル

  • 2012年06月22日(金) 18時00分
 今週は、スーパースプリントシリーズ(SSS)の第2戦・園田FCスプリントと、第3戦・名古屋でら馬スプリントが行われた。

 この原稿は名古屋でら馬スプリントの前に書いているので、その結果はわからないのだが、昨年ファイナルの船橋・習志野きらっとスプリント制して地方競馬のスプリントチャンピオンとなったラブミーチャンが、今年も名古屋でら馬スプリントを無事に通過しているのかどうか。そして残すトライアルは、7月3日のグランシャリオ門別スプリントのみとなる。

 このシリーズがスタートした昨年、トライアルはもうひとつ、荒尾の九州むしゃんよかスプリントが行われていたが、ご存知のとおり荒尾競馬は昨年限りで廃止となったため、今年はそのままトライアルが1つ減って4レースとなっている。これにともない、園田FCスプリントは、近畿・中国・四国・九州地区交流という、たいへん広い地域での交流レースとなった。

 荒尾競馬の廃止は仕方ないとしても、今年度の開催が始まるまで3か月あったはず。九州むしゃんよかスプリントがなくなったまま、地区予選となるトライアルが4戦のみというのは、いかにも少なくないだろうか。

 たとえばダービーウイークでも、各地の予選にあたるダービーは6戦ある。近い日程で行われた高知優駿が仲間外れのようになっているのはちょっとかわいそうな気もするが、それは今回の本題からずれるので別の機会に譲るとして、決勝ともいえるジャパンダートダービーには中央枠もあり、地方馬の決勝への出走がある程度限られてしまうダービーウイークでも全6戦なのに対して、ファイナルも地方所属馬のみで争われるスーパースプリントシリーズの地区トライアルが4戦しかないというのはどうなのだろう。

 少なくともダービーウイークと同じ、トライアルは6か所くらいでできないものか。ファイナルの習志野きらっとスプリントが行われる船橋1000メートルのフルゲートは14頭。川崎スパーキングスプリントの1、2着と、それ以外のトライアル1着馬に優先出走権を与え、仮にその全馬が出走してきたとしても選定枠は7頭残る。

 ファイナルの習志野きらっとスプリントを短距離馬の地方交流の頂点として今以上に盛り上げるためにも、トライアルのレースを増やすよう、来年は再考を願いたい。

1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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