今年の夏競馬はディープインパクトも、キングカメハメハもお休みの状態である。例年だとフジキセキ、サクラバクシンオーあたりの出番だが、年齢的にピークを過ぎたか勢いがない。
このため重賞は混戦模様。先週の中京記念もデュランダル産駒のフラガラッハが勝ち、アイビスサマーダッシュはスウェプトオーヴァーボード産駒のパドトロワが勝った。
7月24日現在の総合種牡馬ランキングは、デュランダルが24位、スウェプトオーヴァーボードが33位。このクラスになると重賞を一つ勝てば順位が大きく上がるから、先々週まではもっと下位にいたことになる。
スウェプトオーヴァーボード産駒は、2歳の夏から秋にかけてのオープン特別に強い。ラベンダー賞、ダリア賞、カンナS、ききょうSといったレースの勝ち馬が、代表産駒に居並ぶ。
函館2歳Sにも強い。過去にキョウエイアシュラが2着、アイアンデュークが3着の実績があったが、今年もコスモシルバードが2着に入った。現2歳が5世代目だから、かなりの確率で馬券に絡んでいる。
函館2歳Sは終わったが、先のオープン特別で馬券に迷ったときは、スウェプトオーヴァーボードから買ってみるのも一つの手かもしれない。
早熟馬も多いが、古馬になって活躍する馬は、芝、ダートともにスプリンターかマイラーである。2000mを超す距離で活躍する馬はほとんどいない。
ただ父のエンドスウィープは初期にこうした特徴を見せておいて、後にアドマイヤムーン(ジャパンC)、スイープトウショウ(宝塚記念)といった大物を出した。スウェプトオーヴァーボードも配合しだいでは、この先、大化けするかもしれない。
デュランダルも2歳戦には強い血統だ。現2歳が4世代目で、産駒は地味だがよく走っている。先週のフラガラッハの重賞勝ちが、今秋のクイーンSに出走するエリンコートに波及するか。そのあたりも興味のあるところだ。