このところ、毎週のようにネタにしているのが「小倉芝1200mにおける、最終追い切り栗東坂路で終い最速ラップ」。先々週の北九州記念を的中させることができた調教条件ですが、通常、小倉芝1200mは開催が進むごとに内馬場が荒れ、外差しの調教本数が多い坂路調教馬が台頭する傾向に変化します。
ところが馬場が荒れても良さそうな先週。相変わらず終い最速ラップ追い切りが好走。下記に人気より好走して馬券圏内に入った該当馬を抜粋してみました。
【9日目】
・3歳未勝利
1着ヤマニンカヴァリエ 16.3〜15.2〜13.4〜12.9秒
3着アイルランドローズ 13.8〜13.7〜12.6〜12.5秒
・3歳上500万下
2着ナムラハヤテ 14.7〜13.6〜12.5〜12.0秒
【10日目】
・天草特別
1着ニンジャ 14.3〜13.2〜12.6〜12.4秒
3着ビキニブロンド 16.0〜14.5〜11.8〜11.7秒
ビキニブロンドは人気より着順を下げてしまいましたが、レースでは直線行き場のないシーンが多く、スムーズなら2着以上はあったと判断したので掲載しました。該当馬が複数いるレースでは馬券圏内に2頭入るという状況から、今の小倉芝1200mに適している調教条件であることは間違いないでしょう。
小倉2歳Sに出走予定のエピカ
また単純な終い最速ラップよりも、ラスト2F25秒以下という速い時計を出していることも重要な調教条件になりそうです。それだけ馬場の傷みが遅く、速い時計の決着になっているということでしょう。
もちろん今週の小倉2歳Sも栗東坂路での終い最速ラップには注目するつもりです。間隔の詰まっている馬も多く、1週前の段階で栗東坂路で追い切っている馬はさほど多くないのですが、その中で終い最速ラップの追い切りをこなしたのがエピカ。しかもそのラスト2Fが12.5〜12.4秒と25秒を切っており、今週の追い切りでもこれだけ動くことができれば本命視すべきだと考えています。
◆次走要注意
・8/25 新潟2R 2歳未勝利
タニセンダイナスト(8人/5着)
スタートセンスがよく、長い向正面の直線を少し行きたがる形で先行し、最後の直線は切れ負けした印象。トラック調教馬ですから、新潟の長い直線はあまり得意ではないはず。ただ追ってからもバテていませんし、コーナー4つの中山芝1800m、2000mあたりならトラック調教の適性を活かせた上、この馬の長所も活かせるでしょう。
[メモ登録用コメント] 最終追い切りをトラックで行って、中山芝中距離に出走すれば勝ち負け
・8/25 新潟5R 2歳新馬
スマートサファイア(1人/11着)
栗東坂路で好時計を連発したことで、単勝1.9倍の断然人気となっていましたが、戦前から気になることがひとつ。それは追い切りが坂路コースしかなかったこと。調教欄に「栗E」とある表記はゲート練習で、追い切りのスピードでコーナーを周回する調教はなかったということです。まして調教でもあまり経験しない左回りの外枠。内回りコースだと、どうやってもコーナーでロスが生じます。坂路での動きは間違いなくオープン級なので、できればDPあたりで軽く時計を出して、コーナーでの加速の練習をしてレースへ出走してほしいところですが、今回の経験が次に活きる可能性もあります。
[メモ登録用コメント] 理想は中間にDPなどトラック調教を挟んで芝短距離へ出走なら勝ち負け
◆今週末馬券圏内
・9/1 新潟9R 浦佐特別
キトゥンブルー 2走前に馬券総合倶楽部で◎を打ち、今後の注目馬にしていましたが、前走は最終追い切りで終い最速ラップの追い切りではなく8着。それでも上がり33.4秒を使えるんですから、やっぱり新潟外回りへの適性は高いと思います。今回も中1週。ただ今週で新潟競馬場も閉幕ですから、陣営も強行ローテでもしっかり仕上げてくれるはず。2走前のような4F52.2秒は求めませんが、せめて4F53秒以下で終い最速ラップなら狙えると思います。
[メモ登録用コメント] 最終追い切りが美浦坂路で4F53.0秒以下に終い最速ラップ追いなら馬券圏内
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