スマートフォン版へ

韓国馬事会杯

  • 2003年04月04日(金) 12時56分
 14番スズカツヨシの前走は阪神の甲南S。ゴール寸前、クビだけ差されてしまったが、ダート1800mの自身の持ち時計を3.4秒も短縮し、1分51秒1を記録してみせた。

 ブリンカーの効果絶大。逃げ馬サクラハーンがきても譲らず、前半の1000m通過60.4秒のハイペースで飛ばし、あと一歩で逃げ切ったかという好内容だった。

 デビュー当時はゆったりしたペースで逃げたこともあるが、最近、条件が上がってからはズブくなった印象もあっただけに、この変わり身は大きい。

 タヤスツヨシの産駒は大半がダート巧者に出るが、サンデーサイレンス系らしく、パワー優先の力馬というわけではない。ましてこの14番スズカツヨシの場合、母方は代を重ねてスピード系の種牡馬ばかりが配されている。

 幸い、そう強力な同型馬はなく、行く気になればマイペースも可能な組み合わせ。今回も逃げるとは限らないが、先行の利を生かしてフルにスピードが生かせそうだ。雨が降って時計が速くなれば、さらに展開有利。スピード能力が存分に爆発する。

 3走前、今回も再び対戦する3番イサオヒートとこの中山ダート1800mでマッチレースを展開したが、早めに動いたライバルを、あのときは力強く追い詰めクビ差だけ差し切っている。当時と同じ57キロ同士。イサオヒートも充実しているが、スズカツヨシの方がもっと力量アップしている可能性が大きい。

 時計が少し速くなりそうな点で注目は、7歳バクシンヒーロー。あと1歩で勝てず、なんと現1600万条件で2〜3着が合計8回もある不思議な馬だが、時計が速くなった時ほどレースの内容が良く、幸い外枠の今回は気分良く先行できそうだ。穴馬は、これも締まったダートこそ大歓迎の13番シルクディヴァインの流れ込み。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング