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ローズS、セントライト記念など

  • 2012年09月10日(月) 18時00分
【栗東トラックマン】
◆日曜阪神11R・ローズS(GII)
・ジェンティルドンナ
「オークスを勝ったあとは、ノーザンファームしがらきへ放牧に出してリフレッシュさせていました。放牧先でも暑さ負けするようなことはなく、順調に夏を過ごせましたね。ここを目標に8月頭に帰厩させて、特に問題なく乗り込めています。1週前追い切りは終い1ハロン11秒9と上々の動きだったし、いい感じで調整できていますよ。体つきも春より良くなっているし、力通り走ってくれればいい競馬ができると思います」(石坂調教師)

・ヴィルシーナ
「オークス(2着)はこの馬としては珍しくイレ込んでいた分なのか、勝負どころの手応えはもうひとつに見えましたが、最後は2着に粘っているようにやはり力はあります。レース後は北海道に放牧に出してリフレッシュ。ここを目標に帰厩させました。1週前の動きも上々でしたし、ここまでは順調そのものですね。強い馬が出てきますが、本番が楽しみになるようなレースを期待しています」(友道調教師)

・キャトルフィーユ
「オークス(14着)はレース中に骨折していたことが判明。直線下がってしまったのはその影響があったと思います。幸い症状は軽く、今は問題ありません。ここを目標に帰厩して、順調に調整できています。馬体は春よりも細いぐらいですが、それだけ仕上がってきているということでもありますからね。強い相手はいますが、ここでもいい競馬を期待しています」(山田調教助手)

・サトノジョリー
「前走(関東オークス2着)は早めに先頭に立つ形になってしまって最後差されましたが、決して悲観する内容ではありませんでしたからね。その後は近郊の牧場へ放牧に出してここを目標に乗り込んできました。以前よりも体に実が入ってきた印象で、成長を感じますね。体調はいいですし、あとはピンナ騎手がどんなレースをしてくれるか、期待したいと思います」(松田国調教師)

◆月曜中山9R・セントライト記念(GII)
・エキストラエンド
「前走(京都新聞杯3着)のあとは疲れが見えたので、一度放牧に出して立て直しました。体つきなどはもう少し成長してもらいたかったという気持ちはありますが、ここを目標にじっくりと調整してきて、気配はいいですよ。馬体は締まっていて仕上がりも良さそうですから、ここでもいい競馬を期待したいと思います」(山田調教助手)

・エタンダール
「ダービー(8着)は、前がなかなか止まらない馬場だったことを考えればよく走ってくれたと思います。レース後は近郊牧場に放牧に出してリフレッシュ。暑さ負けするようなこともなく順調に夏を過ごせましたね。ここを目標に8月半ばに帰厩し、その後も特に問題なく乗り込んでいます。1週前追い切りの動きも良かったし、この舞台で勝っているというのも強み。ここでも期待しています」(田代調教助手)

・カナロア
「春は無理をさせず放牧で成長を促してきましたが、その効果がここにきて見えてきた印象ですね。以前よりも中身がしっかりしてきましたから。調教の動きもいいし、変わりなく順調に来ていますね。今回は格上挑戦という形だし、大きなことは言えないけれど、まだ伸びしろが大きい馬。血統的な魅力もあるし、そのあたりに期待したいですね」(田代調教助手)

・サンレイレーザー
「前走(ラジオNIKKEI賞11着)はいい状態で出走できると思っていましたが、中1週のレースということで結果的に精神面での疲れがあったのかもしれませんね。レース後は近郊の牧場に放牧に出してリフレッシュ。疲れをしっかりと取ってきた分、まだやや太い感じはするけれど、プール調教も併用しながら運動量を確保しています。ここにきて馬体も締まってきたし、時計もしっかり出しているけれど、今回は距離などを考えてもやってみないと分からない部分がありますね」(高橋忠調教師)

・ニューダイナスティ
「京都新聞杯(10着)のあとは放牧に出してリフレッシュさせ、夏場に帰厩。いい状態で戻ってきてくれて、前走(佐渡特別1着)は強い勝ち方でしたね。自己条件ということもあるけれど、いい内容だったと思います。その後短期放牧を挟んでここへ。引き続きいい気配だし、今までで一番いい状態と言って良さそうです。力はあるし、あとはいかに自分のペースで走れるかがポイントになるでしょう」(石坂調教師)

【美浦トラックマン】
◆月曜中山9R・セントライト記念(GII)
・フェノーメノ
 8月15日、放牧先から美浦に帰厩。その後1か月間タップリ乗り込んだ。8月23日から15-15を出し始め、30日には1000万ホノカアボーイを4馬身追走から、直線は並ぶ間もなく、余力十分の脚どりで逆に1.3秒も大差をつけて先着。そして6日の1週前追いが、稽古動くOPラッキーバニラ相手に2馬身追走から1Fで並びかけ、そこから軽く仕掛けると一気に弾けて4馬身先着。まだ目一杯の追い切りを消化していない分馬体に余裕があるが、息もちが整い、動きの迫力さを見る限り8分以上まで仕上がってきた。あとは直前追いでもう一度1Fを気合つけた内容が消化できれば9分まで状態も上向いてくるはず。まだ右回りに実績? だが、成長十分の今回は克服が期待できるのは確か。距離もベストなだけにここは勝機到来。

・ベストディール
 年明けの京成杯以来の競馬になるが、8月半ばに坂路で初時計をマーク。その後は日、水曜日と週2本の調教を、順調に消化している。1週前はウッドチップの8分どころを回って、80秒5-65秒1-39秒2。道中13秒台・12秒台のラップがあり、かなり飛ばして来てたが、最後まで手綱を抑えたまま楽々とゴールイン。さすがにクラシック候補に挙げられた素質馬で、迫力満点の動きを見せてきた。成長ぶんがあるにしても馬体・動きには重苦しさはなく、9分以上と言える状態。ただの早熟馬ではない馬、ここから秋に向けて好発進を決める。

・アーデント
 ラジオNIKKEI賞から再びひと息入れたが、8月中旬から追い日ごとに入念な乗り込み。29日に格下を軽く突き放し、6F83秒2-3F38秒7をマークしてから一気に素軽さアップ。9月5日の1週前追いでは古馬500万ブラインドサイドを3馬身追走から、G前の反応鋭く併入に持ち込んでおり、時計も5F66秒7-3F38秒4-1F12秒4とこの馬としては久々に動いた印象が強い。これで速い追い切りを計3本消化したこととなり、あとは直前にラスト1F気合いをつけた内容ならキッチリと仕上がってくるはず。皐月賞こそ11着と大敗しているが、2000の京成杯4着、同じく2000の弥生賞で3着の実績通り、小回りでコーナーを4度回る中山戦の中距離は安定感十分。今度の2200m戦でもスピード・先行力を生かすには絶好の場。スタート互角に出て3、4番手の好位置が取れればチャンス十分。

◆土曜中山9R・犬吠埼特別(500万下)
・オーバーザムーン
 前走は距離短縮というよりも、減っていた馬体が戻ったことが勝因か。1週前調教も体をフックラ見せて素軽さ満点の動き。好調子をキープしている。初出走の3走前が経験馬相手に2番人気になったほどで、デビュー前から素質の良さが目立っていた馬。前走が着差以上の楽勝で、このクラスでも能力は十分通用するはず。厩舎側も“能力の違いで千mを勝ったが、むしろ千六向き”と強気の発言。

◆土曜中山10R・浦安特別(1000万下)
・タニセンジャッキー
 前走はスタートで半馬身遅れたのが、結果的に致命傷。直線前がさばけず、最後までまともに追う事ができなかった。ただ、スムーズな競馬ができなくても大バテしなかったのは、昇級初戦とすれば大きな収穫。次走に繋げる内容ではあった。この中間も元気一杯、1週前はウッドチップの大外を回って68秒8-39秒2。気合のりの良さがひと際目立ち、最後までパワフルな蹴り脚を見せていた。スタートに難のある馬ではなく、このクラスでも楽に通用するスピードの持ち主。状態に陰りはなく、改めて狙い撃ちしたい。

◆土曜中山11R・レインボーS(1600万下)
・ビンテージチャート
 およそ8か月ぶりとなった前走の新潟戦。十分に乗り込まれて太め感はなかったが、追ってからが「ジリジリ」という感じになってしまい、コンマ8秒差の5着止まり。しかしながら、もともとが使われながら調子を上げる超大型馬。叩き2戦目の今回は、大幅な変わり身に期待できる。1週前の調教では、単走で87秒0-70秒7-55秒9-41秒9(馬なり)と息を整える程度だったが、クビを下げて抜群の気迫。馬が全体にピリッとしてきている。右回りの2000mはもちろん守備範囲。少し不器用だが、前半、ある程度流れてくれるようなら競馬が楽になる。

・エスピナアスール
 昨年暮れの愛知杯。格上挑戦のうえ、道中折り合いを欠いて伸び切れず0.8秒差の7着。気性が強く気分良く走れない時のモロさは感じさせたが、前々走1000万下を楽に逃げ切ったように自分の競馬さえできれば自己条件ならとも感じさせた内容。今回は9か月ぶりと長期休養になるが、急ピッチで乗られ1週前の追い切りで5F66秒3-上がり37秒9を軽快な走りで計示。最後の1Fも12秒0と敏感に反応して、確かな息使いをアピールした。勝った気性は緒戦が狙い。

◆日曜中山11R・ラジオ日本賞(OP)
・オメガファルコン
 8月中旬からの乗り込みだが、中間太く見えた馬体が徐々に締まり、1週前は馬なりで1F11秒台。素軽さ満点の動きを見せた。これなら、今週のひと追いと輸送で、キッチリ仕上がりそうだ。前走はハイペースの逃げで失速したが、トランセンドやオーロマイスターと競馬をした馬で、クラスの壁とは思えない。中山のダートでは、テンに多少無理をしてでも粘れる馬。好走の可能性十分。

◆月曜中山9R・カンナS(OP)
・クリスタルカイザー
 前走の新馬戦。馬体は太く映ったが、2番手から逃げた馬との競り合いを制した。勝ちタイムは速いとは言えないが、相手なりにどんな競馬でもできそうなセンスの高さを感じさせた内容。1週前の追い切りはレース後中1週にも関わらず併せ馬で追い切られ、5F70秒2-上がり59秒8を抜群の手ごたえで計示。今度は筋肉も締まり、体の切れ、気迫と両面で実戦を叩かれた効果をアピール。幅のある逞しい馬体で将来性も十分。2連勝も可能な器だ。

◆土曜阪神11R・エニフS(OP)
・エベレストオー
 叩き3戦目で大幅に状態アップ。今回は間隔が詰まっており、さらに阪神への輸送があるため、1週前は上がり重点にサーッと追った程度だったが、(38秒6=馬なり)、本来の気迫が戻って伸び脚もシャープ。2月の根岸Sで落馬(競走中止以降)、かなりリズムを崩していたが、確実に立ち直ってきた。1200より1400mが得意な馬で、直線に急坂が待ち構えるコース形態も大きなプラス。前半じっくりとタメて行けば、ラストは弾けるように伸びるはずだ。パンとすれば重賞でも楽しみがある馬。オープン特別なら軽くは扱えまい。

【お知らせ】
週末の競馬3日間開催に伴いまして、当コラムの次回更新は9/18(火)18時となります。予めご了承ください。

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美浦・栗東トレセンから重賞出走馬を中心に陣営の談話、中間の動きをレポート

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