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ゴールドシップなど神戸新聞杯出走予定馬レポート

  • 2012年09月18日(火) 18時00分
 先週は中山競馬場で菊花賞への優先出走権を賭けたセントライト記念が行われ、フェノーメノが快勝。ワールドエースやトーセンホマレボシといった有力馬戦線離脱の中、菊花賞有力候補として名乗りを挙げました。

 そして今週は阪神競馬場で神戸新聞杯が菊花賞トライアルとして行われます。皐月賞馬ゴールドシップ、この秋の飛躍を誓うヒストリカルに加えて、ここで是が非でも優先出走権を獲りたい馬たちが揃いました。

ゴールドシップが神戸新聞杯に出走

ゴールドシップが神戸新聞杯に出走

 まずはゴールドシップのレポートから。ダービー後は吉澤ステーブルで鋭気を養い、早い時期に函館競馬場で始動、札幌競馬場でも調教を積んでの栗東入りとなりました。それだけに調教の「量」という意味では特に心配することはないかと思っています。

 ただ気になるのは「質」。内田博幸騎手が栗東に駆けつけて行われた1週前追い切りで坂路4F58.7〜1F13.2秒という時計。やはり数字だけ見てしまうと物足りないと感じてしまうのが正直なところ。これを補完するように、9月15日にCWで速い時計を出しているという点も気になります。ただ、この一連の調教の流れは須貝尚介調教師の考えがあってのものだと思いますので、最終追い切りを終えるまで、今回の取捨を判断するのは待ちたいと思っています。

 ダービーで能力を発揮できなかったヒストリカルはノーザンFしがらきでリフレッシュして栗東へ戻ってきました。帰厩して2本のペースで坂路調教を続けており、いたって順調だという印象を受けます。

ヒストリカルは調整順調

ヒストリカルは調整順調

 見た目の馬体はかなりふっくらしており、ダービー時のこじんまりした印象はありません。音無秀孝調教師は「ダービーの時はやりすぎたかも」ということで、この中間は週2本のうち、1本は15-15程度にとどめるという調教で今の馬体になっているのかも知れません。1週前には速い時計の追い切りを消化できましたし、併せ馬で遅れたといっても、その相手は先週のレースで1着。今週の追い切りでは、きっちり先着してくれるのではないでしょうか。

 同じくノーザンFしがらきから帰厩しているマウントシャスタは宝塚記念で見せ場十分のレースぶりで5着。その疲労を心配していましたが、全く関係なかったのでしょう、栗東へ帰厩してからは坂路とCWを併用して豊富な調教量。1週前のCW追い切りでは併せたマナクーラをぶっちぎる秀逸な内容で、この動きだけ見れば、神戸新聞杯の出走馬では抜けた調教の内容だと言ってもいいはず。あとは最終追い切りでどのような動きを見せるかだけ。

 中1週が気になるローテーションとはいえ、橋口弘次郎厩舎の鉄板スポットである阪神芝2400mということで、馬券的には絶対注目のローゼンケーニッヒや素質馬カポーティスターなど、馬券的には非常に面白いレースになりそうですね。

◆次走要注意
・9/15 阪神6R 2歳新馬エクセレンフレール(3人/2着)
 ゲートを普通に出て、先行したところで外から被せられて前に入られ、位置取りを下げる展開。この時に尻尾を上げていたように、かなり精神的に窮屈になるシーンだったのだと思います。これで終わってしまうと思いましたが、4コーナーでは先団を射程圏に入れて、直線は力強い伸び。精神的にもタフな一面を見せており、次走はどんな条件でも圧勝まであるでしょう。

[メモ登録用コメント] ダート短距離出走なら必勝

・9/16 中山2R 2歳未勝利アポロシャイナー(12人/6着)
 3コーナー手前から一気に動いて、勝負どころのカーブで外々を回らされる展開。普通なら直線脚をなくして後方まで沈む流れでしたが、ある程度の踏ん張りを見せました。今回が休養明け、調教内容も軽かったことを考慮すれば、次走が非常に楽しみ。あの脚の使い方ができるなら、東京ダートの1600m以下の距離で勝ち負けできそうな気がします。

[メモ登録用コメント] 東京ダートで1600m以下の距離に出走なら馬券圏内

◆今週末馬券圏内
・9/22 阪神9R ききょうSメジャーミノル
 このレースに出走予定のローガンサファイアは後々重賞制覇するだろう器。ただ間隔が空いた今回は想像しているほど、坂路で豪快な動きが見られません。その点を割り引くとメジャーミノルの動きの良さが上回りそうな気がしています。常に栗東坂路ではラスト1Fが12秒前後の抜群の切れ。これは阪神芝1400mには最適な動きだけに、最終追い切りもいつも通りの動きなら。

[メモ登録用コメント] 最終追い切り栗東坂路で2F25秒以下、1F12秒前後なら勝ち負け

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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