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秋華賞、府中牝馬Sなど

  • 2012年10月09日(火) 18時00分
【栗東トラックマン】
◆日曜京都11R・秋華賞(GI)
・アロマティコ
「前走(ムーンライトH3着)は考えていたレース運びとは違った形になってしまったけれど、厳しい展開ながら最後はよく差を詰めているし、力をつけてきているのは間違いありません。1週前追い切りもまだ余力があっていい反応だったし、順調に来ていますね。前走以上の状態でレースに臨めそうです。ジェンティルドンナは強いけれど、それ以外のメンバーにはヒケはとらないと思っていますよ」(佐々木師)

・ヴィルシーナ
「前走(ローズS2着)は道中馬群の中で折り合いがついていいレースはできましたが、勝った馬が一枚上手でした。レース後は順調に調整できていますし、1週前追い切りの息の入りも良く何の問題もなく来ていますよ。初対決から3連敗している相手(ジェンティルドンナ)がいるのは気になりますが、頑張ってもらいたいですね」(友道師)

・キャトルフィーユ
「前走(ローズS4着)は、瞬発力勝負の競馬になってしまい、この馬にとってはやや不利な展開でした。それでも前々で4着に来ているように、本番を考えれば内容としては良かったのではないでしょうか。レース後は特に問題なく順調に調整できていますし、気持ちの面でも落ち着きがありますね。相手は強くなりますが、いい位置で立ち回れる強みを生かしてほしいですね」(清山助手)

・ジェンティルドンナ
「前走(ローズS1着)本番を見据えたレース運びをしてくれましたね。馬体増も成長分と見ていいし、使ったあとのダメージもほとんどありません。この中間も順調に乗り込めていますし、1週前追い切りの動きも上々です。あとはとにかくレースまで無事に行ってほしいですね。ここまできたらなんとか3冠を取らせたいと思っています」(石坂師)

・ハワイアンウインド
「前走(夕月特別1着)はゲートでやや立ち遅れて厳しい位置取りでしたが、ゴール前きっちりと差し切ってくれました。いい内容で勝てたと思います。以前に比べてだいぶ馬がしっかりしてきたし、力をつけていますね。ここは強い馬がいるし、簡単ではないですが、ここでどんなレースをしてくれるか楽しみにしています」(岡田調教師)

◆土曜東京11R・府中牝馬S(GII)
・エーシンリターンズ
「前走(京成杯AH7着)はこの馬にとってはちょっと時計が速すぎましたが、調子自体は決して悪くはなっていません。レース後も順調に調整できており、ここを目標に気配もいいですよ。調教の動きからはデキ落ちはないし、この距離も十分対応できると思っています。改めて期待したいですね」(坂口則調教師)

・オールザットジャズ
「前走(クイーンS5着)は敗れたとはいえ、決して悪い内容ではなかったと思っています。その後は放牧に出してここを始動戦に定めて調整。元々使って良くなるタイプだけに休み明けはどうかですが、現段階でも前走よりワンランク上の仕上がりにありますね。この先につながるいい競馬を期待したいと思います」(清山調教助手)

・ドナウブルー
「前走(関屋記念1着)は強い競馬をしてくれました。ここにきて心身ともに大きく成長してくれて、完成の域に入ってきたという印象です。この中間も順調ですし、前走同様の状態でレースに臨めそうですよ。この距離も守備範囲だし、長距離輸送も今は普通にこなしてくれるようになっているので、引き続き楽しみです」(石坂調教師)

・マルセリーナ
「前走(安田記念17着)後は放牧に出していましたが、ここを目標にして帰厩し、順調に調整しています。以前に比べていい落ち着きがあるし、調教の動きもほんとうにしっかりしてきました。体つきを見ても仕上がりは上々ですね。春はマイル戦を使ってきましたが、ここは牝馬限定戦だし、この距離は対応してくれると思っています」(松田博調教師)

【美浦トラックマン】
◆日曜京都11R・秋華賞(GI)
・アイムユアーズ
 前走は古馬相手の札幌クイーンS。プラス24キロでもまったく太く映らず馬体成長。好位から4角までは馬なりのまま先頭に並びかけ直線抜け出しで完勝。秋へ向けての内容の濃いレースを見せた。1週前の追い切りは古オープンのマイネイサベルを5Fから2馬身ほど追走しゴール前ビシッと追って68.7〜上がり38.2秒。歩いている時は落ち着いてドッシリしているが、走り出すと気迫を前面に出し道中は押さえるのに苦労。ジェンティルドンナの強さは認めるが、春とは見違えるほどにスケールアップした今なら逆転も…。

・ミッドサマーフェア
 前走時は馬体減りを考慮してか、函館で15-15程度の追い切り。とても本気モードとは思えなかったが、その状態で0.1秒差の3着。能力の高さを見せつけた一戦と言えそうだ。今回は1週前にビシッと追って、迫力ある伸び脚。状態面がガラリ一変した。4走前の強い内容から、関西への直前輸送は問題なし。“レース中に脚を痛めた”オークスは参考外。決め手比べなら、ここでも引けをとらない。

・アイスフォーリス
 今週はウッドチップで68.0〜38.2秒、セミニョンを2馬身追走して半馬身遅れてゴールイン。バテたわけではなく、以前ほど稽古駆けしなくなっているので、この遅れは心配なし。数宇以上に体を大きく見せ、ピカピカの毛づや。ひと叩きの効果は大きく、絶好調をアピールしている。開幕週で17頭立ての大外枠になってしまった前走は、後方待機策とちぐはぐな作戦。それでも勝負どころで見せたひとマクリの脚には見どころ十分、決して力負けではない意地を見せていた。オークス3着馬が状態良く出走。前走の着順で人気は下がるはず、強敵はいるが相手候補で狙い撃ちしたい。

◆土曜東京11R・府中牝馬S(GII)
・マイネイサベル
 前走の新潟記念は思わぬ大敗をしてしまったが、その後はここを目標に入念な乗り込み。9月30日に5F68秒台を馬なりで駆け抜けてからは息もちが一変。そして3日の1週前追いは3歳オープンのアイムユアーズの調教パートナーを務め、道中2馬身ほど先行から、ラスト1F馬体が併ってからしぶとさを発揮し、ゴール前では半馬身抜かせずに先着。5F69.0〜3F38.5〜1F12.4秒は馬場の外目を回ったことを考えるとこれも合格点。今春のヴィクトリアマイル6着時に近いデキになってきていること確かで、最終追いは終い重点の内容で十分。東京コースはGIII・2着、GII・5着、GI・6、6着と今一歩の成績だが、高速馬場に対応できるスピード能力とセンスは持っているだけに。デキが上向いてくれば十分にチャンスあり。

・レインボーダリア
 夏の札幌クイーンS以来で2か月半レース間隔があいたが、9月中旬に美浦に戻ってからは追い日に入念な乗り込み。2週前のポリトラックでの追い切りで早いタイムが出たあとは息もちが一変。そして3日の1週前追い切りはウッドコースに入り古馬500万エルヘイローとの併せ馬。道中2馬身差追走の形から、直線で内に入り、あとは持ったままの手応えで余裕の併入。ここ2週の素軽さ十分の内容から、キッチリ仕上がっており、直前追いは1F気合いを入れる内容で万全。一瞬の切れ味、スピードを生かした先行力を持ち合わせており、今の高速馬場は大歓迎。春のヴィクトリアマイル時とはデキが違うだけに大駆け可能。

◆日曜東京9R・東京ハイジャンプ(J/GII)
・マジェスティバイオ
 今年は2戦しただけ(1、1着)。しかし、春の中山グランドジャンプを強い内容で勝ったように、いまや「敵なし」といえる状態。この夏は、調教師自身が「手元にとどめて、じっくりと様子を見ながら調整したい」ということで放牧には出さずに、ずっと美浦トレセンにとどまって休養。そして9月になってから時計を初めて出し、その後の調教過程は順調そのもの。1週前には柴田大知騎手が手綱をとって、芝コースで118.8〜54.5〜39.4秒をマーク(強めに)。直前にもう1本追えば、9分どおりの仕上げに持っていけるはずだ。別定戦のGIIとあって、斤量面でも決して楽ではないが、もちろん底力では一枚も二枚も上の存在。暮れの最大目標に向けて、好発進を期待したい。

◆土曜東京9R・プラタナス賞(500万下)
・ヴェルデホ
 新馬戦はすんなり先行して余裕十分に抜け出すという強いレースぶり。まだ多少若さが残る状態だっただけに、レースを使った効果は十分。確実にレベルアップしてきた。間隔があいたが、牧場で乗り込んで太め感はなし。1週前も古馬レッドシュナイトを問題にしない、素軽さ満点の動きを見せた。デビュー前から動きの良さが目立っていた馬で、このクラスはアッサリ通過できるばずだ。

◆土曜東京10R・白秋S(1600万下)
・ゴーハンティング
 前走の飯豊特別。初めての1200戦だったが、めずらしく脚をタメての競馬。直線で包まれ追い出すタイミングが遅くなったが、バラけるのを待って一気に突き抜けた。終いの切れ味は素晴らしく大きな収穫のあった内容。今回は2か月半ぶりのレースになるが、坂路、ウッドで急ピッチの乗り込み。そして、1週前の調教ではゴール前ビシッと追って5F66.8〜上がり37.8をマーク。気性の勝った仕上がりの早いタイプで、馬体はスッキリ仕上がって好気合い。昇級戦でも差し脚忌ませる東京の1400で真価。

◆日曜東京10R・秋嶺S(1600万下)
・イジゲン
 レパードSで3着の後は、ひと息入れてリフレッシュ。じっくり乗り込まれ、好仕上がりを見せている。1週前はウッドチップでオメガハートランドと併せて、66.1〜37.9秒。直線、軽く手綱を動かすと、好反応を見せてギアをアップ。目一杯に追ってきた相手の半馬身前に出て、余力を残しながらゴールしてきた。追っての反応・伸び脚ともに鋭さ満点、気合のりも良く、すでに9分以上と言える仕上がり状態。今週もう1本追えることを考えれば、万全と言える状態が整っている。まだ競馬では幼さを見せながら、ここまで上がってきた素質馬。条件戦で足踏みは出来ず、強い勝ち方を期待する。

◆日曜新潟11R・信越S(OP)
・ニシノステディー
 道中、キッチリと脚が溜まった前たは見事なレコード勝ち。乗り手も上手かったが、この馬自身も本当に力をつけている。今回はバリバリのオープン馬が相手になるが、もともとがこのクラスで差のない競馬ができていた実力の持ち主。昇級といっても形だけとしてよく、通用可能な下地は十分にある。しかも今回は、過去に3勝をマークしている得意の新潟コース。距離1400m+ハンデ戦なら条件的にも文句なし。先日、通算200勝をマークして勢いに乗る丸田騎手を鞍上に配して、陣営の期待はかなり大きい。

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美浦・栗東トレセンから重賞出走馬を中心に陣営の談話、中間の動きをレポート

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