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皐月賞

  • 2003年04月18日(金) 11時32分
 皐月賞は、アメリカのケンタッキー・ダービーと同じような位置にあり、距離2000mのスピードレースとはいいながら、総合力NO1の馬が勝つことが多い。したがって、ダービーよりもっと、秋の菊花賞と結びついていたりする。

 しかし、多頭数の小回り2000m。うまく立ち回った伏兵が一気のスパートを決めることも再三。穴狙いだと、ダービーとはちがってさまざまな馬が狙える。たとえば、昨年のノーリーズン15番人気や、97年、10番人気で2着したシルクライトニングのような…。

 能力NO1と考える馬を買うなら、その考えはダービーまで変えてはいけない。02年タニノギムレット、01年ジャングルポケット、99年アドマイヤベガ、ナリタトップロード、98年スペシャルウィーク。ちょっと古くは10年前のウイニングチケットなど。皐月賞で連対を外しながら、やっぱり強かった。ダービーで巻き返した馬が何頭もいる。

 思われているより不器用ではなく、ツボにはまると爆発力互角以上の15番コスモインペリアルを狙う。弥生賞はハナ、ハナ差の3着で、2分2秒3の時計も物足りないが、2歳後半からのスランプを脱していず、まだ全体の動きが重かった。

 切れるタイプではないようでいて、10月の中山ではインに突っ込んで上がり34.1秒。最後の1ハロン11.3秒が刻まれたところで一気に抜け出している。2勝目のマイル戦でも、上がりは34.6秒だった。春先までややスランプで動きが鈍かったが、前走あたりから体が絞れてデキ一変。力強さを増すと同時に、本来の鋭さが戻ってきた。

 リボーの3×6のクロスを持ちながら、重い感じはなく、地味なように見えて一発大駆け型。ここ一番で秘める可能性をフルに爆発させて不思議はない。底力はある。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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