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菊花賞、富士Sなど

  • 2012年10月15日(月) 18時00分
【栗東トラックマン】
◆日曜京都11R・菊花賞(GI)
・ゴールドシップ
「前走(神戸新聞杯1着)は休み明けでも仕上がりは良かったけれど、ジョッキーもこの馬のいいところを引き出してくれたし、強い勝ち方だったと思います。この中間も順調に調整できているし、使って馬体の張りも良化。1週前追い切りの動きも良かったし、状態はさらに良くなっている印象です。デビュー時から菊花賞向きと思っていた馬だし、いいデキでレースに臨めるようにしたいですね」(須貝調教師)

・ディープブリランテ
「前走(“キングジョージ”8着)は、道中からハミを噛んでしまいましたからね。もう少し滞在期間があればまた違ったのでしょうが…。着地検疫のあとは放牧に出て、9月末に帰厩。順調に調整できています。この距離は本質的に長いとは思いますが、近年の菊花賞は長距離適性よりも、いかに前半遊ばせて走らせるかが大事。そこがポイントになるでしょう」(渋田調教助手)

・スカイディグニティ
「前走(セントライト記念2着)は内でうまく流れに乗ってレースを運ぶことができましたね。時計の速い決着にも対応できたのは大きいと思います。レース後は特に問題なく順調に乗り込むことができています。1週前追い切りの動きもしっかりしていましたし、いい調整ができていますよ。距離は延びれば延びるほどいいタイプだと思いますし、期待して送り出したいですね」(友道調教師)

・トリップ
「前走(JDD2着)は初めてのダートで2着だったが、ダービーでもいい競馬をしているし、いろんな選択肢は考えられた。芝でもやれると思っているし、最後のクラシックということもあるからね。この中間は坂路で調整しているが、しっかり乗り込んでいい雰囲気。久々はそう苦にしないタイプだし、折り合いに不安はないから、この距離をこなせれば楽しみはあると思っています」(松田博調教師)

・マウントシャスタ
「前走(神戸新聞杯3着)は前半少しハミを噛んだようで、その分最後伸び切れなかった印象です。ただ、春よりも馬体はパワーアップしており成長を感じますし、レース後も疲れはまったくなく順調そのもの。1週前追い切りの動きも良かったし、いい気配ですね。距離が延びるのでリラックスして走れるように心がけていますし、なんとかいい競馬をしてもらいたいと思っています」(音瀬調教助手)

◆土曜東京11R・富士S(GIII)
・ダローネガ
「前走(ポートアイランドS5着)はちょっとスタートが悪かったし、スムーズに勝ち馬の後ろを取れなかったところもありました。それでも最後はこの馬らしいしぶとい脚を見せていたし、悲観するような内容ではなかったと思っています。馬体を併せれば強い馬だから、直線の長い東京コースなら、目標となる相手を間違えなければいい競馬ができるはずですよ」(佐々木調教師)

・フラガラッハ
「前走(中京記念1着)のあとは放牧に出してリフレッシュ。十分間隔を取って、ここを目標にして調整してきました。帰厩後も順調に調整できているし、1週前追い切りはジョッキーを乗せてしっかりやったので、これでさらに良くなるはず。直線の長い東京コースは歓迎だし、いい形で秋のスタートを切りたいですね」(松永幹調教師)

・ミキノバンジョー
「前走(ポートアイランドS3着)はオープン特別にしてはいいメンバーが揃っていたけれど、その中で差のない3着といい競馬を見せてくれましたね。この内容を見ても、現状はこのぐらいの距離が合っているのかもしれません。この中間もダメージなく順調に調整できているし、ここでもいい競馬を期待したいですね」(大橋調教師)

・ダノンヨーヨー
「前走(毎日王冠8着)は負けたとはいえ、後方からしっかりと脚を使って内容は悪くなかったと思っています。レース後は特に疲れもないし、順調に調整できているから、中1週でもむしろ上積みが見込めるんじゃないでしょうか。引き続き直線の長い東京コースだし、マイルの条件もいいから、改めて期待したいですね」(音無調教師)

【美浦トラックマン】
◆日曜京都11R・菊花賞(GI)
・ダノンジェラート
 セントライト記念3着で出走権を得たが、全4戦中2勝、2着1回、3着1回と、まだ奥を見せていない上がり馬で、父ディープインパクトを彷彿させるような強烈な差し脚を武器とし、上がり勝負の競馬になればOP突破どころか、いきなりのGI制覇も夢でない存在になってきている。そのセントライト記念後は6日に坂路で4F53秒7〜3F38秒8。11日の1週前追いはウッドに入り単走で6F84秒2〜3F39秒6といずれも余裕の脚どりでマークしており、前走激走の疲れは全くなし。むしろ一枚パワーUPした動きからさらに上積みが期待できる程の仕上がり状態だ、キャリアが浅いだけもまれると? だが、ジックリ後方待機策から、直線勝負に徹すれば大駆けの可能性は十分にある。

・フェデラルホール
 目下3連勝中の上がり馬。いずれも距離は2000m以上の戦いで、中団から差し脚を伸ばす戦法には安定感も十分。高速馬場への対応は未知の面を残すが、ことスタミナ面に関してなら初の強豪相手でも何らヒケは取らない存在。前走九十九里特別後は中3週のレース間隔となるが、1週前の追い切りを見る限り馬体面の緩みはなく、引き続き好調キープは確か。古馬1600万ドレミファドンを6F2秒追走し、直線残り1Fで急接近し、あとは馬体を併せ余裕の脚どりで併入。6F84秒6〜3F40秒7〜1F13秒1の時計は多少物足りないが、動きそのものには迫力があり、いかにも上がり馬と言える勢いを感じさせる内容だった。初モノづくめで何とも言えないが、とにかくデキの良さと充実度なら互角以上は確かだ。

◆土曜東京11R・富士S(GIII)
・ファイナルフォーム
 前走のラジオNIKKEI賞は500万を勝ち上がっていきなりの重賞。520キロ台の迫力ある馬体で高い能力を感じさせていたが、馬込みの中でまったくヒルむことなく、最後は間を割って伸び完勝。1週前の追い切りは古オープンのリバティバランスを5Fから2馬身追走し、66秒7〜上がり38秒0を計示。馬体は太く映ったが、ゴール前でビシッと追われ、直前もう1本追えれば態勢はほぼ万全とみた。緒戦から力を出し切れるディープインパクト産駒、レースぶりに注目。

・ガルボ
 安田記念以来の競馬になるが、9月9日の初時計から、すでに10本の時計をマーク。先週はポリトラックで64秒5-36秒4、直線軽く仕掛けてラスト1ハロンを11秒8。稽古は動くタイプだが、それにしても余力十分に好時計をマーク。気合のりも良く、久々感の全くない仕上がりを見せている。今年のマイル戦は4戦して2、1、1着と安田記念の5着、この条件では崩れていない。状態・条件ともに不安材料はなく、最大目標のGI戦に向けて、好発進を決める。

◆土曜東京10R・神無月S(1600万下)
・キングパーフェクト
 4か月ぶりの前走は出遅れてしまったが、それでもしっかり伸びて勝ち馬からはコンマ5秒差の7着。決して万全の仕上がりとはいえなかっただけに、中1週使いでの上積みは相当に大きい。この馬の調子の良し悪しの判断は、稽古で「かかり癖」を見せるかどうか。叩いた効果でテンションは確実に上がっており、今回は力どおりの評価が必要といえるだろう。東京のダート1400mがベストで、前半流れてくれればラストは確実に脚を使えるタイプ。ここは一気の差し切りに期待したい。

◆土曜東京9R・いちょうS(OP)
・ポップアップハート
 新潟で勝った後は、ひと息入れてリフレッシュ。9月末から意欲的な調整を重ねている。先週はウッドチップで85秒6-68秒9-39秒8、古馬を2馬身追いかけたが、手綱を押さえたまま楽々併入してゴールイン。体全体をのびのびと使った大きな走りは迫カ満点、休養を挟んでの成長も見せている。前走は千八で千通過58秒7と、2歳戦にしてはかなりのハイペース。この流れをこなして勝ち上がったのは大きな収穫、昇級戦の壁はなく、アッサリと通過してくる。

・マンボネフュー
 1週前追いは、未出走サトノマーキュリー合わせた程度の調整だが、好気合で迫力ある伸び脚。走る馬の雰囲気を感じさせる上々の動きを見せた。前走のパドックでは多少テンションが高く、一瞬馬ッ気を出したりしていたが、そういう状態での楽勝。スローペースで時計は平凡だが、この流れでキッチリ折り合ったし、終い余裕の33秒台は優秀。叩いての上積みが見込めるし、東京コースなら決め手をフルに活かせる。

◆日曜新潟11R・轟S(1600万下)
・エバーローズ
 プール調整併用で本数は少ないが、元々仕上がり早タイプ。上々の仕上がリを見せている。回転の速い走法で速い時計が出やすいタイプだが、1週前追いは余裕十分に好タイムをマーク。動きの良さが目立っている。夏の新潟で直線千mを2連勝。それも6馬身、5馬身差の圧勝と、適性の高さを示した。今から来年のアイビスサマーダッシュが楽しみな程で、条件戦の今回はアッサリ勝ち上がれそう。

・ゲットフルマークス
 5月の新潟1000mの直線競馬(駿風S)で2着。めずらしく好スタートを切ってスピードを生かせたレース。その後2戦は1200で惨敗し休養。今回は3か月ぶりの実戦になるが、急ピッチで乗り込まれ、1週前の追い切りはウッドコースで4F49秒4〜上がり36秒3と出色のタイムを計示。過去、一杯に追ったことのない馬だけに直線ビッシリ追われたことに大きな価値を感じる。新潟の直線競馬を得意とする西田騎手で、狙いを定めた一戦。

◆日曜新潟10R・咲花特別(500万下)
・サンマルヴィエント
 久々の前走はまだまだ復調段階の体つき。あえて芝を使って惨敗したが、狙いは中1週で臨める新潟のこのレース。得意のダート1800mに戻せば、大きく変わって不思議はない。やや詰めの甘さは残るものの、東京〜中山の強敵相手の500万で、2〜3着と健闘してきた力量の持ち主。メンバー弱化の新潟戦なら、もちろん上位争い可能だろう。もともとが使いつつグングン調子を上げる馬。叩き2戦目なら結果を出せる。

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美浦・栗東トレセンから重賞出走馬を中心に陣営の談話、中間の動きをレポート

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