馬券を上手に買うことができなかった秋華賞ですが、◎アロマティコで予想とレース内容には満足させていただきました。前半3F地点でのペースから「コレはヤバイ」と思ったことは言うまでもありませんが、そんな流れでも慌てず騒がず騎乗できるのが佐藤哲三騎手。さすがです。レース当日は中山競馬場でREXS講師のお仕事をさせていただいていましたが、そのセミナーでも馬券を獲った方が多く、講師としての役目を果たすことができて、ほっとしました。

　当欄でも記したように、美浦所属の栗東滞在馬を本命にすることも考えましたが、その候補だったブリッジクライムは追い切りで抜群の動きを見せたものの、その後の栗東での様子があまり落ち着きなく、嫌な予感がしたので☆評価。結果は11番人気で4着ですから、その後の様子は影響なかったのかも知れません。しかし馬券圏内に入らなければ、予想として意味はありませんから、現場で感じた雰囲気を重視して良かったと解釈しています。

　今週は菊花賞。先週と同じ「2強」ムードでも、秋華賞のジェンティルドンナ、ヴィルシーナとはまた違った印象を持っています。皐月賞馬ゴールドシップは前哨戦の神戸新聞杯を完勝、ダービー馬ディープブリランテは海外遠征帰りの帰国初戦。そういった臨戦過程が違っているだけなく、距離に対する自信度も2頭でまったく違うと思います。中間の調教内容を含めた上で、そのあたりのコラムは明日更新予定の「G1ドキュメント」でたっぷりとお届けします。

　先週のトレセンニュースで取り上げたのがスカイディグニティ。未勝利戦を脱出した直後から距離が延びて直線も延びる菊花賞は非常に魅力を感じていた一頭ですが、前走セントライト記念のパフォーマンスで一躍注目度が高くなりました。今朝の坂路でも力強いフットワークで駆け上がっており、元気いっぱい。

　この中間は坂路とCWを併用して本数も多い仕上げ。最終追い切りも前走時と同じCWで行われるようなので、スカイディグニティの好走パターンの追い切りになることは間違いなさそうです。個人的に心配しているのはジョッキーの乗り替わり。前走でこの馬の持ち味を最大限発揮した四位洋文騎手が騎乗しないという点がどうなんだろうと感じています。

　その四位洋文騎手が跨るのはベールドインパクト。こちらは前走神戸新聞杯が4番人気でしたが、10着に敗れた成績から今回は人気が下がって当然の位置付け。ただ前走時の調教内容は決して好走時に似たものではなかったので、今回は調教内容次第では十分反撃できると思っています。

　この中間は坂路でもCWでもいい動きを連発。その上、調教本数が多いので前走以上の上積みは確実。最終追い切りは前走のような6Fで速い時計は必要ないので、最後の1Fがしっかりと伸びていれば、巻き返すだけの状態でしょうし、また能力もあると思います。


　ただ過去の菊花賞で人気薄激走を見せている馬の調教タイプが「一杯平均」。最終追い切りの内容次第でこの調教タイプに該当しそうなのが、ニューダイナスティとタガノビッグバン。どちらも逃げ先行馬ですが、一杯調教をスパルタ的に行うことが激走の鍵になりますから、この2頭の最終追い切りの内容次第では、最後の直線で十分楽しめるシーンもありそうです。

◆次走要注意
・10/13　新潟12R　松浜特別マイティースコール(14人/11着)
　休養明けで調教タイプは軽目トラック。馬体重は12キロ増えており、明らかな仕上がり途上での出走。レースも後方から進めて、最初から勝ち負けを意識していないようなレースぶりでした。それが直線でしっかり脚を使って、推定上がり33.7秒。次走は攻めを強化して、450キロの馬体重になれば、馬券圏内は間違いありません。

[メモ登録用コメント]　調教本数標準以上の調教タイプなら勝ち負け

・10/14　京都11R　秋華賞サンシャイン(16人/7着)
　馬体重は22キロ増でしたが、レースを使いながら体を減らしていた分が戻っただけ。最終追い切りでも動きが目立っていましたし、予想印を打つ段階で「ひょっとして」と思わされた馬でした。レース内容も非常に良かったと思いますが、今回は上位のメンバーが強かっただけ。それでもクイーンSの勝ち馬とは0.1秒差なんですから、この馬の力も証明できました。次走も最終追い切りをCWで併せ馬先着できれば、力は発揮できます。

[メモ登録用コメント]　最終追い切りがCWで併せ馬先着なら馬券圏内

◆今週末馬券圏内
・10/20　京都9R　壬生特別ワイズリー
　前走は休養明けでも調教本数十分で仕上がり良くレースへ出走したと思われますが、58キロと前有利の展開に泣かされた形に終わりました。今の京都芝1200mは外からの差しが決まりやすい馬場。中1週は1戦して着外ですが、連闘で実績があるように、ひと叩きして上積みがあるのは間違いないタイプ。最終追い切りで4F51秒台の速い時計をマークできれば、まず勝ち負けです。

[メモ登録用コメント]　最終追い切りが栗東坂路で4F52秒以下なら勝ち負け