菊花賞にディープインパクト産駒が10頭も登録してきた。フルゲートは18頭だが、このうち8頭は出走権が確定している(回避したディープブリランテを含む)。
ダービー3着のワールドエース、4着のトーセンホマレボシが戦線離脱しても、層は依然厚い。ゴールドシップがこのディープインパクト軍団に、どう立ち向かうかが今年の菊花賞の焦点となる。
スローの流れで最後にヨーイドンの瞬発力勝負では、ゴールドシップは分が悪い。ダービーの二の舞になるから、前走の神戸新聞杯のような、早目に動いてそのまま押し切る競馬をするだろう。母の父メジロマックイーンが菊花賞を勝ったときの競馬だ。
長い脚が使えて、スタミナに自信があるなら、自分で動いてステイヤーに有利な展開に持ち込んだほうがいい。スタミナのない馬たちは追走に脚を使い、そのぶん直線の瞬発力をそがれる。
菊花賞は純然たるスタミナ勝負になりにくく、マイラーや中距離馬でも優勝争いは可能だが、ゴールドシップがいるから今年はそうはいかないとみる。
したがってディープインパクト産駒も、ステイヤー配合から選ぶことにする。出走権を得ているなかで、最もスタミナ指数が高いのはエタンダールだ。セントライト記念は4着に敗れたが、春は青葉賞で2着、ダービーも優勝馬から0.6秒差の8着だった。
切れる脚はないが、しぶとい脚が長く使えるのはゴールドシップと同じだ。人気もないようなので、この馬を穴に買う。
ロードアクレイムは神戸新聞杯を8番人気で2着に入ったが、ディープインパクト産駒のなかでは、2位のスタミナ指数だ。母のレディパステルはオークス馬で、母の父がトニービンという血統背景もいい。
また祖母の父ブラッシンググルームも、日本の菊花賞、天皇賞・春にめっぽう強かった血統だ。テイエムオペラオー、マヤノトップガン、サクラローレル。これら名ステイヤーの母の父、あるいは父の父に入っていたのがこのブラッシンググルームだ。神戸新聞杯の2着は、決してフロックではないとみる。