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アルゼンチン共和国杯、みやこS、アルテミスSなど

  • 2012年10月29日(月) 18時00分
【栗東トラックマン】
◆日曜東京11R・アルゼンチン共和国杯(G2)
・オウケンブルースリ
「前走(京都大賞典2着)は中間の追い切りがもうひとつ時計が出なかったり、本来の動きではなく、デキはひと息だと感じていましたが、この条件はやはりぴったり。地力を見せてくれましたね。その後も順調に乗り込んでいますが、調教の動きだけでは状態がつかみづらいところがあるからポイントは気持ちの面になるのかもしれません。今回の条件もいいので、前走できっかけをつかんでくれていれば楽しみですね」(音無調教師)

・ギュスターヴクライ
「前走(京都大賞典3着)は結果的に厳しい流れになったけれど、内容は悪くありませんでした。使いつつ良くなるタイプなので、休み明けでこれだけ走ってくれたことが力をつけてきた証拠でしょう。東京コースもあっているし、前走の内容がここにも活きてくるはず。期待していますよ」(佐藤調教助手)

・ムスカテール
「前走(オクトーバーS1着)は得意の左回りで期待どおりの強い勝ち方をしてくれました。レース後はここを目標にして調整していますが、いつもどおりいい動きを見せていますよ。引き続き東京コースで、距離もあった方がいいタイプだから、この条件はぴったり。昇級戦なのでハンデもそう背負わされないだろうから楽しみですね」(友道調教師)

◆日曜京都11R・みやこS(G3)
・オースミイチバン
「前走(JDD4着)は連戦の疲れも見せずよく頑張ってくれました。その後は放牧に出してリフレッシュ。今回は休み明けになるけれど、しっかりと乗り込んできて太目感のない仕上がりですよ。大きく変わった感じはないけれど順調だし、あとは古馬との初対決なのでそのあたりの力関係がどうかでしょう」(佐藤調教助手)

・グレープブランデー
「前走(シリウスS3着)は、まだいい頃に比べると本物という感じではない中でよく頑張ってくれたと思います。ようやくいい頃に戻りつつあるし、使って状態も前走より良くなっています。まだ遊びながら走っているところがあるので、集中して走れるかどうか、そこがポイントになりそう。今回はブリンカーを着用するので、それがプラスになれば楽しみです」(安田景調教助手)

・ハタノヴァンクール
「前走(JDD1着)は向こう正面から動いていって、外を回って勝つのだから強かったですね。その後は放牧に出してリフレッシュさせ、順調に夏を過ごしました。以前に比べてトモがしっかりしてきたし、1週前追い切りの動きも良かったですね。古馬との力関係はなんとも言えないが、どんなパターンでも勝てるのは強みでしょう」(昆調教師)

・ローマンレジェンド
「前走(エルムS1着)は小回りの競馬でもうまく対応してくれたし、トップクラス相手に勝ったのだから大きいですね。レース後は放牧に出してリフレッシュさせ、10月上旬に帰厩。順調に調整できていますし、最大目標のJCダートへ、いい形で向かいたいですね」(田代調教助手)

◆土曜東京11R・アルテミスS(新設重賞)
・エイシンラトゥナ
「前走(ダリア賞1着)はなかなかいい内容での勝利でしたね。その後は放牧に出してリフレッシュさせ、ここを目標に順調に調整できています。しっかりと乗り込んで仕上がりもいいし、調教の動きを見ても体調の良さが伝わってきますからね。力どおりに走ってくれればいい競馬ができるはずです」(松元調教師)

・コレクターアイテム
「前走(デイリー杯2歳S4着)は敗れたとはいえ最後は素晴らしい脚を見せてくれたし、やはり走ると改めて認識しました。元々はここが目標だったので上積みは十分ですし、前走の内容からも直線の長い東京コースはいいでしょう。牝馬同士のマイル戦ならチャンスはありますね」(須貝調教師)

・バリローチェ
「前走(新馬戦1着)後は放牧に出してリフレッシュさせていました。ここを目標に帰厩させ、順調に乗り込んでいます。追い切りを重ねるごとに動きがしっかりしてきましたし、休み明けでもいい仕上がりで臨めそう。馬体もひと回りたくましくなった印象ですし、重賞でも牝馬どうしなら期待したいところです」(山田調教助手)

【美浦トラックマン】
◆日曜東京11R・アルゼンチン共和国杯(G2)
・イケドラゴン
 前走の札幌戦のあとは、得意のスタミナを生かせる2500mのハンデ戦に照準を合わせてじっくりと調整。1週前の併せ馬では、準オープン(格下)のジャーエスペランサに少し見劣ったが、これは大きく追いかけたため。乗り込みは足りており、動きに重さはまったくない。本質的に小回りは不向きで、目黒記念で2着と穴をあけた東京コースがベストの馬。デキの良さと軽量を生かせば、一発大駆けがあっても驚かない。

・ルルーシュ
 オールカマーの前走も期待したが、馬場が悪く、直線は脚を滑らすシーンもあり、4着は仕方のない結果。少し間隔をあけてリフレッシュ、先週はウッドチップで69秒3〜40秒1と軽く流してきたが、はち切れんばかりの体と切れのある鋭い脚さばきは、今回も健在。夏を境に本格化を迎えたが、引き続き絶好調をアピールしている。3勝2着1回と相性の良い東京コース、どこからでも競馬が出来る馬で展開にも注文はなく、よほどの馬場悪化さえなければ、勝ち負けの競馬になる。

・マイネルキッツ
 9月のオールカマーは不本意な結果(8着)に終わったが、その後ここ目標に10月中旬から追い日ごと熱心に乗り込んでいる。24日の1週前追いは同厩舎の障害オープン馬サトノバロンを1秒追走から最後1馬身差まで詰め寄ったところでゴールインとなってしまったが、稽古は元来動かないタイプで、長めからビシッと追い切れていれば心配なし。6F85秒1〜5F68秒3〜3F39秒6〜1F13秒1の時計も満足できるもので、今週もう1本強く追えることを考えるとこれでキッチリに仕上がってくるはず。昨暮のステイヤーズSのように、展開さえ向けばまだまだ力の衰えはないはず。あとは斤量を克服さえすれば、持ち味の長く良い脚を使って台頭の可能性は十分だ。

◆土曜東京11R・アルテミスS(新設重賞)
・アユサン
 デビュー前の稽古も目立っていたが、1度使って確実に良化。先週はウッドチップで馬場の外めを回って、68秒1〜38秒6。格下馬を3馬身追走したが、ゴール前は押さえるのに苦労するほどの手ごたえで楽々併入。まだ集中力を欠きながら走っていた初戦とは変わり、気合のり一変。体もグッと引き締まり、状態・気持ちともに大きな上積みを見せている。超のつくスローペースから馬群を横目に軽々と差し切った初戦は、時計・着差以上の圧勝劇。素質断然、重賞でも壁はなく、連勝を決める。

・ナンシーシャイン
 前走は東京への輸送のせいかテンションが上がりぎみ、スタートの出遅れもあって、そっと乗られた感があるが、直線は目立つ伸び脚で0.4秒差の4着まで押し上げた。今回は心配していた馬体減りがなく、1週前追い切りでビッシリ追えて力強い伸び脚。状態面の良化が見込めるし、輸送にも慣れてきそう。相手関係は強くなりそうだが、底を見せていない魅力がある馬。狙い目は十分ある。

・リアリティー
 夏の新潟ダリア賞3着以来で3か月ぶりの一戦。美浦に戻ってから10月上旬より入念な乗り込みを消化。24日の1週前追いでは同厩舎の2歳新馬を1.3秒追走から、ラスト1Fで並びかけ、あとは持った切りで断然優勢の併入。5F64秒3〜3F37秒5〜1F12秒6はPコースとすれば水準級のタイムだが、2週前追いと同様にとにかくラスト1Fの走りが素晴らしく、ゴール前はグーンと重心が沈み、いかにもバネをスピードを感じさせる内容だった。このひと追いで息もちも違ってくるはずで、直前追いは5F68秒前後の時計、馬なりで上がってくればスッキリ仕上がってきそうだ。デビュー戦勝利はレースセンスの高さ、2戦目の強烈な末脚を見る限り器はオープン級。ここらで負けるわけにはいかない。

・ファンアットコート
 新馬戦から4戦すべて終始モタれて力をロス。それでも4、6、4、4着とソコソコの着順。しかし5戦目の前走は道中うまく折り合って3角からロングスパート。坂下でアッサリ抜け出して大楽勝。調教ではトモの蹴りが素晴らしく能力の高さを感じさせていたが、ようやく真価を見せた内容だった。1週前の稽古は古500万のノボジュピターを5Fから1秒5追走。それでもゴールでは抜群の手ごたえで圧倒。いきなりのオープンになるが、牝馬とは思えぬ迫力で能力は互角以上と見た。

◆日曜東京10R・ユートピアS(1600万下)
・ラインジェシカ
 調教で良く見せるタイプとはいえ、好気合で素軽さ満点の動き。最近は500キロ近い馬体重になっているが、スッキリ見せて太め感はなし。好調子をキープしている。1400の距離にも実績があるが、最近は1600のほうが行きっぷりが良く、レースがしやすそう。東京の直線なら、極端に上がりが速くならない限り、確実に差し込んでくる馬。牝馬限定戦の今回は、好勝負できるはずだ。

◆土曜東京10R・奥多摩S(1600万下)
・プランスデトワール
 前走の1000万下。スタートで後手を踏んだが道中はジッと我慢して後方から。直線を向いて外へ出し、坂上から一気に伸びて完勝。格の違った内容。レース後中1週のため1週前の追い切りは1000万のミッションモードと併せ5F71秒4〜上がり40秒8と控え目だったが、キッチリ折り合って柔軟な走りを見せた。久々を叩かれて精神面でも余裕が出てデキはさらに上昇。なかなか準オープンを勝ち切れないでいたが、勢いをつけた今度はチャンス。

◆土曜福島11R・磐梯山特別(1000万下)
・ナンデヤネン
 スパッと切れる脚がなく、ジリジリとしぶとく伸びるタイプ。ということで、結果として詰めの甘いレースが続いているが、それでも毎回のように善戦を繰り返しており、このクラスでの安定勢力であることは間違いない。今回はメンバー弱化+距離延長を求めて福島遠征となるが、比較的器用に立ち回れる馬で、小回りコースはまったく問題なし。持久力を生かせる流れになりさえすれば、キッチリと勝機をつかめるはずだ。北馬場と坂路併用で熱心に乗り込み、体調は高値で安定。連軸としての信頼度はかなり高い。

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美浦・栗東トレセンから重賞出走馬を中心に陣営の談話、中間の動きをレポート

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