この秋のG1での◎良績の流れを崩さないため、相当に頭を悩ませた天皇賞・秋でしたが、最終的には併用調教であるということを最重要視して、エイシンフラッシュに◎を打つことができました。もちろん併用調教ということなら、他にも選択肢はあったのですが、併用調教ならエイシンフラッシュしかいませんでした。
それは追い切りの動きです。No.1予想のコラムにも記しましたが「いっつも動く馬やん」という突っ込みがあることは承知の上でした。それを否定するつもりはありません。ただ今回の追い切りは「ミルコ・デムーロ騎手が跨って、馬の後ろで我慢させる調教」というのが今までと違うのです。私は追い切りで動いたからではなく、こういった状況で鞍上の指示通りに動いたエイシンフラッシュに久しぶりのG1勝ちがイメージできたので、◎を打ったのです。
それを裏付けるように、エイシンフラッシュを担当する久保敏也調教助手からは「デムーロ騎手が馬にいろいろ話しかけてくれているみたいで、追い切り後でも馬がリラックスしているんですよね」という言葉を聞くことができました。これはエイシンフラッシュが鞍上に絶対的に信頼を置いているんだろうなと思いました。
レース当日、返し馬の様子を見ていると、やっぱりデムーロ騎手はエイシンフラッシュに優しく語りかけていました。そしてゲートオープンの瞬間。「人馬一体」とはこのことなんじゃないかと思えるくらいにスムーズにスタートしてインに位置取った瞬間「これは勝ったな」と呟いてしまいました。勝った瞬間は近くにいらっしゃった藤原和男調教助手(エイシンフラッシュの普段の調教に騎乗)と抱き合って大喜び。そしてデムーロ騎手のあのワンシーン。本当に最高の天皇賞・秋となりました。
調教データという根底があったからこその本命ではありますが、現場で追い切りを見て、取材もさせていただける環境にあるから打てた本命とも言えます。これからも私の予想を参考にしてくださる皆様のために、少しでも良い結果、そして必ず納得できるような本命を打ち続けていきたいと思っております。どうぞ、これからもよろしくお願い致します。
6連勝なるか、ローマンレジェンド
JDD馬、ハタノヴァンクール(右)
今週はG1がひと休み。しかし重賞は3鞍行われるので、No.1予想でもそのうち2鞍は取り上げることになるでしょう。今のところ、重賞が重なっている日曜日はアルゼンチン共和国杯をNo.1予想に取り上げるつもりですので、ここではみやこSを重点的に取り上げてみたいと思います。
まず過去2年のみやこSで共通しているのが勝ち馬の調教タイプ。2010年トランセンドが標準多め併用、2011年エスポワールシチーが標準多め坂路主体ということで「本数の多い併用系統の調教タイプ」ということになります。
人気の中心はローマンレジェンド、ハタノヴァンクールといったところになると思いますが、どちらも休養明けの分、調教本数としては標準になっています。本数の差が過去2年の勝ち馬とは違いますが、どちらも坂路とCWを併用しているので、基本的な調教適性は同じ。特にローマンレジェンドは先週、エイシンフラッシュとともに調教を行っており、その勢いを感じているような気がしますし、先週こそ遅れた併せ馬でしたが、今週はきっと動いてくれると思います。
出走順位が上位で調教タイプ的に狙えるのはグラッツィア。前走ブラジルCは2着ですが、今回中1週で最終追い切りをCWで行ってくれれば、標準多め併用が完成するはず。メイショウエバモアも中4週で、すでに5本の調教を行っていますから、こちらも最終追い切りがCWなら標準多め併用となります。やや格下のイメージがある過去成績だけに、それを払拭できる調教適性なのかどうか、あとは最終追い切りの動きでそのあたりを判断したいと思っています。
◆次走要注意・10/27 京都11R スワンS
ショウリュウムーン(15人/6着)
休養明けで少し太目も残りそうという状況だったので、馬体重の8キロ増という数字は想定内。それで6着という着順は十分に評価できると思いますし、今回のレースぶりが次走に活きそうな中身のある内容でした。
あとは実績のある中2週になって、3本くらいの調教が積めるかどうか。そして最終追い切りは栗東坂路で終い最速ラップの追い切り、これができればマイルCSでは勝ち負けです。
[メモ登録用コメント] 多めの調教タイプで最終追い切りは栗東坂路で終い最速ラップなら勝ち負け
・10/28 東京4R 2歳新馬
ソロル(4人/10着)
1位入線も10着降着。すでに勝つ力があることは証明されましたが、パドックでの様子を見ていると、いかにも大物感のある仕草を見せてくれていました。未勝利はもちろんですが、重賞の舞台でも期待したい器だけに、少し様子を見守っていただきたい若駒です。
[メモ登録用コメント] 芝中距離に出走なら勝ち負け
◆今週末馬券圏内・11/3 京都9R 秋明菊賞
スイートドーナッツ 小倉2歳S以来となりますが、先週のCWでの動きが良好。もともとデビュー前から追い切りで目立っていた馬ではありますが、それを考慮しても、成長が感じられる動き。追い切り後に厩舎スタッフに予定レースを尋ねると「来週の自己条件です。サラッと結果を出したいですね」と笑顔。具合も良いのでしょう、ここは通過点。
[メモ登録用コメント] 最終追い切りがCWで6F83秒以下なら勝ち負け