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エピファネイアがクラシックの主役?/吉田竜作マル秘週報

  • 2012年10月31日(水) 18時00分
 21日の京都芝外1800メートル新馬戦でデビューしたエピファネイア(牡=父シンボリクリスエス、母シーザリオ・角居)にはいろいろな意味で驚かされた。血統はもちろん、追い切りの動きからも「誰が見ても一級品」という存在感を見せつけていたが、14日に熱発。陣営の判断も二転三転し、それに合わせてマスコミも右往左往…情報が錯綜した。実際「デビューは延期」というニュースを出したところもあったほどだ。

 結局は「(福永)祐一君が空いているレースもなかなかないし、調教自体はそれまでに積めていたので」(キャロットクラブ関係者)デビューにゴーサイン。直前の調教が軽かったこともあって記者も半信半疑だったのだが、おそらくこの秋一番の勝ちっぷりだったのではないか。

 2着レッドジゼルの笹田調教師を「勝った馬が強かった。あそこまでとはね」と脱帽させれば、クラシック候補を抱える山内厩舎の上籠助手も「あれはやばいね。相当なもんだ」と警戒を強める。この後は京都2歳S(11月24日=京都芝内2000メートル)からGIIIラジオNIKKEI杯2歳S(12月22日=阪神芝内2000メートル)というローテーションが取られそうだが、母が早くに引退、兄姉も体質が弱かっただけに、とにかく順調に年を越してほしい。

 ハッキリとした大物が出たことで、動きが出てきそうなのが“別線”のGI朝日杯FS(12月16日=中山芝外1600メートル)。この時期に「エピファネイアを避けて」ということはないだろうが、来春に向けての賞金加算を含めて、こちらの方が「くみしやすし」と回ってくる馬は増えてきそう。

 一方でそうした流れとは別にGII京王杯2歳S(11月10日=東京芝1400メートル)→朝日杯FSの路線を早々に打ち出したのが、GIIデイリー杯2歳Sの覇者テイエムイナズマの福島調教師。本来なら朝日杯に直行しても良さそうだが、間に1戦を挟むのにはそれなりの狙いがある。

「放牧に出すにしてもレース間隔が中途半端。それに前走も4コーナーで外に膨れたり、レースが終わってから騎手を振り落としたりと粗削りな面も見せていたから…。そういうのも直していきたいので」

“良血馬”たちとは違う歩みとなりそうだが、こと身体能力については相当なもの。エピファネイアとは対照的にレースを使いながら研ぎ澄ませていくのも興味深い。いつエピファネイアとテイエムイナズマの2頭が交わるのか。牡馬クラシックの見どころのひとつとなるのは間違いなさそうだ。

※本日は『トレセン発秘話』も更新されております。下部のバックナンバーからご覧ください。
東京スポーツ 今日の紙面
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