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エリザベス女王杯・主役はヴィルシーナ、しかし…

  • 2012年11月06日(火) 18時00分
 今週のエリザベス女王杯はヴィルシーナが主役。11月6日14時現在でのnetkeiba.comの予想単勝オッズは2.0倍の1番人気。実際にもこの数字の前後だと思われますが、これまでの実績、そして先行押し切りという安定した取り口からこの人気も仕方ないところでしょうか。

ヴィルシーナ、必勝態勢で臨む

ヴィルシーナ、必勝態勢で臨む

注目の1頭、ラシンティランテ

注目の1頭、ラシンティランテ

 個人的には某雑誌の先読みG1予想的なページでヴィルシーナを取り上げていました。その理由は京都芝外回りに適した坂路とトラックの併用調教がこの馬の調教スタイルだから。しかも2200mという距離には必要不可欠な本数の多さもあります。この条件であれば、ジェンティルドンナだったとしても勝てるのでは…と予想したほどです。

 ただ実際にはジェンティルドンナがジャパンCへの参戦を表明し、単勝1倍台すら考えられる人気。この馬を本命にすることで、馬券的な妙味があるかどうか、そんな気持ちが今の現状です。実はジェンティルドンナが出走しないと分かった時点から、エリザベス女王杯でヴィルシーナ同様に調教本数が多くて併用で仕上げてきそうな馬はいないものかと探していました。それがヴィルシーナのエリザベス女王杯1週前追い切りのパートナー、ラシンティランテです。

 まだ1000万下を勝ったばかりの格下であることは重々承知しております。しかしこの秋の充実ぶりには見るべきところがあります。30キロの馬体重増だった夕月特別では久しぶりということもあり、先行して脚をためられなかった印象ですが、前走はしっかり折り合って末脚を爆発させました。常に折り合いは気になるだけに友道康夫調教師も「2200mを折り合って走れるかどうか」と距離は気にしているものの「この秋の成長ぶりはなかなか。あとは折り合いはジョッキーに託すだけ」と今回手綱を握るC.ルメール騎手の手腕にも期待しています。

 もちろん私が注目した理由は調教内容。ヴィルシーナと同じように、坂路とトラックを併用している調教に適性の高さを感じています。今朝は運動時からヴィルシーナの後ろにつけていましたが、前を抜かしたいという感じで非常に活気のある動き。また坂路でのキャンターでも前を走るヴィルシーナを抜かしたいという、やる気満々の走りで4F60秒を切っていました。さすがにこの動きを見て「やっぱり折り合いだよね」と苦笑いの師。あとは明日の追い切りでルメール騎手とどんなコンタクトをとるのか、もちろんこの動きで最終結論を出すつもりですので、どうぞNo.1予想をご覧ください。

栗東滞在中のホエールキャプチャ

栗東滞在中のホエールキャプチャ

ピクシープリンセス最終追いに注目

ピクシープリンセス最終追いに注目

 先週、栗東入りしたホエールキャプチャは4日に坂路で時計を出しており、今朝も坂路でのキャンター。この中間の調教本数は昨年エリザベス女王杯4着時よりも強化されており、その分、個人的には期待しているところがありました。ただ馬の気配を見た感じでは、そこまでそそられるものはなく…、とりあえず最終追い切りを見てみないことにはという感じでした。

 調教適性から推すこともできませんし、こちらこそ格下、前走が平場1000万下勝ちのピクシープリンセス。中1週でどこまでやれるんだと思われるかも知れませんが、前走のレース内容は強かったと思います。しかもレース翌週からしっかりと動かしており、今朝の坂路キャンターでも元気いっぱい。調教予想から本命に推すことはできないにせよ、最終追い切り次第では印を打っておきたい、そう思わせてくれる雰囲気があります。

◆次走要注意
・11/3 福島9R 3歳上500万下ロードガルーダ(1人/1着)
 単勝2倍ちょっとの人気を承知して、馬券総合倶楽部の買い目コラムに推奨した馬。回収率を上げる目的以上に「この馬は重賞も勝ち負けできるはず」という気持ちを表現するためにもコラム推奨させてもらいました。次走以降も人気必至ではありますが、追い切りで抜群の動きを見せるかぎりは勝ち続けると思います。

[メモ登録用コメント] 最終追い切りがCWで併せ先着なら連勝継続

・11/4 東京9R 百日草特別トーセンヤマト(8人/3着)
 調教適性から馬券総合倶楽部で買い目コラムに推奨しましたが、パドックで実馬を見て、見た目にもすごく良い馬でした。直線狭い場所から抜けるのに時間が掛かってしまった分、3着でしたが、脚色から2着はあったはず。これからは重賞戦線でも上位争いできる、そんな素材だと感じています。

[メモ登録用コメント] 調教タイプが乗込トラックなら重賞でも勝ち負け

◆今週末馬券圏内
・11/10 東京11R 京王杯2歳Sカオスモス
 前走デイリー杯2歳Sでも◎を打った馬だけに、思い入れが強いと思われるかも知れませんが、単純に坂路の追い切り内容から重賞を勝って不思議ないと思っているだけ。この中間も栗東坂路で2F24秒切りを2本。2歳の脚力とは思えないパワーはこの舞台で有効に使えるはずです。

[メモ登録用コメント] 最終追い切りが栗東坂路で2F24.5秒以下なら勝ち負け

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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