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青葉賞

  • 2003年05月02日(金) 12時28分
 皐月賞ではネオユニヴァースとサクラプレジデントが大きく抜け出し、3着以下は3馬身半以上も離されてしまった。とりあえず、あの皐月賞の組は勝負あった形で、ダービーの有力馬はネオユニヴァースとサクラプレジデント。他の逆転は相当に苦しい。

 となると、ダービーの伏兵は、この青葉賞2400mか、次週のプリンシパルS2000m。あるいは京都新聞杯2200m。この3つのレースで探さないといけない。

 強力な新星が出てこないと、ネオユニヴァースはその牝系に欧州型のスタミナ色が濃く、念の入ったことにシカンブル(昨年のタニノギムレットの牝系で甦った)の血まで流れていたりする。東京の2400mはさらに有利だ。

 サクラプレジデントとて、母はダービー馬サクラチヨノオーの全妹。皐月賞よりもっと合っていそうだ。

 青葉賞の能力の目安は、やや地味だが4番タカラシャーディー。この馬、2月の共同通信杯でラントゥザフリーズ(皐月賞4着)と首差の接戦、互角の能力を示している。

 光るのは毎日杯2000m・1分59秒9(上がり35.1秒)の快勝だった。3歳馬が春シーズンに2分のカベを突破したのは、あの怪物クロフネの例があるだけ。地味な血統で父シャーディー(その父ダンチヒ)はクラシック向きともいえないが、実は、ドバイWCを圧勝したムーンバラッドの母の父が、このシャーディー。意外や、距離OKの底力のある血を伝える種牡馬かもしれない。

 1分59秒9の時計と、デキの良さ、ラントゥザフリーズと互角の能力を考えると、タカラシャーディーを破る馬がいるなら、たちまちトップクラスに入る形になる。

 11番ゼンノロブロイ。スケールは一級品。母方から距離に少々の不安がささやかれるから、ここで東京2400mをきちっとこなしたい。13番スズカドリームは追い切りでバテたが、あれは道中飛ばしたためで、決して悪くない。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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