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ジャパンCダート、ステイヤーズS、金鯱賞など

  • 2012年11月26日(月) 18時00分
【栗東トラックマン】
◆日曜阪神11R・ジャパンCダート(G1)
・エスポワールシチー
「前走(南部杯1着)は放牧明けでしたが、うまく調整ができましたし、いい内容で勝つことができました。この中間も順調に調整できており、追うごとにピリッとしたところも出てきて調子は上がってきます。使って状態も良くなっていますし、いつも安定して力を出してくれる馬ですから、今回も期待しています」(安達調教師)

・ソリタリーキング
「前走(JBCクラシック4着)は道中スムーズに運べたけれど、レースが動いたときに置かれてしまったのが響きましたね。内目が深い川崎の馬場も合わなかったように思います。この中間も疲れなく順調。1週前追い切りもいい動きでした。阪神コースに替わるのはプラスだし、メンバーは強いけれど改めて期待したいですね」(石坂調教師)

・トランセンド
「前走(JBCクラシック3着)は久々のレースでしたし、大外枠からというのもありました。敗れたとはいえ、厳しい条件の中最後までしっかり走ってくれたのは収穫でしたし、力のあるところは見せてくれたと思います。この中間も順調に来ていますし、使ったことで内臓面は違ってくるでしょう。調教では気合を引き出すように工夫もしていますから、これがプラスに出て、力を見せてほしいと思います」(安田調教師)

・ローマンレジェンド
「前走(みやこC1着)はジョッキーが力を信じて乗ってくれて、強さを見せてくれました。レース後はいつもどおり翌週後半から乗り出していますが、以前よりも回復が早く元気いっぱい。1週前追い切りもいい併せ馬を消化できました。使うごとに進化を見せてくれますし、ここでも楽しみにしています」(田代調教助手)

・ワンダーアキュート
「前走(JBCクラシック1着)はいい状態でレースに臨めたし、前を見ながらこの馬のリズムで運ぶことができました。レース後もいい状態をキープしているし、1週前追い切りの気配も上々。当週にやれば態勢は整うでしょう。昨年もいいレースをしてくれている舞台だし、メンバーは強くなるけれどこちらも充実しているので楽しみです」(佐藤調教師)

◆土曜中山11R・ステイヤーズS(G2)
・ファタモルガーナ
「前走(オクトーバーS5着)はいつもより放牧期間が短かったせいかちょっと気持ちが入りすぎている印象もありました。条件馬ではありますが、レース後はここを目標にして調整。いつもどおり短期放牧を挟んで2週前に帰厩、調教はゲートの確認を行いつつ進めています。状態は変わらずいいし、長い距離が合っているタイプ。ここでも期待しています」(荒川調教師)

・メイショウウズシオ
「前走(アンドロメダS2着)のあとも順調に調整しています。使ってきてもガクッとこなくなったし、引き続き具合は良好。この距離に関しては未知の部分だけれど、それは他の馬も同じでしょうし、力を付けている今なら楽しみです」(飯田騎手)

◆土曜中京11R・金鯱賞(G2)
・アスカクリチャン
「前走(福島記念10着)はここからというところで外からかぶされてしまい、動くに動けず、気を抜いてしまった感じでした。この中間も順調に調整できているし、引き続き調子はいい。G2で相手は強くなるけれど、左回りコースは合っているし、持ち味を活かしていい競馬をしてもらいたいですね」(須貝調教師)

・アーネストリー
「前走(天皇賞・秋11着)は残念でしたが、使って気配は上昇。調教の動きがグッと良くなっています。G1は少し厳しい状況でしたが、相手関係を見てもここなら力の差はないはず。改めて巻き返してもらいたいですね」(佐々木調教師)

・ダノンバラード
「前走(アンドロメダS1着)はやや右へモタれて追いづらそうな格好だったけれど、ジョッキーがうまく乗って押し切ってくれましたね。レース後は特に問題なく順調に調整できていますし、引き続きいい状態。ただ、左回りがどうかというところもあるので、そこへの対応がポイントになりそうです」(池江調教師)

【美浦トラックマン】
◆日曜阪神11R・ジャパンCダート(G1)
・シビルウォー
 5月の東海S以来中央のレースには参戦していないが、その間の地方交流戦では4、1、1、2着と抜群の安定感。いずれも3コーナーからスパートをかける戦い振りが好結果に繋がっており、7歳となってから以前のムラ駆けを解消。前走JBCクラシック2着の後はここ目標に乗り込んで、中間は計3本の追い切りを消化。22日の1週前追いは1600万条件のミヤビファルネーゼを3馬身追走から、ゴール前で軽く仕掛けて併入。時計が出やすいポリトラックコース追いとはいえ5F67秒1〜3F38秒1〜1F11秒8のタイムを重心の低いフットワークで出しており、引き続き状態面に関しては万全のデキ。あとは少し速い時計決着が予想されるだけに、その対応力が問題だが、それも今の勢いから克服は十分に可能。

◆土曜中山11R・ステイヤーズS(G2)
・マイネルキッツ
 21日の1週前追いは南Dコースに入って同厩1000万下プレミアムタイムとの併せ馬。5F標で4馬身追走から、直線では内に進路を取り、残り1Fから併走。直線入り口では多少モタつきながらも、仕掛けてからは機敏に反応して粘り強く併入。5F65秒4〜3F37秒6〜1F11秒8のタイムも今に時期にすれば速く、やっと本来の切れ味が戻った印象。秋の2戦は流れが向かなかったことと、多少太めの馬体から息切れしてしまったためで、まだ力の衰えはないはず。昨年3コーナーからのロングスパートが利いたゲンの良いレースだけに、叩き3戦目で上積みが見込める状態を考えるとここは連覇のチャンス。

◆土曜中京11R・金鯱賞(G2)
・サトノギャラント
 夏の休養を境に2連勝、期待の素質馬が成長とともに本領を発揮してきた。先週はウッドチップで72秒3〜41秒4と、軽く流してきたが、体自体は仕上がっているので、1週前とすればこれで十分。カリカリした面は見せず、終始落ち着いた走り。張ち切れんばかりの体から繰り出されるパワフルな蹴り脚は迫力満点で、引き続き絶好調をアピールしている。ゴール前は押さえる余裕を持っての2連勝は、格の違いを見せつける圧勝劇。外々を回ってきた皐月賞では、6着にまで追い上げた実力馬。勢いに乗ってきた今、重賞でも壁は感じない。

・コスモオオゾラ
 前走後も入念に乗り込まれていたが、今週は柴田大知騎手が乗って珍しくビッシリ追う調教。好気合で迫力満点。さずがと思わせる動きを見せた。前走時は馬体こそ仕上がっていたが、調教量が少なく急仕上げぎみ。叩いての変わり身は、かなり大きそうだ。皐月賞、ダービーの実績を持ち出すまでもなく、ここでは明らかに能力上位。道悪は鬼と思える存在で、ひと雨あれば鬼に金棒だ。

◆日曜中山11R・ターコイズS(OP)
・ミッドサマーフェア
 走りやすい馬場だったとはいえ、終い追うと11.6秒。懸念された馬体減りの不安もなく、鋭い伸び脚をみせた。前々走は馬体細化の影響で軽めの追い切りでの出走。期待した前走も、その反動が尾を引いてか同馬本来の伸び脚が全く見られず終い。これは状態面の問題で度外視できそうだ。能力、終いのキレはG1でも通用すると思える馬。立ち直りを見せる今回は、巻き返してくれそうだ。

・トーセンベニザクラ
 牝馬クラシック3戦は8、10、9着に終わったが、全てに出走しているのは自慢できる戦歴。秋華賞後はひと息入れてリフレッシュ、坂路を併用して入念な乗り込みを消化している。1週前はウッドチップの8分どころを回って、83秒9-67秒6-38秒9。単走でも最後まで気を抜かせず、目一杯に追ってゴールイン。牝馬ながらデビュー以来、常に意欲的なトレーニングをこなしてきた馬。牝馬限定のオープン特別戦なら地力断然、中山マイル戦はフェアリーSを勝っている相性の良い条件。状態・条件ともに不安材料はなく、勝ち負けの競馬になる。

◆日曜中山10R・市川S(1600万下)
・コスモソーンパーク
 前走の紅葉S。めずらしく積極的な競馬で2番手。4角を回ったところで内へ入れ、そこで前が狭くなる不利。それでも最後までしっかり伸びて3着。好位でうまく流れに乗れたことは大きな収穫で1600万でも通用の内容を見せた。この中間も順調に乗られ、1週前の追い切りでは終い目一杯追って5F66秒4〜上がり38秒5。これだけハードに追ったのは過去になく、現在の充実振りを証明した稽古内容。脚質に幅が出て万全のデキ。好勝負間違いなし。

◆土曜中山10R・アクアラインS(1600万下)
・サクラインザスカイ
 前走の神無月S。スタートで出遅れたうえムキになって走り、気性の難しさを見せて引っ張らざるを得なくなり14着と大敗。参考外のレース。1週前の追い切りは、ウッドコースで5F70秒1〜上がり38秒9と控え目だったが、気性の勝った馬でテンションが上がり過ぎないようにするためには、これで十分。前々走の1000万下を好位からアッサリ抜け出し最後は突き放して勝ったように能力は1600万でも楽に通用する器。スムーズな競馬ができれば巻き返し必至。

・チャンピオンヤマト
「この馬に合った番組がない」ということで、関係者が協議を重ねた末に、大井競馬に移籍。ダートの短距離戦を主体に戦い、キッチリ2勝して中央に戻ってきた。こちらでのクラスは準オープンということになるが、1開催に2〜3戦は適鞍が組まれており、今後は持ち前のスピードとパワーをフルに生かせる可能性大。1週前には吉田豊騎手が手綱をとってゲート試験を兼ねて追ったが、抜群の推進力で―気に直線を駆け抜けた(84秒0〜67秒3〜52秒3〜39秒1=馬なり)。中央で順調に戦ってきた組との力関係がカギとなるが、「ハンデ戦」ということなら一票を投じる価値はあるはず。中山ダート1200mには1分10秒6があり、時計的には少しも見劣りしない。

◆土曜中山8R・イルミネーションJS(OP)
・マジェスティバイオ
 主戦の柴田大知騎手が金鯱賞に行ってしまうため、今回は山本騎手に乗り替わり(暮れの中山大障害では元に戻る)。1週前の追い切りは、その山本騎手が手綱をとって6ハロンから。テンにピタリと折り合い、5ハロン過ぎからピッチを上げて83秒4〜67秒1〜52秒6〜39秒1をマーク。終始大外を回っても、最後まで余力はたっぷりだつた。前走は人気を裏切る形となったが、飛越ミスに加えて、右前と左トモを落鉄したことが直接の敗因。さらに目標がずっと先ということでも余裕を残した馬体の造りだったことも否定できない。ここも中山大障害に向けてのステップレースになるが、叩いた効果もあって馬の気配は間違いなく前走以上。力量的にも巻き返しがあって当然とみる。

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美浦・栗東トレセンから重賞出走馬を中心に陣営の談話、中間の動きをレポート

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