4月の皐月賞を終えた時点では、抜け出してマッチレースを展開したネオユニヴァースと、サクラプレジデント(ともにサンデー産駒)が大きく抜けた形の牡馬の勢力図。
先週の青葉賞2400mで、これにまたまたサンデー産駒のゼンノロブロイが加わった。
直線で大きく外に物見をしてヨレたあたり、いかにも若く、勝ち時計の2分26秒4も現在の絶好の芝を考えると速くはないが、レースラップは(1分13秒0−1分13秒2)。バランスのとれたきれいな平均ペースで、最後は11.3−11.4−11.8秒。ゼンノロブロイの上がりは34.1秒だった。
昨年、同厩のシンボリクリスエスが同じ2分26秒4(レースの中身は1分14秒8−1分11秒6)。クリスエスの上がりは34.1秒。
最後11.3秒の地点で一気に抜けて2馬身半もの差をつけたシンボリクリスエスの方が印象は強烈で、中身も一枚上の気がするが、今年のゼンノロブロイも圏内に入ったとみていいだろう。ダービーを興味深くするには、今日の京都新聞杯、プリンシパルSでさらに新星が加わって欲しいものだ。
プリンシパルSの3番ゼンノジャンゴは、1991年の菊花賞2着馬イブキマイカグラの半弟。バブルガムフェロー産駒はどうも期待ほどスケールの大きい馬がなく、大半はダート巧者だが、この馬は芝に移って一変、追い出してスパッと切れる脚がある。スピード型のストライドではなく、2000m〜2400mの平均ペース最適だろう。流れに注文はつかず、好位抜け出し型。東京2000mで内の3番枠、デザーモ。当然、バネ満点の10番マイネルソロモンとの争いだが、しぶとさで一枚上と見た。母はアンバーシャダイの全妹。スタミナに不安はない。
京都新聞杯の組は、ダービーに向けてという迫力のある対戦ではない気もするが、もし大きく変わるなら皐月賞善戦の13番ホシコマンダー、7番ビッグコングではなく、2番トリリオンカットだろう。