今週は阪神芝1600mで行われる阪神JF。上位人気には1勝で抽選対象という馬もいますが、それらも含めて、混戦模様の2歳牝馬GI。レースが行われる舞台は直線が長く、坂があって、なかなかタフなコース。調教内容がしっかりしているか、否かでその結果に明暗が分かれるところですが、そのあたりについては週末のNo.1予想で触れるとして、ここでは今朝の坂路を駆け上がった組をレポートしてみたいと思います。

　まずは栗東滞在している美浦・加藤征弘厩舎の2頭、サンブルエミューズとトーセンレディから。前者は前走オープン特別を勝っているため、抽選なしに出走することができますが、後者は1勝馬のため抽選待ちになりそうです。2頭とも、11月17日から栗東坂路で調教を開始していますが、個人的にその気配が目立っていると感じるのがトーセンレディ。今朝の登坂でも、なかなか闘争心のある表情で力強く駆け上がってきました。1週前追い切りではサンブルエミューズに遅れてしまいましたが、もし今週併せ馬をするようなことがあれば、その内容は先週と逆になりそうな気がします。

　サンブルエミューズはレース間隔が2か月ほど空いたことも影響しているのでしょうか、気合乗りとして少し物足りないくらいに映ります。ただ牝馬のことですから、煩く見せるよりは落ち着いている方がプラスなのかも知れません。実際、先週の併せ馬ではトーセンレディにきっちり先着しているのですから、そんな心配は無駄なのかも知れません。

　新馬、ダリア賞と連勝して、休養明けのレースとなったアルテミスSは4着に終わったエイシンラトゥナ。東京競馬場までの輸送があって、+12キロという馬体重は少し太かったのではないかなと思います。

　ただこの中間の調教量は決して多くありません。追い切りも1週前の坂路4F53.8秒が速い時計になっていますが、追い切りと呼べる時計はこれだけ。本気でやれば、軽く4F51秒を切る動きができる馬だけに、まだまだ本気モードのスイッチが入っていないのか、それともこの時期はあまり得意ではないのか。いずれにしても最終追い切りでどのような動きを見せてくれるのか、楽しみにしたいと思います。

　同じく新馬、ききょうSと連勝して、ファンタジーSが4着だったのはプリンセスジャック。こちらは前走時の最終追い切りがDPで併せ馬を先行して先着、馬なりの手応えというかなり楽な内容でした。中6週と少し間隔が空いていたことを思えば、この内容が軽すぎたと見たほうがいいと思います。

　この中間は坂路でも15-15の時計を出しており、1週前追い切りはCW。ここまで順調に進んでいるように思えるだけに、最終追い切りである程度しっかりと負荷を掛けてくれる、もちろんその際にはききょうS1着時と同じように、併せ馬を行って追走して先着する、そんな内容が阪神JFの好走に繋がるのではないかとイメージしています。

　なお須貝尚介厩舎のコレクターアイテム、ローブディサージュ、オツウに関しては「激白」のコーナーでたっぷりと触れていますので、どうぞそちらをご覧ください(12月6日公開)。

◆次走要注意
・12/1　中山5R　2歳新馬【コウヨウセレクト】(14人/4着)
　スタートはさほど速くなかったため、先団やや後ろの位置取りでのレースでしたが、折り合いを欠くことなく追走。直線、前を捌いて少し追い出しが遅れたこともあって、差し遅れの4着。それでも末脚はしっかりしていましたし、立ち回り自体は上手。中山開催のうちに勝ち上がることは間違いないでしょう。

[メモ登録用コメント]　中山芝中距離に標準以上の調教量で出走すれば勝ち負け

・12/1　中山9R　葉牡丹賞【リアルマイスター】(9人/4着)
　調教本数が少なく、仕上がり途上と思ったレースでしたが、後方から脚を使って4着と見どころのあるレースぶり。中山競馬場にも適性があるのかも知れませんが、調教本数が標準以上になった次走は確実に狙い目です。

[メモ登録用コメント]　クラス不問で中山芝中距離に標準以上の調教量で出走すれば馬券圏内

◆今週末馬券圏内
・12/8　中京10R　つわぶき賞【スズノネイロ】
　先週取り上げたサニーヘイローは最終追い切りできっちり終い最速のラップを踏んで1着。やはり中京短距離は美浦坂路追い切り馬を狙うべき。スズノネイロは新馬戦の勝ち方が強かっただけに、人気すると思いますが、美浦坂路での調教本数、そして最終追い切りで終い最速ラップを踏むことができれば、確実に好走してくれるでしょう。

[メモ登録用コメント]　最終追い切りが美浦坂路で終い最速ラップなら勝ち負け

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