明けましておめでとうございます！　昨年末、無事ケガから復帰し、年明けの競馬でも元気な姿を見せてくれた小牧騎手。今年も騎乗にまつわるお話からプライベートの話題まで、さまざまなテーマで小牧騎手の魅力に迫ります。新年一発目は、親子関係についてのユーザーからの質問でスタート。復帰にまつわる娘さんとの秘話を明かしてくれました。

■ついこの前も、娘とふたりで映画に
──2013年の太論は、プライベートについてのユーザーからの質問でスタートです。「太論を読んでいると、小牧さんはお子さんたちととても仲が良さそうですが、難しい年齢の娘さん、息子さんと、どのようにコミュニケーションを取っているのでしょうか？　娘さんは、小牧さんと一緒に外出してくれますか？」というものです。

最近はドロドロの昼ドラを一緒に

小牧　うん、よく出かけるよ。前にも言ったけど、最近はドロドロの昼ドラを一緒に見てるくらいやからね。この前も飯を食いながら観てたら、案の定エッチなシーンになって、息子に「こんなの観ながら、よく飯食えるね…」って、逆に言われてしまったわ(笑)。

──すごくオープンな親子関係ですよね。昔から、積極的に会話をしようとか、心掛けてこられたんですか？

小牧　いや、とくに意識はしてない。僕はほとんど怒らへんし、もうほんとに友達感覚やね。

──でも、いざというときはガツンと怒る？

小牧　悪いことせえへんから、いざというときがまだないね。嫁さんには「勉強しろってちょっと怒ってよ」とか言われるけど、そんなことじゃ僕は怒らんし。そういえば、ついこの前も、娘とふたりで『悪の経典』を観に行ったよ。映画を観たあとに息子も合流して、3人で飯を食いに行ったわ。

──ホントに仲がいいですね。

小牧　ケガで休んでいるとき、娘に「復帰するのはだいぶ先になるから、しばらく生活費もなくなるんやで」って嘘ついたら、「このプータローが」とか文句言われたわ(笑)。子供たちには、年内に復帰することを黙っててん。でも嫁さんが話したんやろうね。いざ復帰するとなったときに、テーブルの上に娘からの手紙が置いてあってね。『痛いかもしれないけど、我慢して乗りなさい』みたいなことが書いてあったわ(笑)。最後に『自慢の娘より』って書いてあって、なんか笑えた。

──そのエピソードだけで、娘さんがお父さんのことを大好きなことが伝わってきますね。息子さんとは、また違った関係ですか？

小牧　息子とは、たとえば車のなかでふたりになったら、あんまり喋らんね。

──そこは男同士ですね。今まで子育てで悩んだことはありますか？

小牧　ないね。腹が立つことはあるけど、さっきも言ったように僕は怒らんから。そのぶん嫁さんが口うるさいからね(笑)。

──続いて、先日も娘さんと映画を観に行かれたとのことですが、今回のもうひとつのテーマは、『小牧太が選ぶオススメ映画』です。ユーザーからも「映画好きの小牧さんのオススメ作品を教えてください」というリクエストが度々きていまして。

小牧　エッチな映画ばっかりやで(笑)。

──それはちょっと…(苦笑)。でも、お話をうかがっていると、ジャンルを問わず、ものすごい本数を観ていらっしゃいますよね。

小牧　観てるねぇ。基本的に、真実味のある話が好きやね。だから、『ハリーポッター』みたいなファンタジー系はちょっと苦手。あと、コメディもあんまり観ないね。最近は日本の映画がおもしろいわ。この前も言ったけど、最近観たなかでは『のぼうの城』がめちゃくちゃおもしろかった。2万人を率いる豊臣軍に、500人で戦いを挑んだ男の話でね。爽快というか、痛快な映画やったわ。

──これまで観た映画でNo.1は？

小牧　とにかくいろいろ観てるからNo.1は決められんけど、一番泣いた映画は……あれ？　誰やったっけ？　『ルビーの指環』を歌ってた……。

──寺尾聰さん。

小牧　そう！　寺尾聰さんが主演の『半落ち』やね。あれはむっちゃ泣いた。奥さんを殺してしまう話でね。観てない人もいるだろうから、詳しくは話せないけど、最後に“ああ、そういうことだったのか！”ってわかったときに、涙が出たね。演技もすごくうまくて、物語に引き込まれたわ。あと絶対に泣けるのが『ハチ公物語』。あれはかわいそうやった…。ハンカチどころか、タオルが必要なくらい泣いたわ。

恋愛ものやホーラーも好き！

──ラブストーリーとかは観ないんですか？

小牧　ああ、『プリティ・ウーマン』が好き(笑)。同じジュリア・ロバーツの『ノッティングヒルの恋人』もいいね。ロマンチック系やね(笑)。そのいっぽうで、ホラーも好きだよ。

──ホントに多岐にわたりますね〜。

小牧　昔観た『デモンズ』っていう映画が、むっちゃ怖かった。続編もある映画なんやけど、一番最初のがとにかく怖かった。ホンマに怖かったわ。今でもよーく覚えてる。

──映画館に閉じ込められて、一人、また一人とデモンズと化していく、いわゆるゾンビ系ですよね。

小牧　そうそう！　最後まで生き残れるかどうかっていう、いわゆる王道やけどね。

──『デモンズ』を挙げるとは、なかなかマニアックですね。

小牧　そうやね。でも、ドキドキハラハラしたいなら、絶対にオススメやわ。こうして話してみると、ホンマに何でも観てるね。いやぁ、映画って本当にいいものですねぇ〜(笑)。このフレーズ知ってる？　淀川さんやで。

──小牧さん、それは水野晴郎さんです！

小牧　あ、間違えた(笑)。淀川さんは『サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ』やったね(笑)。

【次回の太論は？】
今年3月で、その長い歴史に幕を下ろすこととなった福山競馬場。小牧騎手も、復帰前に急きょ、イベントに参加されたそうです。次回の太論では、そのときのエピソードや同期への想いを語ります。