スマートフォン版へ

船橋競馬騎手会がグッズ販売、新たなファンサービス

  • 2013年01月11日(金) 18時00分
 競馬場でのファンサービスにもさまざまなものがあり、売上げも予算もそこそこあった以前であれば、有名人やタレントなどのトークショーというのが定番だったが、最近ではできるだけ予算をかけない形でさまざまに工夫されたファンサービスが増えてきた。すでにいくつかの地方競馬やJRAでも行われている、バックヤードツアーなどはその代表的な例だろう。

 昨年12月の開催から船橋競馬場で行われるようになった、船橋所属騎手によるオリジナルグッズ販売の評判がいい。

 重賞開催日のメインレース終了後から、その日の騎乗が終了した何人かのジョッキーが、勝負服キーホルダーや騎手の似顔絵が描かれたタオルなどのオリジナルグッズを直接販売するというもの。買ったものを入れてくれる紙のバッグが、専門紙の再利用でつくられているというのもファンにとってはうれしい。もちろん、写真撮影やサインなどにも気軽に応じてくれる。

 開催中に騎手がファンエリアに出ていくということでは、主催者にとっては気を使う部分ではあるかもしれない。しかしそれが原因で不正や事故が起こるという時代でもないだろう。もちろん何名かの職員もその場に付いている。

 これはオリジナルグッズの販売で儲けを出そうというものではなく、ファンサービスとして還元されたり、また一部は福祉関係への寄付もなされている。

 場所的にも正門へと向かう帰路の途中にあり、ファンの目にもつきやすい。最終レース終了後、20〜30分ほども賑わっていて、最終レースまでファンを競馬場に留めておくという効果もあり、さまざまなところにメリットがあるように思われる。

 そういえば東日本大震災のあとには、全国の競馬場で騎手たちが最終レース後、場内に出て募金活動などを行なっていたが、このような交流の場は普段からもっと行われていいように思う。

 こうした活動や取り組みは、他の競馬場でもぜひ参考にしてほしい。

1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング