競輪
福山競馬で同期と久々の再会
- 2013年01月15日(火) 18時00分
この3月をもって、廃止が決定した福山競馬。ジョッキー仲間から新聞記者まで、知り合いが多いという小牧さんは、昨年末にイベントに出演されたそうです。今回は、その日のエピソードを通じて、彼らの現状を伝えてくれました。また、その帰りに意外な人に偶然会った話も!?
■大変なときやけど、みんな明るかったよ
──福山競馬が3月で廃止になるそうですね。年末にイベントに行かれたとか？
小牧 そうやねん。トークショーとプレゼンターをしました。前日に急きょ決まってね。
──それはまた急な話ですね。
小牧 もともと福山競馬場には、行く予定だったんです。向こうの新聞社に古い付き合いの人がいて、彼に会いに行きがてら、競馬場にも寄ってみようと思っててね。ちょうど、鯛と渡り蟹とヒラメがめっちゃおいしい時期で、それを食べるのが本来の目的だったんやけど(笑)。で、どうせ競馬場に寄るなら、イベントも参加しようと思ってね。
──久しぶりに訪れた福山競馬場は、お客さんの入りなどいかがでしたか？
小牧 僕が行った日は、売り上げた1億を超えたって。まぁ、僕が行ったからじゃないと思うけど、みんなすごく喜んでくれて。朝日杯FSの日だったんやけど、レースも観ずに、僕も馬券を買ってたわ(笑)。お客さんもたくさん入ってたけど、ずいぶんと年齢層が高くなってるね。仕方がないことなのかもしれないけど。いろいろと話を聞いたけど、みんな大変そうやったわ。「これから何をしようかなぁ…」って。先のことは、全然決まってないみたいでね。若いジョッキーなら、ほかの競馬場に移籍することもできるだろうけど、調教師さんとか厩務員さんとかベテランのジョッキーとか、すごい数の人間が仕事を失うわけやから…。新聞社の知り合いは、もう70歳やから、これを機に辞めるって言うてたけどね。
──たしか、同期のジョッキーがいらっしゃいましたよね。
小牧 うん、渡辺くんっていう2000勝しているジョッキーなんやけど、彼も「先のことはわからん」て。まだ模索中みたい。なにしろ、家があるんでね。
──年齢的に、簡単に移籍というわけにはいきませんものね。
小牧 そうやねん。大変やなぁと思いながら話を聞いてたけど、そんな状況でも、みんな明るかったわ。結局その日は、渡辺くんも一緒にしこたま飲んだ(笑)。で、次の日は、ラジオ番組に出演する予定があったので、そのまま福島(大阪)の朝日放送に行って。
──たしか有馬記念の前でしたね。どういったお話を？
小牧 おもに復帰に向けての話です。あとは有馬記念の話ね。印象は？ って聞かれたんやけど、僕は1回しか乗ったことがないからねぇ。
──ひょっとして、いつもの調子で「めっちゃ混んでる」とか、言っちゃったり？
小牧 うん、言った(笑)。「競馬はあんまり覚えてないんやけど、道は混んでるし、携帯はつながらんし…。それしか印象にないです」って言うたった(笑)。そういえば、朝日放送ってどこやったかな…と思って探しているとき、おいしそうな鶏料理のお店があってね。うまそうやなぁと思って、ガラス窓から中をのぞいたら、どっかで見たことがある人がいて(笑)。で、わざとジーッと店のなかを見てたら、向こうも「なんでこんなところに小牧さんが!?」っていうような、不思議な顔をしてこっちを見ててね。(藤岡)佑介と浜中やったわ(笑)。
──えっ!? 偶然ですか？
小牧 そう。聞いたら、別でラジオの出演があるとかで。「こんなところでどうしたんですか!?」って言いながら、外に出てきたわ。まさかあんなところで会うとはね。ビックリした。
──話は変わりますが、小牧さんの休養中に、ローゼンケーニッヒが川須さんの手綱でついに2勝目を挙げましたね(12月8日・中京7R)。ユーザーから「レースぶりを見ての感想を聞かせてください」とのリスクエストがきています。
小牧 あ、レース見てないねん(笑)。でも、前の日に川須から「どうやって乗ったらいいんですか？」って、電話があったよ。「それは教えん」って言うたったわ(笑)。実際、教えるもなにも、僕自身、うまく乗れなかった馬だから。「俺には無理だったからわからんよ。勝ったら大したもんやな」って言うたんやけどね。
──先日、川須さんとお話をさせていただく機会があったんですが、「道中引っ掛かって、腕がパンパンになりました」って、小牧さんと同じことをおっしゃってましたよ。
小牧 そうなんや。やっぱり引っ掛かったんやね…。でも、勝ってよかった。ホンマによかったよ。
【次回の太論は？】
今年から採用された新裁決ルール。次回は、ルールの変更について「ジョッキーの立場からどう思われますか？」という質問から、プライベートにまるわるものまで、ユーザーからの質問特集をお送りします
■大変なときやけど、みんな明るかったよ
福山競馬でトークショーとプレゼンターを
小牧 そうやねん。トークショーとプレゼンターをしました。前日に急きょ決まってね。
──それはまた急な話ですね。
小牧 もともと福山競馬場には、行く予定だったんです。向こうの新聞社に古い付き合いの人がいて、彼に会いに行きがてら、競馬場にも寄ってみようと思っててね。ちょうど、鯛と渡り蟹とヒラメがめっちゃおいしい時期で、それを食べるのが本来の目的だったんやけど(笑)。で、どうせ競馬場に寄るなら、イベントも参加しようと思ってね。
──久しぶりに訪れた福山競馬場は、お客さんの入りなどいかがでしたか？
小牧 僕が行った日は、売り上げた1億を超えたって。まぁ、僕が行ったからじゃないと思うけど、みんなすごく喜んでくれて。朝日杯FSの日だったんやけど、レースも観ずに、僕も馬券を買ってたわ(笑)。お客さんもたくさん入ってたけど、ずいぶんと年齢層が高くなってるね。仕方がないことなのかもしれないけど。いろいろと話を聞いたけど、みんな大変そうやったわ。「これから何をしようかなぁ…」って。先のことは、全然決まってないみたいでね。若いジョッキーなら、ほかの競馬場に移籍することもできるだろうけど、調教師さんとか厩務員さんとかベテランのジョッキーとか、すごい数の人間が仕事を失うわけやから…。新聞社の知り合いは、もう70歳やから、これを機に辞めるって言うてたけどね。
──たしか、同期のジョッキーがいらっしゃいましたよね。
夜は同期の渡辺騎手と一杯
──年齢的に、簡単に移籍というわけにはいきませんものね。
小牧 そうやねん。大変やなぁと思いながら話を聞いてたけど、そんな状況でも、みんな明るかったわ。結局その日は、渡辺くんも一緒にしこたま飲んだ(笑)。で、次の日は、ラジオ番組に出演する予定があったので、そのまま福島(大阪)の朝日放送に行って。
──たしか有馬記念の前でしたね。どういったお話を？
小牧 おもに復帰に向けての話です。あとは有馬記念の話ね。印象は？ って聞かれたんやけど、僕は1回しか乗ったことがないからねぇ。
──ひょっとして、いつもの調子で「めっちゃ混んでる」とか、言っちゃったり？
小牧 うん、言った(笑)。「競馬はあんまり覚えてないんやけど、道は混んでるし、携帯はつながらんし…。それしか印象にないです」って言うたった(笑)。そういえば、朝日放送ってどこやったかな…と思って探しているとき、おいしそうな鶏料理のお店があってね。うまそうやなぁと思って、ガラス窓から中をのぞいたら、どっかで見たことがある人がいて(笑)。で、わざとジーッと店のなかを見てたら、向こうも「なんでこんなところに小牧さんが!?」っていうような、不思議な顔をしてこっちを見ててね。(藤岡)佑介と浜中やったわ(笑)。
──えっ!? 偶然ですか？
小牧 そう。聞いたら、別でラジオの出演があるとかで。「こんなところでどうしたんですか!?」って言いながら、外に出てきたわ。まさかあんなところで会うとはね。ビックリした。
──話は変わりますが、小牧さんの休養中に、ローゼンケーニッヒが川須さんの手綱でついに2勝目を挙げましたね(12月8日・中京7R)。ユーザーから「レースぶりを見ての感想を聞かせてください」とのリスクエストがきています。
小牧 あ、レース見てないねん(笑)。でも、前の日に川須から「どうやって乗ったらいいんですか？」って、電話があったよ。「それは教えん」って言うたったわ(笑)。実際、教えるもなにも、僕自身、うまく乗れなかった馬だから。「俺には無理だったからわからんよ。勝ったら大したもんやな」って言うたんやけどね。
──先日、川須さんとお話をさせていただく機会があったんですが、「道中引っ掛かって、腕がパンパンになりました」って、小牧さんと同じことをおっしゃってましたよ。
小牧 そうなんや。やっぱり引っ掛かったんやね…。でも、勝ってよかった。ホンマによかったよ。
【次回の太論は？】
今年から採用された新裁決ルール。次回は、ルールの変更について「ジョッキーの立場からどう思われますか？」という質問から、プライベートにまるわるものまで、ユーザーからの質問特集をお送りします
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。
