スマートフォン版へ

目黒記念

  • 2003年05月23日(金) 12時45分
 長距離2500m。きわめて素直な着眼で、春の天皇賞を3分17秒1の好時計で2着した13番サンライズジェガーの総合力重視が道理にかなっている。58キロは前走と同じで少しも重くない。また、この2500mには2分30秒6という中山でのコースレコード・タイ記録もある。この中間の動きも文句なしだった。

 東京の芝は初めて。今度は人気の中心で気楽な立場ではなく、自分でスパートしないといけない…など、死角を探せばないこともないが、まずサンライズジェガーは好勝負だろう。

 ただ、波乱必至のハンデ戦。東京の長丁場は京都や中山とは本質的に異なる点に注目すると、昨年、このレースを2分32秒1(56キロ)で2着に好走している1番アクティブバイオは見直したい。昨年は春の天皇賞を3分20秒5で7着のあとだったが、今春の天皇賞は3分18秒5。こちらも確実に能力アップしている。馬体が太くモタモタして置かれてしまう冬場はダメ。暖かくなって490キロを割るようになると体が柔らかくなり、ある程度は先にも行けるようになってくる。きわめてタフに古馬になって充実するオペラハウス産駒の真価は、テイエムオペラオーで示されている。母の父はシンボリルドルフ。東京の2500m前後こそまさにベストだろう。人気のサンライズをマークしてキロ差を生かしたい。

 東京の長丁場ならまず凡走しない10番レディパステル(オークス馬)のほか、コース適性を考えると、15番トウカイオーザ、12番トシザブイにも十分チャンスがある力関係だろう。東京の長距離戦はかつて3200mの当時から、みんなの考えている力関係とはいつも異なる。本当の底力とスタミナが問われるからだ。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング