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さっそ大穴演出「なんで人気なかったんだろう?」太、完全復活!!

  • 2013年01月29日(火) 18時00分
年明けの競馬では、10番人気のタイセイバスター(1月14日・京都3R・3歳新馬)と6番人気のトラバント(1月20日・京都11R・羅生門S)を勝利に導き、馬券を盛り上げてくれている小牧騎手。今回は、1月前半のレースを振り返ると同時に、ようやくケガから完全復活を遂げた現在の心境を語ってくれました。

■普通に乗れる喜びを噛みしめてますわ
小牧 僕、今日すっごく顔むくんでるでしょ? あ〜、飲み過ぎた…(苦笑)。

──だいぶ遅くまで飲まれてたんですね(笑)。

小牧 いや、6時から飲み始めて、8時前には切り上げたよ。その代わり、3人で紹興酒を2本も飲んでしまったわ。

ケガは完璧に完治

ケガは完璧に完治

──ものすごいペースですね。では、さっそくですが、ケガの具合はいかがですか?

小牧 うん、もう完璧やね。まぁ、走ったらまだちょっと響くけど。早く走り込めるくらいになりたいね。

──年明けは、5日、6日と騎乗数が少なめだったので、少し心配していました。まだ痛みが残っているのかな…と。

小牧 暮れに復帰したとき、やっぱりちょっと違和感があったから、最初の週は正直、ようけ乗りたくないなぁとは思ってたんやけど、それにしてももうちょっと乗りたかったわ(笑)。でもね、無事に乗れてホッとした。普通に乗れるなってわかったから。年末に復帰したときとは全然違ったね。

──復帰直後にお話をうかがったときは、“しんどかった…”っておっしゃってましたものね。

小牧 うん。なんか迷惑をかけてしまったね。なにしろ、ああいう骨折は初めてやったから。やっぱり折れたら2か月は無理やなって思った。1か月半で復帰したでしょう。やっぱり痛かったもんな〜。今度折れたら、(ジョッキーを)辞めるかもしれんけど(笑)。

──なにをおっしゃいますか! 

小牧 わからんよ(笑)。まぁもし次に骨折したら、最低1か月は入院して、退院してからも1か月はおとなしくしとくわ。僕みたいにジッとしてられんタイプは、やっぱり入院せなアカン(笑)。でも、もう本当に大丈夫。昨日、一昨日と2日続けてゴルフにも行けたし(笑)。元気になったら逆に、ゴルフの調子が悪いよ。軸が狂ってるというか、バランスがおかしくなってる。まぁ遊びだからいいんやけど(笑)。

──万が一、次があったら、私も小牧さんには断固入院をオススメします(笑)! 2週目には今年初勝利を挙げられましたね。

タイセイバスターで今年初勝利

タイセイバスターで今年初勝利

小牧 良かった、ホント。毎年思うんやけど、年が変わっての初勝利は特別やね。

──横綱相撲といっていい競馬でしたが、10番人気だったんですよね。まさかそれほど人気がないとは。

小牧 そうそう。僕、自信を持って乗ってたでしょ?

──はい。人気馬のようなレースぶりでした。

小牧 まさにその通りで、勝てると思ってたから、内に入らず行きましたわ。追い切りでの感触がすごく良くてね。なんであんなに人気なかったんやろ。絶対にいい勝負になると思ってた。実際、理想的なポジションも取れたしね。まぁ、時計が平凡やったから、クラスが上がってどうこうはまだわからんけど。

──3週目からは、騎乗数もグッと増えましたね。エンジン全開! というような印象を受けました。

小牧 エージェントさんに「もう大丈夫だから、頭数を入れてください」って伝えたんです。

──日曜日は、なんと10頭に騎乗されて。

小牧 10頭、乗ったねぇ〜。ケガに関係なく、10頭はキツイわ。やっぱり8頭がベストやな。とはいえ、もう本当に違和感がないし、競馬に乗れる喜びを噛みしめながら、楽しく乗れてますわ。走る馬でも走らん馬でも、今のこの気持ちを持ち続けながら乗っていきたいね。健康が一番!

──その3週目は、人気馬も多かったですが、テン乗りも多かったですね。

小牧 今はもう、テン乗りばっかりやで。やっぱり2か月のブランクは大きいよ。今年は重賞もまだ乗ってへんし(1月20日時点)。そういう部分でブランクは感じてる。結果を出していかんことにはね。そういえば、うちのオカンから『フトシくん、最近は重賞とか乗らんのやねぇ』って電話があったわ。

──宮崎のお母さまから?

小牧 そうそう。なにせ暇やから(笑)。毎週、競馬を楽しみにしてるんだと思う。

──余談ですが、今でも“フトシくん”なんですね(笑)。

小牧 僕、今でもみんなに“フトシくん”て呼ばれてるよ。嫁さんからも“フトシくん”、弟からも“フトシくん”やで。そういえば不思議やね。弟から“お兄ちゃん”とか“アニキ”って呼ばれたこと、子供のころからほとんどないわ(笑)。

【ユーザーからの質問コーナー】 
■ 四位さんが油断騎乗で騎乗停止になったレースについて、小牧さんの感想を教えてください。

小牧 なんで止めたんやろ? っていうのが率直な感想やね。でも、前にも言ったけど、僕もけっこう尻上げが早いんで…。ゴールしたと思ってパッと上げてしまうというか、癖みたいなところがあってね。もちろん、直さなアカンとつねに思ってるんやけど、四位くんの場合、馬を立て直そうとしたんちゃうかな。ちょっとヨレてたみたいやし。そのときに、もう1着の馬がだいぶ前にいたから、無意識に止めてしまったのかなって。もちろん、追わなきゃいけないところやけどね。僕も気を付けなアカンわ。

【次回の太論は?】
橋口厩舎の3歳馬を中心とした、1月のレース回顧第2弾。「あれは去年までやったら完全に降着やったね」(小牧騎手)というAJCCの話題から、新裁決ルールの問題点をジョッキー目線で語ります。
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太論 / 小牧太
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。2024年には再度園田競馬へ復帰し、活躍中。史上初の挑戦を続ける。

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