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注目のカレンブラックヒルなどフェブラリーS調教レポート

  • 2013年02月12日(火) 18時00分
 今週は2013年最初のJRAのGI、フェブラリーSが行われます。レース当日は東京競馬場で「オープン型レーシングセミナー」に参加させていただく予定。また東京競馬場であのファンファーレを聞いて、胸が高鳴ることを想像すると、今からレースが楽しみです。ただレース後にも興奮するためには当たり馬券が必須。その予想の足掛かりになる、今朝の調教の様子を含めて、フェブラリーSに出走予定の馬のレポートを行いたいと思います。

初ダート、カレンブラックヒル

初ダート、カレンブラックヒル

ガンジスは堅実な走り

ガンジスは堅実な走り

 まずはこの馬が鍵になるという方も多いでしょう、カレンブラックヒルです。初めてのダートというだけでなく、個人的には天皇賞・秋以来の実戦というのも大きなポイントになると思っています。

 ただ中間の調教量、1週前追い切りの動きを含めて、現状で仕上がりに関して、隙があるようには見えません。むしろ今朝の様子など、坂路を駆け上がる際にしっかりと頭を下げて、前へ前へと進むフットワークで、しっかりと力が出せそうだなという感じ。ただ追い切りや調教のキャンターを見ると、ダートレースに適性がある「ピッチ走法」や「掻き込む走法」というタイプでもなく、やっぱり芝向きの走り方。そのあたりがどうなんでしょうか。

 人気の中心になりそうなところでは、前走根岸Sでも堅実な走りを見せたガンジスでしょう。こちらは中2週と間隔が詰まっているんですが、きっちり1週前追い切りを行っており、坂路4F52.7秒をマーク。この日の坂路馬場は6日、7日に比べて、いく分馬場が乾いていたとはいえ、それでも重い状態。前走時の追い切りはあまり目立たなかっただけに、ぐんと良くなった印象を受けます。

 今朝も非常に落ち着いた雰囲気で調整。坂路を駆け上がった際、ラスト1Fが14.8秒と時計になったのですが、そんな感じは全くありませんでした。つまりそれだけ落ち着き払っていたということ。芝も含めて勝ち鞍のない1600mですが、それが不思議なくらい、距離が延びて対応できる印象を受けたのが今朝の調教でした。

昨年の覇者テスタマッタ

昨年の覇者テスタマッタ

エーシンウェズンは状態良好

エーシンウェズンは状態良好

 昨年のこのレースの覇者、テスタマッタは今朝の坂路馬場でもスタート地点で首を振って、いつも通りの元気が有り余る感じで駆け上がってきました。ただ昨年時と違うのは、単にガムシャラに駆け上がるだけでなくなったという点。去年ならこの画像の地点で完全に頭を上げているようなシーンが目立っていましたが、今はこの程度に収まっています。

 そのあたりの効果もあるのか、1週前追い切りでは岩田康誠騎手との呼吸も良く、ゴール前まで軽快な動きを披露。休み明けをひと叩きされたことによる上昇度、そして年齢を重ねたことで、スピードをコントロールできるようになったことが、今年のフェブラリーSでの武器となりそうです。

 最後に根岸Sで本命にして、みなさまにご迷惑をお掛けしてしまったエーシンウェズン。前走後も元気いっぱいで坂路での調教本数を積んでおり、フェブラリーSへの調教適性という意味では十分なものを持って出走できそうです。ただ、佐賀記念を勝ったホッコータルマエの動向次第では出走が叶わないようなので、そうなると非常に残念。いずれにせよ、そのホッコータルマエの出否が今年のフェブラリーSの鍵を握りそうな気がします。

◆次走要注意
・2/9 東京11R クイーンC【オーキッドレイ】(5人/8着)
 No.1予想で◎を打っただけに、悔しくて当欄に挙げていると思われるかも知れませんが、決してそうではありません。14番枠ということもあり、終始外を回らされる展開だったとはいえ、直線も外を回っては、決して届かないのが今の東京芝。それでも直線で併せたコレクターアイテムを抜かせなかった勝負根性はやっぱりG1で通用するものを持っていると思います。できれば阪神芝1600mでこの馬のパフォーマンスを見てみたいと思います。

[メモ登録用コメント] 調教タイプが標準多め坂路なら勝ち負け

・2/10 東京10R 雲雀S【シルクドリーマー】(11人/7着)
 休養明けで調教本数が少ない上に、16番の大外枠。今の東京芝は外枠を引くと、致命的なデメリットになります。結果的に直線外に出さざる得ない状況になって、最後は届かない展開。次走は外枠が不利でない条件に出走してくれば、という感じ。個人的には中京1週目に行われるトリトンSが1200mではありますが、いい条件なのではないかと思っています。

[メモ登録用コメント] 左回りで標準以上の本数の調教タイプなら馬券圏内

◆今週末馬券圏内
・2/16 京都11R 山城S【ビキニブロンド
 前走は本来出走する予定だった中山競馬が中止になった影響を多分に受けた形。もともと休養明けに強いタイプではないだけに、仕方ないところでしょう。今回はひと叩きして、安田隆行厩舎の鉄板スポットへ参戦。あとは終い最速ラップの追い切りができれば、即勝ち上がってくれるでしょう。

[メモ登録用コメント] 最終追い切りが坂路で終い最速ラップ追い切りなら勝ち負け

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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