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中山記念、阪急杯、アーリントンCなど

  • 2013年02月18日(月) 18時00分
【栗東トラックマン】
◆日曜中山11R・中山記念(GII)
・シルポート
「前走(阪神C14着)は先行争いが続いてしまって、気分よく前へ行けなかったからね。スタートから思い切って行っていればまた違ったのでは。レース後は放牧に出してリフレッシュ。ここを目標に帰厩させて順調に調整しています。状態もいいですし、ここでも自分の形に持ち込めればいい競馬をしてくれるのでは」(西園調教師)

・ダノンバラード
「前走(AJCC1着)は、もともとの右へモタれる癖がひどく出てしまって、他の馬に迷惑をかけてしまいました。レース後は放牧に出してリフレッシュさせ、ここを目標に帰厩。順調に乗り込んでいます。まだ内へモタれる不安は解消されていませんが、左回りよりは合っていると思いますし、とにかくまっすぐに走ることです」(池江調教師)

・トーセンレーヴ
「前走(京都金杯7着)はスタート後にあぶみが外れるアクシデント。挽回するのに脚を使って折り合いを欠く形になってしまいました。レース後は放牧に出してリフレッシュ。放牧先でもしっかりと乗り込んでいるので状態は引き続きいいですね。道中うまく脚を溜められれば確実に脚を使えるので、スムーズに運べれば楽しみです」(池江調教師)

◆日曜阪神11R・阪急杯(GIII)
・エピセアローム
「前走(スプリンターズS4着)は、古馬の強豪相手によく走ってくれました。その後は放牧に出してリフレッシュさせ、1月後半に帰厩。順調に乗り込めています。1週前追い切りは武豊騎手が乗って併せ先着。動きは良かったと言ってもらえました。距離は1ハロン延びますが、元々調教では折り合いに心配のないタイプですし、ジョッキーも手の内に入れてくれているので気になりませんよ」(桑村調教助手)

・フラガラッハ
「近走は展開が合わないこともあってなかなかいい競馬ができませんでした。前走(阪神C11着)後は放牧に出してしっかりと立て直し、ここを目標に調整。だいぶ良くなってきたという手応えは感じています。今回はメンバーが強いし、展開に左右されるところがありますが、阪神コースは相性がいいので改めて期待したいですね」(松永幹調教師)

・マジンプロスパー
「前走(シルクロードS4着)は思ったよりも体が絞れておらず、そこが反応の鈍さにつながったように思います。この中間はしっかりと乗り込んで馬体も締まってきたし、前走以上に動ける状態にあります。この時期も合っているタイプですし、昨年勝っている舞台。相手は強いが、期待しています」(中尾秀調教師)

・ロードカナロア
「前走(香港スプリント1着)は、期待どおり、世界に通用する力を見せてくれました。そのあとは、着地検疫を経て放牧でリフレッシュ。輸送の疲れなどはなく、順調に調整できました。1月後半に帰厩してからもいい雰囲気ですよ。ここにきて競馬を覚えてきていますし、1400mも十分対応できるはず。どこへ行っても恥ずかしくない競馬をしてもらいたいですね」(安田調教師)

◆土曜阪神11R・アーリントンC(GIII)
・コパノリチャード
「前走(白梅賞1着)はなかなか強い勝ち方。レース後はここを目標に順調に乗り込んでおり、仕上がりも上々ですね。スタートが速くスピードがあるのでこれまで前へ行く形のレースが続いていますが、控えても問題はないと思いますし、ここでも通用する力はあります。マイルも合っているので楽しみです」(増井調教助手)

・テイエムイナズマ
「前走(朝日杯FS13着)はスタート後に寄られてしまって、ポジションが悪くなったのが響きました。レース後は厩舎でじっくり調整してきましたし、久々とはいえ気性的にも苦にしないタイプなのでそのあたりは問題ないでしょう。スムーズに運べれば違うと思うので、ここでも期待したいですね」(福島信調教師)

・ラブリーデイ
「前走(朝日杯FS7着)はもう少し楽に追走できるかと思っていたのですが、そのあたりが案外でした。中山のマイルというのもあまり良くなかったのでしょうか。レース後は放牧に出してリフレッシュ。帰厩後は順調に乗り込んでいますし、状態も良好です。阪神コースで勝ち上がっていますから、改めて期待したいですね」(池江調教師)

【美浦トラックマン】
◆日曜中山11R・中山記念(GII)
・ダイワファルコン
 迫力満点の体を持ち、デビュー当時から評判の高かった素質馬。昨年は福島記念で待望の重賞制覇、GIではまだ厳しかったが、期待通りの成長を見せている。有馬記念の後はリフレッシュ放牧、1週前はウッドチップで65秒5〜38秒0。雨の影響でバテる馬が目立つ馬場状態だったが、最後まで余力を残して好時計をマーク。500キロを超える大型馬だが、重苦しさは一切なく、不安のない仕上がりを見せている。全7勝中5勝を挙げる中山はベストコース、不安材料はなく、勝ち負けの競馬になる。

・ナカヤマナイト
 前走の有馬記念。外枠でダッシュがつかず、後方から。道中の折り合いは悪くなかったが、追い比べで見劣り7着。2500mの距離は少し長いように思われた。そのあとAJCCを目標にしたが、一頓挫あってこの中山記念に切り換えた。1週前の追い切りは1000万下のタイセイワイルドを6ハロンから3馬身ほど追走して80秒3〜上がり39秒6。終いビシッと追って2馬身先着と、一頓挫あった不安を吹き飛ばした。距離1800mで速い流れの方が末脚が生きる。

・タッチミーノット
 14日の1週前追いは南Dコースに入り単走追い。例によってテンは15ー15のペースから、ラスト1ハロンキチッと追う調教内容だったが、直線に向いてからステッキが入ると、重心がグーンと沈み一気の伸び脚で、6ハロン81秒3〜3ハロン36秒9〜1ハロン11秒5の好タイムをマーク。この馬の調子のバロメーターはラスト1ハロンを11秒台で伸びてくるかで、今回はまさに金杯時の1週前追いと同様文句なしの動き。これで最終追い切りは1ハロン気合を入れる程度で万全に仕上がってくるはず。今回は1800m戦となるが、小回りコース、4回コーナーを回ることは前回時と同様で、前々走毎日王冠での追走を見る限りは守備範囲の距離。7歳となるが今が充実期。一瞬の決め手比べとなる得意の流れも必至で連勝の可能性は十分だ。

◆日曜阪神11R・阪急杯(GIII)
・キングレオポルド
 前走のシルクロードSは、5か月ぶりにしては強く追った調教がなく明らかに太め残り。着順こそ10着だったが、タイム差は0.3秒。仕上がりがイマイチだったにしては上々の内容。1週前の追い切りは3歳馬ラルゴスパーダを5ハロンから4馬身追走して69秒0〜上がり39秒4。タイムは速いとは言えないが、ゴール前は引っ張るのに苦労するほどの手応え。今度は筋肉も締まり気合一変。久々の距離1400mになるが、末脚発揮にはむしろ好材料。

・サンカルロ
 2週前から調教のピッチが上がってきたが、今週は3歳のトーセンワープを大きく追走。11ハロン11秒8の脚で一気に先着した。鞍上の吉田豊騎手が抑えきれないほどの勢いで気合乗りも良好。本来に動きを見せてきたし、来週のひと追いで完璧に仕上がりそうだ。過去、阪神の1400mで重賞を3勝した実績。最終目標は高松宮記念でも、展開さえ同馬向きになれば、地力の違いで差し切る公算が大。

・レオアクティブ
 13日の1週前追いはポリトラックコースで出色の内容。3歳500万下レオハイタッチを3秒1追走から、直線では外へ持ち出し、残り1ハロン馬体を併せるハードさ。それでも手応えは十分で、ゴール前あっさり抜け出して逆に1馬身先着。5ハロン62秒5〜3ハロン36秒6〜1ハロン13秒4はいかにも稽古駆けらしい時計が出た。これで直前には単走でもう一度63秒前後の時計を抑えたままでマークすれば万全の状態に仕上がるはず。ここ3戦GII以上の戦いとなり、上がり3ハロン34秒台の末脚を発揮しても届かないケースが続いているが、以前のような折り合い面での心配は解消されており、そろそろ爆発力を生かすチャンス。少しでも乱ペースになれば直線一気の台頭がありそうだ。

・インプレスウィナー
 得意の芝1400mを狙いすましての阪神遠征。前走の東京新聞杯。出負けしたのも敗因のひとつだが、やはりマイル戦は1ハロン長い印象。速い脚が一瞬しか使えないため、坂を上がってからは伸びが完全に鈍っていた。この中間も北馬場と坂路併用の乗り込みだが、たっぷりと1時間近くもかけてたっぷりと運動されており、厳寒期とは言え馬体はキッチリ。これなら決め手全開とみていいだろう。3走前に勝ったオーロCと同じように、中団で流れに乗れればチャンスはある。

◆日曜中山10R・ブラッドストーンS(1600万下)
・カフェシュプリーム
 年明けからじっくり乗り込んでいるし、稽古駆けらしくスピード感のある動きを連発。ひと追いごとに馬体が絞れ、力は出せるデキと思える。新馬勝ちを含め、3勝全てが中山の1200mダートというコース巧者。中山と左回りとでは、行きっぷりが変わってしまう程の徹底ぶりで、東京競馬は見向きもせず、ここに的を絞っていたことも納得できる。スピード能力はオープン級で、ここなら勝機も十分。

・チャンピオンラブ
 毎回のように関西に遠征して、強敵相手にもまれながら確実に地力強化。前走の京都戦でも、大きくアオる不利がありながら、終わってみればコンマ5秒差の6着。互角のスタートを切れていれば、2着馬とはそう差がなかったはずだ。しかしながら、タメて末脚を生かす乗り方に変えてから、レースぶりが安定してきたことも事実。妙に勝ち気にはやらずに、道中の折り合いに専念さえすれば、ラストは弾けるように鋭い脚を使えるようになってきている。今回はハイペース必至の中山ダート1200m戦。流れが向くようなら、直線ゴボウ抜きのシーンが見られる可能性は十分にある。

◆土曜中山11R・千葉S(OP)
・エベレストオー
 改めて注目したいのが、3走前の京都の太秦S。いつにない行きっぷりを見せて、強敵相手に2着を確保。とにかく気性が激しく、安定した成績を残せないタイプだが、馬が「やる気」になった時には、素晴らしいパフォーマンスを見せる。現状では、折り合いを欠くことなく、スムーズに流れに乗れるダートの1200mがやはりベスト。騎手との呼吸がピタリと合えば、一気に差し切れるだけの脚は持っている。この中間もプールと北馬場併用の仕上げだが、運動量は実に豊富で体調は良好そのもの。1週前には単走で79秒4〜62秒7〜48秒8〜36秒9の出色のタイムをマーク。スピードに乗ってからの迫力はさすがと言えるものだ。中山の適距離に変われば、いよいよ大化けしそうなムードが漂う。

・エクセルシオール
 年始に使った後はひと息入れたが、日曜・水曜と週2本の調教を消化。勝った気性でもともと久々は苦にしないタイプだが、意欲的に追われ、スタミナ面もしっかりとつけている。今週はウッドチップの大外を回って68秒6〜37秒9、直線目一杯に追われてラスト1ハロンを12秒8。雨の影響でバテやすい馬場状態にも関わらず、一直線に鋭い伸び脚を披露。今週もう1本追える事を考えれば、万全と言える状態が整っている。昇級初戦の前走も4着とは言え、バテて止まったわけではなく、差はわずかコンマ1秒。デビュー以来ハナにこだわってきた快速馬、今回は捕まらない。

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