スマートフォン版へ

休み明け実績馬は最終追いが鍵! 中山記念&阪急杯分析

  • 2013年02月19日(火) 18時00分
 中央場所は開催が替わって、中山と阪神。先週は土日ともにヒドイ予想結果になってしまっただけに、開催が替わってくれたことで、気分を入れ替えて予想に従事したいところ。それにしても、先週は芝もダートも自分がイメージした展開にならないレースばかりで、それじゃあ予想も馬券も当たらないわ、という感じ。そういった意味で、開幕週なら開幕週らしいレース傾向になってほしい、そう願っています。


シルポートの逃げに期待

シルポートの逃げに期待

ダノンバラードに変化が!?

ダノンバラードに変化が!?

 まずは中山記念のシルポート。レースの鍵を握るのはこの馬の逃げに託されていると言っていいはず。昨年は京都金杯を16着大敗後に、ここへ出走して、大逃げの2着でした。今年は昨年より間隔が空く形で、阪神Cからの参戦となりました。

 この中間は宇治田原優駿Sへ放牧に出されており、帰厩したのが1月23日。そこから毎週1本のペースで坂路を調教をこなしていますが、昨年よりは本数が1本足りない状況。1週前追い切りには松岡正海騎手が跨りましたが、ラストが止まる動きになってしまい、決して調教の見た目は良くありません。ただ逃げる形なら自分の調子を無視してでも好走してしまうようなタイプ。それだけは忘れてはいけません。

 前走AJCCを制したダノンバラードはこの中間に短期放牧に出されて、そこから帰厩したのが2月12日。レースまで2週間もない状況なので、通常なら調教本数不足などが考えられます。しかし、そこは池江泰寿厩舎。抜かりない本数をこなしています。ただ、1週前追い切りではリルダヴァルに遅れるような形になってしまいました。

 この時点で「栗東での調整期間が短いから」という理由で評価を下げることもできますが、個人的に気になる点がひとつ。それが前走、吉澤ステーブルWESTに放牧へ出されて重賞優勝したということ。これまではノーザンFしがらきへ放牧に出ていましたが、前走放牧先が変わったことで、馬に勝つ要因を与えたとすれば、今回も吉澤SWへ放牧に出したことが大きいかも知れません。前走時は最終追い切りが池江泰寿厩舎の鉄板調教に該当、今回もそれに該当すれば、十分連勝の可能性もあるというように考えておきたいところです。

 阪急杯の方も見ておきましょう。ロードカナロアの参戦は「1400m」という距離が悩ませる要因になりそうですが、こちらの理由に関しては、先週15日に安田隆行調教師にインタビューしていますので、そちらをご覧ください。


オセアニアボスは短期放牧明に

オセアニアボスは短期放牧明に

 もちろんロードカナロアの扱いは大切なレースですが、馬券的にはオセアニアボスの存在を忘れるわけにいかないと考えています。2012年は阪神芝1400mで行われた重賞、阪急杯、阪神Cと皆勤。どちらも4着でしたが、非常に内容あるレースだったと思います。
 この中間は三重ホーストレーニングセンター(矢作芳人厩舎は頻繁に利用)に放牧に出され、帰厩してから活気ある動きを見せています。特に1週前追い切りのタイセイレジェンドとの併せ馬では、フェブラリーSでもハナを切るような快速馬を相手に煽る動きを見せました。最終追い切りも併せ馬で先着する、そして4F時計もそこそこに速いような動きを見せてくれれば、今度は馬券圏内へ入り込めるような気がします。

 ただ今朝19日の坂路馬場は極悪状態。オセアニアボスの画像もボケてしまっていますが、これは小雪の影響もありました(撮影力不足を天候のせいにしてすいません)。後半の調教時間帯には大粒の雪が降って、軽く積もるほどでしたし、原稿を書いている午後も天候は一向に悪いまま。どうしてもこの時期の栗東は雨や雪の影響を受けやすいのですが、今週もそのサイクルに嵌まることは間違いないでしょうね。

◆次走要注意
・2/16 東京6R 3歳500万下【サンダーオーシャン】(5人/9着)
 パドックを見た時には勝ち馬(サーストンニュース)と同等の評価をしたんですが、結果は大きな差がついてしまいました。良く見せる馬ですし、やはり前走勝ったダートがいいのかも知れません。また大型馬なので、馬なりばかりの調教よりも強さがある追い切りがベストでしょう。

[メモ登録用コメント] 強さ、本数ともに標準以上の調教タイプでダート戦なら勝ち負け

・2/17 京都7R 4歳上500万下【アンビータブル】(5人/2着)
 休み明けで調教量も多くなかっただけに、仕上がり途上だったはずですが、後方一気の作戦に変更したことが幸い。これまでにない末脚を使うことができました。直線で手前を替えていなかったあたり、まだ伸びしろがある証拠ですから、あとは安田隆行厩舎らしく、坂路追い切りで仕上げてくれば、このクラスは楽勝です。

[メモ登録用コメント] ダート1400mで坂路追い切りなら勝ち負け

◆今週末馬券圏内
・2/24 中山11R 中山記念【リアルインパクト
 2月から4月開催の中山芝1800mは過去3年で[5-1-0-7]と勝率38%の数字を残す堀宣行厩舎。出走するだけでも印を打たなければいけない厩舎ですが、これに最終追い切りの強さが馬なりか強めというファクターがつくと勝率が57%。最終追い切り次第では本命にすべき存在です。

[メモ登録用コメント] 最終追い切りの強さが馬なりか強め

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング