終ってみれば春のクラシックは、牡牝とも二冠馬誕生ということでした。サンデーサイレンス産駒の圧倒的強さ、二段加速の力みなぎるスティルインラブとネオユニヴァース、産駒が出走する限りは、このタイプでないとクラシックは勝てない、そんな気がします。
そしてもう一点、幸英明騎手もミルコ・デムーロ騎手も、いずれも10年目の節目の年を迎えての優勝でした。片やG1初制覇なら、片や外国人騎手の日本ダービー初勝利という記念すべきもの、新しい時代に突入したということかもしれません。
オークス、ダービーの出場騎手の顔ぶれを見ても、それを感じました。
いつの間にか常連と言う騎手も若返り、今年は、43歳のJRA一年目安藤勝己騎手の名前が唯一新鮮に思えたほどで、あれ、他の人たちはどうしたのだろうと、改めて話題にしたくらいでした。
それにしても、皐月賞もダービーも外国人というのも、如何なものでしょう。どこがどう違うのかと聞いてくるファンの方もいましたが、乗る馬が違うからでしょうと答えておきました。
自信のあるものが短期免許を取得して来るのであり、また、呼ばれるのですから、いい馬をまかせられるケースも、当然多くなります。それにきちんと応えることで、信頼を得て、ますます上げ潮に。今後も、彼等を依頼する流れはとどまることはないでしょう。
ミルコ・デムーロ騎手はイタリア。お国のダービーは、去年勝っています。しかし、10万人を越す日本のスタンドにくらべ、あちらは5千人程度の入場人員だそうで、ミルコ・コールに涙が止まらなかったのもわかります。ファンはいつも僕を支えてくれたと、日本流に深々と馬上でお辞儀をしていましたが、さわやかな笑顔の24歳、確かに目立っていました。そう言えば、幸騎手もさわやか人間ですね。今年のテーマはさわやかなのか。