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フィリーズレビュー、中山牝馬S、中日新聞杯など

  • 2013年03月04日(月) 18時00分
【栗東トラックマン】
◆日曜阪神11R・フィリーズレビュー(GII)
・サマリーズ
「前走(全日本2歳優駿1着)は直線カラ馬がいてまともに追えない場面もありながら、強い勝ち方をしてくれました。レース後は放牧に出してリフレッシュ。帰厩してそれほど時間が経っていないけれど、1週前のひと追いで良くなりそうな気配はありますね。今回は芝に戻るけれど、いいスピードを持っているし、能力は通用してもいいと思っています」(藤岡健調教師)

・サウンドリアーナ
「前走(阪神JF17着)はコンスタントに使ってきたこともあったし、残念な結果になってしまいました。レース後は放牧に出してリフレッシュ。ここを目標に2月頭に帰厩させました。順調に調整できているし、1週前追い切りの動きも良かったですね。当週は戸崎騎手に乗ってもらって最終調整をする予定です」(佐藤調教師)

・メイショウマンボ
「前走(こぶし賞1着)は直線いい伸びを見せて強い勝ち方をしてくれました。レース後も特にダメージはなく順調。さらに馬は良くなっている印象です。紅梅S(2着)の内容も良かったので、1400mという距離も心配していないし、持ち味の切れが発揮できればここでも楽しみです」(飯田明調教師)

◆日曜中山11R・中山牝馬S(GIII)
・オールザットジャズ
「前走(日経新春杯12着)は、調教の感じが良かったので期待していましたが、結果を見ると昨年コンスタントに使ってきた目に見えない疲れがあったのかもしれません。レース後は放牧に出してしっかりとリフレッシュさせましたし、気配は上々。1週前追い切りもこの馬らしいいい動きを見せていました。今週のひと追いで態勢は整いそうですし、もちろん期待しています」(清山調教助手)

・サンシャイン
「前走(愛知杯2着)は惜しい競馬だけに残念だけれど、スムーズに運べれば重賞でも勝ち負けになる力を見せることができましたね。レース後はひと息入れて帰厩させ、特に問題なく順調に調整できています。小倉大賞典を除外になってここになりましたが、その分しっかりと調教できましたし、牝馬同士のハンデ戦なら楽しみ」(藤岡健調教師)

・スマートシルエット
「前走(東京新聞杯6着)はマイルの距離がいくらか忙しかった印象。レース後は順調に乗り込めているし、1週前追い切りの気配も前走以上です。今回は1800mになるし、コーナーが4つで息を入れられるのもいいはずです。牝馬どうしならヒケをとらないし、ここが引退レースになる予定なので、いい競馬を期待しています」(大久保龍調教師)

・レディアルバローザ
「前走(京都牝馬S11着)は状態が良かったので期待していましたが、良発表でもやや緩んだ馬場だったし、反応がもうひとつになってしまいました。レース後はここを目標に順調に乗り込んでおり、1週前追い切りの動きも上々でした。昨年勝たせてもらったレースだし、良馬場でやれれば楽しみです」(笹田調教師)

◆土曜中京11R・中日新聞杯(GIII)
・アドマイヤタイシ
「前走(中山金杯2着)は惜しいレースだった。あと一歩で重賞を勝てるところまで来ているし、よく頑張ってくれていると思います。レース後は短期放牧に出してリフレッシュ。帰厩後も順調に乗り込んで態勢は整っています。中京コースは初めてだけれど、大崩れのないタイプだから対応してくれるでしょう」(橋田調教師)

・ジャスタウェイ
「前走(京都記念5着)は前半かかり気味に進んでいたし、スムーズさを欠いたレースになってしまいました。競馬のあとは幸いダメージもなく順調に調整できているし、引き続きいい状態をキープ。直線の長い中京コースは合いそうだし、ここで巻き返してもらいたいですね」(須貝調教師)

・ジョワドヴィーヴル
「前走(京都記念7着)は久々のレースだったし、牡馬相手の重賞も初めてと厳しい条件が重なっていたので、決して悲観する内容ではなかったと思います。レース後は順調に調整できているし、一度使って気合い乗りも良くなってきたから、いい方に変わってくれるはず。改めて期待したいね」(松田博調教師)

【美浦トラックマン】
◆日曜中山11R・中山牝馬S(GIII)
・オメガハートランド
 1月のニューイヤーS以来2ケ月レース間隔があいたが、2月17日に時計が出た後は順調な乗り込み。21日に格下と併せ追走から、ゴール前キチッと反応して併入し、5F68秒8-3F39秒0をマーク。そして1週前追いの28日は再びウッドコースに入り古馬OPサイオンとの併せ馬を消化。5F標で3馬身先行から、直線に入り差を詰め寄られたが、G前再び突き放して1馬身先着。5F67秒9-3F38秒5-1F12秒9の時計が出て動き、内容とも合格点。細身で仕上がり早を考えると、直前追いは4Fから抑えた内容でも十分。昨春同じ距離のフラワーCを制しているように、中山1800m戦はベスト条件。少し上がり時計がかかってくれれば再度一気の台頭がありそうだ。

・アカンサス
 1週前の追い切りでは直前で前の馬がフラつく不利。その状態での好タイム。まともなら、もっと速い時計を楽にマークしたはず。動き、気合のりがよく、ここにきても状態面が上がってきた。前走も好位で折り合った感はあったが、早めの位置取りだと伸びがひと息。後方から捲くりぎみの競馬が、この馬に合っているようだ。こういう意味でも、中山の1800mはピッタリだし、能力はここでも通用する。

◆日曜阪神11R・フィリーズレビュー(GII)
・サンブルエミューズ
 前走のフェアリーS。自在の脚質でどこからでもレースのできる馬だが、スンナリと2番手。4角で仕掛け直線入り口では早々と先頭。結果的に仕掛けるタイミングが早くゴール寸前で甘くなってしまった。先行するより末の切れ味を生かす競馬の方が…を感じさせた。中間ひと息入れたが、急ピッチで乗られ1週前の追い切りは5Fから500万のチャードリーを3馬身追走。それでもゴール前で鋭く反応して69秒5-上がり39秒4。馬体、息使いともに万全の態勢。

◆日曜中山10R・東風S(OP)
・マイネルロブスト
 昨年は正月の京成杯で2着確保以外凡走が続いたが、2歳時に札幌2歳S3着、朝日杯FS2着が示すように、底力では上位の存在。昨秋の2戦が14、8着だったこともあり、その後ひと息入れ今回は4ヶ月半ぶりの参戦。2月下旬美浦戻ってから強めの追い切りが28日の1本だけだが、牧場で十分い走り込んで帰厩しており、馬体面では太め感なく、9分通りに仕上がっている。その28日の追い切りは同厩舎のOPスズジュピターを追走から、直線で一気に突き放し4馬身先着。5F66秒1-3F37秒4-1F12秒5の時計は内めを回ったにしてもかなり速く、1Fの伸び脚も文句なし。それで直前追いが再度1Fをビシッと追ってくれば万全のデキになるはず。馬体重は500キロ近くまでなっているが、これは全てが成長分。得意の中山。1600m戦なら久々でも好勝負。

・メジャーアスリート
 リフレッシュを終えた前走の京都戦が強い競馬。9分程度の仕上げて臨んだため、もちろん大幅な上積みがあるはずで、格上げ戦とはいえオープン特別なら、十分に通用しそうなムードが漂う。以前はダートにこだわって使われてきたが、本質的には芝のマイル前後で勝負強さ(粘り強さ)を生かしたいタイプ。スタート、出足は並といった程度だが、追い比べになれば簡単には負けない非凡な根性が大きな魅力だ。3歳の春には、NHKマイルC(GI)にも挑戦した厩舎の期待馬。ここでも軽くは扱えまい。

◆土曜中山11R・アネモネS(OP)
・クラウンロゼ
 10番人気でのフェアリーS勝ちだったが、疲労や反動は一切なく、2月に入ると調教を再開。1週前はウッドチップで67秒8-38秒7、格下馬を2秒8も追走したが、直線ビシッと追われると好反応を見せ、1馬身先着してゴールイン。前走時より追っての反応・伸び脚ともに鋭さを増し、さらに地力を強化している。前走の2着馬ウキヨノカゼは、次走クイーンS勝ち。差し返し3着まで競り落とした相手はサンブルエミューズと、相手に恵まれたわけでないのは明白。状態はさらに上向き、前走がフロックではないのを証明する。

◆土曜中京11R・中日新聞杯(GIII)
・サトノアポロ
 重賞初挑戦の前走は4着、その後の反動はなく、この中間も入念な乗り込みを消化。 1週前はウッドチップでショウナンバーズを1秒2追走して、85秒4-69秒2-39秒7。手綱を押さえたままのゴールで、半馬身遅れになったのは全く問題なし。気合満点に力強い蹴り脚は迫力満点。グングンと力をつけている時で、引き続き絶好調をアピールしている。前走は3コーナー手前から仕掛け、馬群に取り付いたところで一旦ストップ、そして残り600mから再始動とかなりチグハグな競馬。いつもの爆発力がなかったのも納得、中京コースなら迷わず直線勝負。重賞を勝てるだけの力はすでにつけている。

・ドリームセーリング
 ハナを主張した前走の中山金杯。後続に早め早めに迫られる苦しい流れになったが、それでも大バテせずに4着と粘ったのだから、大幅に力をつけていることは疑いようがない。その後は中京のこの重賞1本に狙いを絞っての調整。コース形態が変わった今の中京なら、かなり楽に先手を取れること間違いなし。となれば、驚異的な粘り腰を発揮できるはずだ。まだ1600万を卒業して間がないとあって、ハンデはせいぜい54〜55キロ止まり。好レースに持ち込める。

◆土曜阪神10R・うずしおS(1600万下)
・アミカブルナンパー
 中間の乗り込みが入念だし、1週前追いは実質3Fのみとはいえ、破格の好時計をマーク。キレ味のある動きで、好調教を見せた。前走はプラス12キロでも太め感はなかったが、決め手勝負型だけに、細く見えるくらいのほうが、キレるタイプのようだ。得意の1400mの距離が中山にないということで阪神遠征になるが、輸送で、より絞れそうなのも好材料。牝馬限定戦なら力負けはしない。

・イチオクノホシ
 前走のユートピアS。5分のスタートもすぐ下げて後方から。直線勝負に徹して突き抜けそうな勢いで伸びたが、追い出すタイミングが早かったため最後で甘くなり3着。今回は4ヶ月ぶりの出走になるが、ハードな日程で調教を積まれ、1週前の追い切りは4Fから格下2頭を2秒追走して51秒7-上がり36秒8。筋肉がしっかりついてスッキリ仕上がり理想的な馬体になった。追い出すタイミングさえ間違えなければ負けられない。

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美浦・栗東トレセンから重賞出走馬を中心に陣営の談話、中間の動きをレポート

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