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白河特別

  • 2003年06月20日(金) 12時17分
 5歳牝馬リワードアンセル(父ラストタイクーン)はもう3年も前の2000年7月、この福島の芝1200mを1分9秒2のレコードで快走した馬。当時2着のサマーキャンドルは、のちにクロフネのNHKマイルCを3着している。またリワードアンセル自身もその年の12月、G1の阪神3歳牝馬S(当時)で、テイエムオーシャンとわずか0.4秒差の3着だったから、決して仕上がりの早さだけではなく時計通りにレベルの高い新馬戦だった。

 母の父シンボリルドルフ。祖母はエリザベス女王杯のリワードウイングで、その父はグリーングラス。リワードアンセルの成長に大きな期待を持たせる背景はあったが、体質が弱く、いつも休み休み。5歳夏のここまで丸3年間にたった11戦しかしていない。小柄な牝馬とあって成長力は期待ほどではなかった。

 しかし、距離1200mで、当日輸送なしという条件が整えば別。昨年夏、休み明けで函館の1000万特別に出走。日曜のメインに出走するトーアカゼノオー以下、かなりハイレベルの一戦だったが、直線一気に抜け出している。条件さえ整えば、能力は十分。決して非力ではなく、フルにスピードと切れが生きることを示した。

 福島の芝1200mに出走は、その新馬以来のこと。相手は揃っているが、前走の東京でも小差3着するほど今季のデキはいいだけに、本来のリワードアンセルに戻れそうだ。

 別定戦だけに、同じく人気のウエスタンメジャー、オーゴンサンデー、スプリングクレタなどが相手だが、穴馬は牝馬ケイビイスパイダー。ダートで3勝だが、ケイワンバイキングの一族のこの馬、もともとは芝向き。平坦コースで一変がある。前走も直線しっかり伸びていた。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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