スマートフォン版へ

エピファネイアなど皐月賞出走馬の調教レポート

  • 2013年04月09日(火) 18時00分
 先週の桜花賞に続き、今週の皐月賞も混戦ムード。そんな中でも、栗東からはエピファネイアが人気の筆頭格でしょう。今朝は福永祐一騎手が跨らず、坂路馬場をキャンターで1本駆け上がりましたが、実にスムーズな走り。明日の最終追い切りに向けて、順調な様子を見ることができましたが、ここでは、エピファネイア以外の伏兵的存在について取り上げてみたいと思います。

人気の筆頭格であるエピファネイア

人気の筆頭格であるエピファネイア

8着に敗れてしまったメイケイペガスター

8着に敗れてしまったメイケイペガスター

 まずは、前走若葉Sで1番人気の支持を受けながら、8着に敗れてしまったメイケイペガスター。デイリー杯2歳Sで惨敗した時もそうですが、勝負どころで、ジョッキーの指示を全く無視して、首を上下左右に振るようなシーンが出てしまうと、ジ・エンドな馬。今回もそのあたりの折り合いが最も鍵を握っていると思います。

 中間の調教内容ですが、今回は坂路オンリーという調整。これまでのCWコースでの追い切りがありません。このあたりは折り合いを重視してのことかも知れませんが、個人的には競馬が行われるのは、コーナー4つを周回する条件。カーブで減速して、直線で加速するといった緩急の練習をしていないこの中間の方が、より折り合いについて心配になってしまいます。

 今朝は坂路馬場で2本の登坂。しっかり、まっすぐ駆け上がることができており、その雰囲気はなかなか。状態に関しては、まず大丈夫だと思いますが、やはり、最終追い切りはCWコースでの力強い動きを見たいところです。

 その若葉Sを勝ったのが、レッドルーラー。少し間隔の空いていた前走でしたが、後方から差し切る強いレース内容。正直、追い切りの様子から、勝ち負けするイメージを持っていませんでしたが、それだけ素質の高い馬ということでしょう。1週前追い切りはCWコースで抜群の動き。今週も同じ場所で速い時計の追い切りをこなすようであれば、前走以上の仕上がりだと判断してよいでしょう。

 若葉Sの負け組で気になっているのが2頭。まずはマズルファイヤーですが、今朝の逍遥馬道で歩く際に、トモの踏み込みの力強さが妙に目立っていました。この中間は坂路馬場で本数多く追い切りをこなし、併せ馬では常に先着。このあたりの動きの良さとトモの状態が繋がっているように思います。

力強さが妙に目立つマズルファイヤー

力強さが妙に目立つマズルファイヤー

雰囲気を感じるインパラトール

雰囲気を感じるインパラトール

 この馬の場合は最終追い切りは坂路馬場になると思います。そこで一杯に追われて、2F26秒以下、1F12.5秒前後といった時計の追い切りができれば、巻き返す可能性は十分にあると思います。ちなみに、9日の時点で栗東は曇りから晴れの天気。馬場は間違いなく乾いていくと思います。

 最後にインパラトール。前走はきさらぎ賞を出走取り消した後のレース。馬体重が大きく増えていたように、まだまだ好走できる状態ではなかったと思います。それでも勝ち馬から0.4秒差の3着。コーナー4つのレースでも上手に立ち回ることができるんだと認識させられました。

 今朝は坂路馬場を1本キャンターで駆け上がりましたが、迫力ある走りに雰囲気を感じました。もともと攻め駆けするタイプではなく、これまでの最終追い切りは坂路馬場であまり目立った時計を出していませんでした。今週の最終追い切りも坂路馬場で行うようなら、時計が出なくても気にする必要はありません。ただし、馬なりで軽く流すような感じではなく、しっかりと一杯に追ってほしいところです。

◆次走要注意

・4/6 中山9R 野島崎特別【ツインエンジェルズ】(12人/12着)

 ダートを勝って、昇級の芝レースでしたが、後方に待機して、末脚を活かすという競馬。ただ、前有利の流れになったことで、メンバー最速上がりを使えても、12着がやっとという着順。ありえないくらいに外を回らされたというのも、着順を下げた要因でしょう。
 今回同様、中川公成厩舎の勝負調教に該当すれば、芝レースでも結果を出してくれるでしょう。

[メモ登録用コメント] 中川公成厩舎の勝負調教に該当すれば馬券圏内

・4/7 阪神10R 忘れな草賞【マコトブリジャール】(5人/12着)

 キャリア1戦で、外枠から先行争いに加わって、4コーナーまでは勝負圏。しかし、道中外を回ったロスや雨が残った芝でパワーが必要だったりと、苦戦する条件はたくさんありました。
 それでもこれが良い経験になれば、今後は必ず走ってくると思いますので、ぜひとも追いかけてみてください。

[メモ登録用コメント] 最終追い切りがDPで併せ先着なら馬券圏内

◆今週末馬券圏内

・4/13 阪神11R アンタレスS【ナイスミーチュー

 阪神ダート2000mに良績を残すナイスミーチューですが、今回は距離が1F短縮。これを嫌う材料にしている方もいると思いますが、この舞台は橋口弘次郎厩舎の鉄板スポット。最終追い切りで併せ遅れならという条件付きですから、それさえ確認できれば大丈夫。

[メモ登録用コメント] 最終追い切りが併せ遅れなら勝ち負け

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング