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いつもは飾らないトークの太が競馬にまつわるマジメな話題を語ります

  • 2013年04月09日(火) 18時00分
「馬場を読むためにどんな努力をしてる?」「風の影響によって、有利不利が生まれたりする?」などなど、今回は、競馬にまつわるマジメな話題が中心。いつも飾らないトークで楽しませてくれる小牧騎手ですが、そんな小牧騎手にも“人に知られたくない”あることが…。ジョッキー・小牧太の本質に迫ります!

■ひとりでこっそり馬場を走ってる!?

──先日、「オシャレな老眼鏡を買いました」というお話を書いたら、ユーザーの方から「騎手は裸眼で1.0以上必要と聞いたことがありますが、途中で視力が落ちても問題はないのですか?」という質問がきました。おそらく“視力”を勘違いされているようなので、小牧さんから弁明をと思いまして。

小牧 ああ、視力と老眼はまた別やで。僕は、両目とも視力は1.5です。

──1.5とは! それはまたいいですね。

小牧 そう? 少し前までは、ずーっと2.0あったんだよ。こう見えて、アフリカの血が混じってるから(笑)。

──それは存じ上げませんでした(笑)。一般的に、もともと視力のいい人は近視の人に比べて、老眼を自覚するのが早いっていいますものね。

「社長 島耕作」がよう見えんと疲れたわ(笑)

「社長 島耕作」がよう見えんと疲れたわ(笑)

小牧 そうそう。今まで何でも見えてたから、疲れるし腹が立つよ。さっきもサウナで「社長 島耕作」を読もうと思ったんやけど、よう見えんと疲れたわ(笑)。ただ、競馬に乗っているときは気にしたことがないから、まったく支障はないけどね。さすがに競馬に支障が出るようなら、ジョッキーを辞めますわ。だって危ないもん。

──そうですよね。続いては、「小牧さんは、馬場を読むことについて、何か努力をされていますか?」という質問です。

小牧 ああ、僕はおもにレースを観ますね。あと、時間があるときは、馬場を走ったりもする。とくに、夏の小倉では毎週走ってるよ。こっち(阪神)でも先週は走ったな。早めに調整ルームに入って、馬場を見ながら軽〜く1周ね。

──やはり、ご自分の目と足でチェックするのとしないのとでは、レースにいったときに違いますか?

小牧 そうやね。事前に見ておいたほうがいいと僕は思います。今週は内ラチ沿いがきれいやなぁと思ったときは、やっぱり逃げ馬が残ってるもんね。

──馬場というのは、毎週毎週、そんなに変わるものなんですか?

小牧 変わるねぇ。ただ、悪くなったらどこも一緒やね。悪くなると、芝がハゲてくるでしょう。その場合、逆に締まって硬くなることもあるけどね。僕の場合、馬場をチェックする以上に、体のために走ってんねん。下半身が衰えないようにね。どちらかというと、そのついでに馬場もチェックしているっていう感じやな。

──小牧さんが馬場を走っているとき、ほかのジョッキーには会いますか?

小牧 いや、大抵は僕ひとり。どちらかというと、隠れて走ってるから。

──え? なぜですか?

小牧 なんかね、僕のキャラからして、一生懸命走ってる姿とかを人に見せたくないねん。なんか嫌やねん。ちゃらんぽらんに生きている僕だけを見てもらいたい(笑)。人には「小牧さんは、ちゃらんぽらんやから」って、思われていたいっていうかね。

──なるほど。“大賢は愚なる如し”といったところでしょうか。

小牧 そんな大仰なもんじゃないで(笑)。

──続いては、「最近は、台風のような強風の日がありますが、風の強さや風向きによって、競馬にも有利不利が生まれたりするのでしょうか? また、差し馬が有利、逃げ馬は不利など、脚質によっても影響は違いますか?」というものです。

もちろん、影響はあるけれど…

もちろん、影響はあるけれど…

小牧 もちろん、影響はあるでしょうね。競輪とかと一緒で、向かい風か追い風かで競馬も変わってくると思うよ。実際、風の抵抗がすごくて、ブワーッと持っていかれそうになることがあるもん。ただ、どの馬が有利とか不利とか、そういうのはどうかなぁ。

──たとえば、向かい風が強い日などは、馬の後ろに入ることで、風の影響を軽減したりすることは?

小牧 それはあんまりしない。というか、僕は意識して乗ってないね。でも、たぶん(そういう作戦も)あると思うよ。なんせ、馬の性質によるんでね。たとえば、向かい風が強い日に、逃げ馬に乗っていたとするでしょ? なんぼ不利でも、逃げ馬は逃げなければ力を発揮できない。“向かい風が強いから、今日は逃げんとこ”なんて、言うてられへんでしょ。そういうね、馬の特徴にもよるからね。でも、向かい風でいえば、どの位置にいても少なからず影響は受けると思うけどね。

【次回の太論は?】
1月クールのドラマでは、「とんび」にハマっていたという小牧騎手。毎週テレビの前で、号泣していたそうです。「とんび」の話から昭和の父親像、そして一昨年に亡くなったお父様の話になり…。小牧騎手の壮絶な少年時代が明らかに!?
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太論 / 小牧太
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

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