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ゴールドシップなど天皇賞・春出走馬今朝の調教レポート

  • 2013年04月23日(火) 18時00分
 先週の当コラムで取り上げた、マイラーズC。コラムの内容を読み返してみると、クラレントが本命っぽい内容ですよね。確かに4月16日の時点では、そのつもりでしたし、時計の出る馬場で追い切るなら、動けるだろうと推測していました。

 ところが、実際の追い切りでは併せ馬で遅れる内容。過去の好走時と比較しても、決して高い評価ができる内容ではなく、むしろ凡走時に見せる追い切り傾向だということが分かりました。だからといって、無印にするわけにもいかず、結果的に評価を下げましたが、勝ち馬から0.3秒差とはいえ、8着という着順なら、あの評価で正解でした。

 今朝の時点で「これだろう」と大方の予想ができていても、翌日の追い切りで評価が変わる。これが調教予想の醍醐味でもあるんですが、今週の天皇賞春は果たしてどうなるでしょう。その中心的存在は、間違いなく、ゴールドシップです。


坂路に登場しキャンターで調整したゴールドシップ

坂路に登場しキャンターで調整したゴールドシップ

最終追い切りが楽しみなゴールドシップ

最終追い切りが楽しみなゴールドシップ

 今朝もいつもの火曜日と同じ、坂路馬場でラスト1Fだけ15秒を切るようなキャンターでしたが、その時計は4F63.7〜1F14.4秒。キャンターが終わって、坂路上馬運動場へ入ってきましたが、クリーンエコロジーの後ろにつけて、歩いていましたが、少し煩い仕草。

 この様子を見た須貝尚介調教師は軽く頷いていたんですが、それは1週前追い切りでしっかりと負荷を掛けたことによって、馬が競馬モードに入ったということ。「ゴールドシップもこのパターンを分かっているんでしょう」と師。あと数日でレースを迎える、それにあたって、完璧な状態になったということでしょう。運動場から出ていく時の表情を見ても、決して入れ込んだという感じではありませんでしたし、この状態で明日の最終追い切りをどのようにこなしてくれるのか、楽しみに待ちたいと思います。

 天皇賞春の予想は、週末のNo.1予想でしっかりとお伝えするつもりですが、現時点、というよりも、阪神大賞典が終わった段階から、非常に気になっている馬が一頭。それがフォゲッタブルです。

 前走時の中間から、普段の仕草、追い切りの動きで、妙に気になるところがありました。結果的に阪神大賞典は3着でしたが、最後まで諦めずに走り続けた姿は、これまでのフォゲッタブルと少し違う印象でした。そして、この中間。やっぱりイイ感じが続いているように見えますし、追い切りの動きも上々。これまでは気合が入りすぎて、良く見えていた部分があるんですが、今は力みのない機敏な動きが目立っています。こちらも、最終追い切りでどんな動きを見せてくれるか、楽しみです。


この中間イイ感じが続いているフォゲッタブル

この中間イイ感じが続いているフォゲッタブル

厩舎サイドのトーンが非常に高いムスカテール

厩舎サイドのトーンが非常に高いムスカテール

 厩舎サイドが「今度は違いますから」と非常にトーンが高いのが、ムスカテール。画像は1週前の追い切り直後の様子ですが、騎乗したのは、今回手綱を握る福永祐一騎手。内にもたれる癖を掴んでもらえたようですし、その癖を短所にしないようなレースをするために、どんな戦法を選ぶべきかという点まで話し合っているようです。

 ムスカテール自身、一旦放牧に出てしまうと、気が緩んで、仕上げるのに時間が掛かるようなので、今回は放牧に出さず、厩舎で調整。その効果がアリアリだという、平間淳一調教助手。確かに1週前追い切りの動きもしっかりしていましたから、G1初出走でも魅力ある一頭だと思います。

◆次走要注意
・4/20 東京9R 新緑賞【サンバジーリオ】(3人/5着)

 パドック周回の前半では、気配よく、活気があるように見えますが、後半になると、それが入れ込みに近い形になるようなタイプ。目つきを見ていても、もう少し落ち着いていてもいいかなという感じです。ただ、馬体などは重賞に出走してもおかしくないようなタイプだと思うので、パドックでは気配が乏しいくらいに歩いていれば、レース発走の頃にちょうどよくなりそうです。

[メモ登録用コメント] 角居勝彦厩舎の勝負調教に該当すれば勝ち負け

・4/21 東京11R フローラS【ロジプリンセス】(7人/10着)

 前走と違い、好スタートを切って、先行グループへ。道中折り合って、特に問題なく、直線へ向いただけに、馬券圏内は間違いないだろうというレースぶり。ただ、直線を向くと、前が壁になった全く追えず。進路を探すわけでもなく、ただそのまま、じっとして、追い出した頃には大勢が決していました。力負けではないレース、そのうち巻き返すでしょう。

[メモ登録用コメント] 調教本数が標準以上なら勝ち負け

◆今週末馬券圏内
・4/27 京都9R あやめ賞【オツウ

 春開催の京都芝1800mを鉄板スポットにする須貝尚介厩舎。その成績は「調教本数が標準以上」という付加条件で、[1-6-1-1]で複勝率88.9%(2009年以降)です。中1週になるオツウですが、前走は勝った相手が強いだけ。鉄板スポットのここなら、しっかりと勝ってくれるはずです。

[メモ登録用コメント] 須貝尚介厩舎の勝負調教に該当すれば確勝級

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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