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2歳戦、新ルールの効果

  • 2003年06月25日(水) 17時33分
 新馬戦がスタートしました。初出走のみという新ルールが、どんな効果を生むのか注目されるところですが、にわかにどうということもないでしょう。

 考え方とすれば、開幕週を走って勝てなかったものは、開催の後半にある2歳未勝利戦に出て初勝利を狙うので、例年どおり、ある頭数の1勝馬は生まれることになっています。新馬か未勝利かのどちらかを勝てば、しばらくはオープン。挽回は効きます。

 福島に例をとれば、新馬が6戦、未勝利が3戦、函館は新馬が7戦、未勝利が3戦、阪神は新馬6戦に未勝利3戦で、トータルすると28頭が次のステップがオープンへということになります。次の開催を見ると、新潟には1200mのマリーゴールド賞が、2回函館には、1200mのラベンダー賞と函館2歳Sがあり、小倉も1200mのフェニックス賞と、どのオープンも距離が1200mとなっています。この路線を走る馬は、短距離のスピード型が大半という、これまでの若駒戦と大差はありません。

 マイルから1800mの新馬戦が、ほんのわずかですが組まれていて、適性を考えて最初からそこに狙いをつける馬もいるのですが、来春を意識するとすればそこからでしょう。

 ただ、新馬勝ちに価値を見い出すとなれば、その一戦に集中するので、もしかしたら、その新馬戦のレベルが高まることは考えられます。生涯にただ一度という緊張感、是非そうあることを願いたいものです。

 それともう一点、たとえ初めのうちは新馬戦は短距離が大半と言っても、数あるレースの中からどれを選ぶか、調整具合に合わせた出走に、これまで以上に神経を使うことになり、出る以上はという思いが強くなる筈です。この面でも、新馬戦が白熱する期待は大きくなっていきます。

 どんな効果を生むかは、短期的、長期的見方によって様々であるでしょう。

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ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。

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