本格的な夏シーズンに突入。夏の平坦コースを待っていた「平坦巧者」がそろって調子を上げつつここに出走してきた。
4歳ブレイブスペシャルは昨年夏、ホシスコープ(現1600万)、ラモンターニャ以下を封じ、芝1200mの1000万特別を勝っている。前半があまり速くなかったため、勝ち時計は1分8秒4にとどまったが、ブレイブスペシャル自身のラップは34.1−34.3秒。文句なしのバランスだった。
ここまでの3勝はすべて新潟。右回りの福島に良績はないが、前々走(4月)、まだまだ完調にはほど遠い状態で、16頭立てのオープン特別1200mを6着。好調期と福島が重ならなかっただけのことで、回りは関係ない。
母ブレイブウーマンは平坦コースを中心に4勝。半兄コクトジュリアンも典型的な平坦向きのスピード型だった。祖母のチヨダフジもただ1つの勝ち星が福島。
その祖母の全妹には新潟3歳Sを制してやがてG1級となったビクトリアクラウンがいる。ニッポーテイオーなどが代表するオーハヤブサの一族の夏の平坦適性はつとに知られるところで、夏の福島になると別馬のように走ったダイワテキサスもこの一族だ。
中間の動きから、そろそろ昨年夏に2連勝した当時のスピードが見られそうだ。
父デヒア(その父デピュティミニスター)は、今年の新種牡馬になるが、00年のNHKマイルCを2着のトーヨーデヘア、昨年のバーデンバーデンC(福島)を制したモルフェデスペクタ、グリーンビルボード(昨年の新潟で2連勝)など、平坦向きのスピード馬を送って日本ですでに知られている。父母両系ともに夏の平坦でこその血に注目したい。
最大の伏兵は、これも夏型のドリームシンデレラだろう。