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さらに新人騎手の快挙

  • 2013年04月26日(金) 18時00分
 先週のこのコラムで、この4月から順次デビューしている地方競馬の新人騎手の活躍について書いたが、あれから1週間でさらにスゴイことになっている。

 まずは前回のこのコラムがアップされた金曜日(4月19日)、名古屋の木之前葵騎手がさらに勝利を挙げ、デビューした4日間の開催で計3勝をマークした。

 そして今週24日には、いよいよ開幕を迎えたホッカイドウ競馬からは2名のジョッキーがデビュー。そのうちのひとり、井上幹太騎手は、第1レースのデビュー戦でいきなり3番人気馬で勝利すると、第2レースは4着だったものの、なんと!第4レース、第5レースと連勝。デビューした日に3勝を挙げる活躍を見せた。

 地方競馬全国協会に残されている1974年以降の記録では、新人騎手がデビューした日に3勝を挙げたというのは史上初の快挙だそうだ。

 そしてホッカイドウ競馬からデビューしたもうひとり、石川倭(やまと)騎手は、初勝利こそ挙げられなかったものの、2戦して3着、2着と、いずれも馬券にからんだ。しかも、第5レースは、この両新人騎手よるワンツーという結果だった。

 ちなみに開幕2日目となった25日は、井上騎手が4戦して6、5、3、2着、石川騎手は1戦のみで3着と、勝利こそ挙げられなかったものの、両騎手の馬券圏内率はきわめて高い。

 ホッカイドウ競馬でデビューする2歳馬から毎年のように全国区での活躍馬が出てくるのは、すでに広く知られるところ。今年の3歳世代でも、南関東一冠目の羽田盃ではアウトジェネラルが、牝馬二冠目の東京プリンセス賞ではカイカヨソウが、それぞれ圧勝ともいえる内容で強い勝ち方を見せた。いずれも、ホッカイドウ競馬で2歳時から活躍を見せていた馬だ。ホッカイドウ競馬には、人も馬も若者が活躍できるような土壌があるのだろうか。

 そういえば昨年、ホッカイドウ競馬でデビューした阿部龍騎手も、約6か月半という限られた期間で52勝という驚異的な勝利数をマークし、NARグランプリの優秀新人騎手賞に選出された。

 とにかくこれほど全国各地の新人騎手が勝ちまくる年は、近年では記憶がない。

1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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