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TUF杯

  • 2003年07月04日(金) 12時59分
 大種牡馬ノーザンダンサーから、ストームバードを経て、ストームキャット→ヘネシーと広がる父系は、豊かなスピード系であるのにもうひとつ日本では人気がない。

 典型的なアメリカ血脈すぎて、やや単調なことが多いからだ。緩急のペースをこなす産駒が少なく、どうも一本調子。したがって、坂のある中央場所では追っても平凡になる。

 決して早熟でもなく、豊かなスピードを生かせる条件さえそろえば味のあるタイプも出現するのに、全体の評価は高くない。

 今日は福島11Rにヌーヴァレジェンダ(父ストームバード)、函館10Rにリーピングキャット(父ストームキャット)。かなり数少なくなったこの父系の産駒が出走する。

 ともに平坦コース。なおかつペースうんぬんは問われない1200m。狙えそうだ。

 特に福島メインのヌーヴァレジェンダは昨年の夏、函館の芝1200mで3連勝している平坦巧者だ。今では少し古い牝系になりかねないが、4代母アンドロメダはミオソチスの半妹であると同時に、アローエクスプレスの半妹。この一族、やや活力を失っているのは確かだが、99年の桜花賞馬プリモディーネが出たように、スピード型の種牡馬と上手く配すると復活がある。

 4走前、57.1-36.9秒のハイペースで1600mを1分34秒0。あの内容なら十分このクラスのスピード争いで通用する。予測される1分8秒台前半のスピード決着の平坦コースこそ望むところだ。53キロの軽量も魅力。大接戦と思えるだけに手広く流す。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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